【新刊】『たまさかの古本屋 シマウマ書房の日々』鈴木創
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四六/254ページ
◤推薦◢ 牟田都子(校正者)
「本が人間よりも長く生きるためには、鈴木さんのような人が必要なのだ。」
良書は巡る、バトンのように
名古屋・今池の古本屋店主が綴る、本と人の20年。
ぶらりと立ち寄るご近所さんから、学生などの若い世代、作家やクリエイター、大学の研究者まで、さまざまな人が訪れる町の古本屋・シマウマ書房。
活字離れといわれる昨今だが、新刊書店や図書館とはまた別の角度から、本と読者をつなぐ役割を担っている。日々の仕事のなかで多くの書物や人と接し、見て、考えてきた店主が、本の豊かな魅力、読書の醍醐味、活字文化のこれからを綴ったエッセイ集。
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「日常ということでいうならば、町の古本屋としてのシマウマ書房の日常は、とかく地味な仕事の繰り返しである。いつも同じ場所にいて、雨の日も風の日も決まった時間に店を開ける。お客さんが来るとは限らない。それでも、買い取りをした本の埃を払い、値段をつけて棚に並べておく。注文が入れば梱包して発送する。いつもそれだけのこと。でも、それを退屈とは感じていない。むしろこうした毎日の繰り返しにこそ、意味があると思っている。」
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【著者】鈴木 創(すずき・はじめ)
1973年、東京都生まれ。
2006年に名古屋市千種区の本山で古書店「シマウマ書房」を開業。
2019年に店舗を移転、現在は千種区の今池で営業をしている。
2014年より朝日新聞(東海・地域面)にてコラム「本の虫」を連載中。
編著書に『なごや古本屋案内』(風媒社)がある。
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【目次】
ⅰ 古本屋の日々
浜辺にて
古本の買い取り
小さな循環
遠方からの注文
レジのやりとり
本棚のある生活
振り子の人
郵送と注文
本の手触り
いつか読もうと思いながら
ページに挟まれた切符
列車ニテ読ム
Aさんの『郷愁』
星を売る人々
「万置き」事件
古本屋の匂い
AIの時代
頭のなかの地図
機が熟す
夏の終わりに
ⅱ 本をつなぐ
本屋の曖昧さ
偶然の読書
ドイツの二人
影との対話
日記のなかの時間
栞を挟む
こよりを撚る
読書の「あるある」ネタ
言葉は空を舞い、書はとどまる
ランプと銭湯
小さな明かり
揺れる日々
本棚の向こう側
くじ
縞模様
手のひらほどの庭
ウミガメのシルエット
道徳と倫理
読むことのメカニズム
ⅲ 生活と読書
家族について
子供たち
本を読み始めた頃
土のなかのスプーン
長針と短針
仮設住宅と猫たち
本の虫養い
本の本たる所以は
歴史と日常
あこがれの詩人
文字を刻む
祖母の田舎とリンゴの木
栗の木とスズメバチ
思い出の一ページ 年の瀬に
思いつくまま
あとがき
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