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【会場参加チケット】連続講座「広告を<文学>する」
¥15,000
この商品は、連続講座「広告を<文学>する」の会場参加チケットです。 詳細は特設ページをご確認ください↓ https://liondo.jp/?p=4220 <特設ページ抜粋> このたび双子のライオン堂では、小田垣有輝さんを講師にお招きして講座「広告を〈文学〉する」を開催します。 「お笑いを〈文学〉する」が大好評だった小田垣有輝さんによる新しい講座を始めます。 普段の生活で目にする広告・・・テレビCMはもちろん、駅なか、街なか、新聞、YouTube、SNS、気がつけば広告を見ない日はないかもしれません。 そんな身の回りにあふれている広告を「文学」の観点から眺め直してみる試みが「広告を〈文学〉する」です。 講師は、国語教師であり、作家としても活動している小田垣有輝さんです。小田垣さんは「地の文のような生活と」という文芸誌を発行し、小説や批評作品も精力的に発表しています。また実際に学校の授業でも文学作品を教える際に、生徒に馴染みのある「お笑い」ネタを活用して、文学理論を教えています。 講座は、全部で5回。通しチケットを基本としますが、各回チケットも販売します。毎回完結した内容なのでどこから参加してもOKです。オンラインでの参加もできます。 <基本情報> 開催日:毎月第2金曜日、19時半〜 場所:双子のライオン堂(東京都港区赤坂6−5−21−101) 費用:会場=15,000円 *各回参加費用は、会場=3500円 *アーカイブあります。最後の授業終了日から1ヶ月間全ての授業が視聴可能です。 <講座全体の概要> 街を歩く、テレビを見る、スマホゲームに興じる…それらの行為はバラバラですが、一つ大きな共通点があります。それは、「広告を目にする」ということです。 現代社会で暮らす私たちは広告を目にすることなく生活することはほとんど不可能に等しいでしょう。広告を見ないように生活をすると、ほとんど通常の社会生活を送ることが困難になっています。電車に乗れば中吊り広告があり、職場のエレベーターに乗ればディスプレイに広告が流れ、暇を潰そうと動画を見れば5分ごとに広告が流れる…広告を見ないようにするために課金をする社会です。 そんな私たちが目にしている広告を、「文学」の観点から眺め直したら、どんなことが見えてくるのでしょう。一般的には、広告が主体となって、広告を眺める私たちが客体となり、広告によって消費を促されます。その主客の関係を反転させて、私たちが主体的に広告を眺め直す。そこには、消費促進のためのコードだけではない、豊饒な解釈コードに満ちているかもしれません。そして、広告を眺め直す中で「文学とは何か」を改めて考え直すきっかけを作りたいと思っています。 それぞれのテーマに該当する広告や、その広告と同じものが描かれている文学作品を眺めながら、「広告」と「文学」を行きつ戻りつしていきます。広告を文学に、文学を広告に、何度も越境をしていくうちに、そもそもその「境界」には何があるのか、見えてくるかもしれません。 さぁ、広告を〈文学〉しながら、「文学」について語り合いましょう! <スケジュール> 【無料】2025年10月10日19:30〜 第0回 広告の中の文学、文学の中の広告 広義の導入として、資本主義社会の中でなぜ広告が必要されているのかを、消費理論や批評理論を用いて共有していきます。そして、実際の広告コピーを見ながら、一体その中では何が語られているのか、誰が語っているのかを鑑賞していきます。また、古典文学と広告の関係性も触れていきます。 宿題:1ヶ月以内に意識的に見た広告をメモしてこよう! 2025年11月14日19:30〜 第1回「水のラベル」を文学する 水って、どの水を飲んでもH2Oであることに変わりはありません。味もつけられない、何かを混ぜることもできない。だとするならば、各飲料メーカーはどのようにして水を差異化しているのでしょうか。どれも同じように見える水の広告コピーを読みながら、私たちが何を飲んでいるのかを明らかにしていきます。 宿題:飲料水の気になったコピーをメモしてこよう! 2025年12月12日19:30〜 第2回「家の広告」を文学する 「マンションポエム」という言葉は多くの方が耳にしたことのある言葉だと思います。実際、分譲マンションなどのホームページを見ると、短い詩、散文詩のようにも見えるものなど、様々なタイプの詩が掲載されています。それらの「詩」を読みながら、私たちは何に住み、どこで暮らしているのかを考えます。 宿題:最近気になったマンションポエムをメモしてこよう! 2025年1月9日19:30〜 第3回「日本のキャッチコピー」を文学する 日本の都道府県にはそれぞれキャッチフレーズがつけられています。それらのキャッチフレーズを読みながら、私たちが暮らしている「日本」の輪郭を明らかにしたり、ぼやかせたりしていきます。さらに、他国のキャッチフレーズとも比較しながら、比較文学的に「日本」の輪郭を見定めましょう。 宿題:自分の生まれた町や育った地域のキャッチフレーズをメモしてこよう! 2025年2月13日19:30〜 第4回「戦争広告」を文学する 太平洋戦争下の日本では、戦意高揚のためにあらゆる広告、コピーが掲載されました。広告だけではなく、多くの文学者がこぞって戦果などについて描写し、時にはその戦果を誇示するような文章を綴っていました。当時の広告を見ながら、広告と文学の関係性、広告と社会の関係性を繙いていきましょう。 宿題:どんなコピーがあったのか調べてみよう! 2025年3月13日19:30〜 第5回「本の帯」を文学する 最終回は、「本の帯」を取り上げます。本の内容を全て読ませないで、それでいて消費者に買ってもらうために、どんな表現が用いられているのか。その表現を吟味すると何が見えてくるのか。最後には、本当に文学の力は衰えたのか。もし、衰えていないとすれば、一体どこに「文学」は存在しているのかも眺めていきたいです。 宿題:家にある本の帯で気になるコピーや文句をメモしておこう! <当日の流れ> ・自己紹介 ・解説 ・自由討議・まとめ ・次回の予告 <プロフィール> 小田垣有輝(オダガキユウキ) 私立中高一貫校、国語科教員。今年で教員10年目。研究分野の専門は谷崎潤一郎、語り論。教員として働くかたわら、個人文芸誌『地の文のような生活と』を一人で執筆・編集・刊行(現在vol.1~vol.6まで刊行中)。本づくりを通じて、自らが帯びる特権性と向き合おうとしている。
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【新刊】『モータープール』岸政彦
¥2,750
予約商品
B6判横・並製/224ページ 新境地。 社会学者・岸政彦が フィルムカメラで撮った静かな街の記憶。 185枚のスナップと1篇の書き下ろしエッセイを収録。 そこにあるものは——— 社会学者・小説家と活躍する岸政彦による初の写真集。 主に大阪の街を歩きながら見つけた風景をフィルムカメラで撮影した1冊です。 <書誌情報> 著者:岸政彦 構成:東万里江 ブックデザイン:中村圭佑 発売日:2025年10月31日ごろ 定価:2500円+税 判型:B6判、並製 ページ:224頁 ISBN: 978-4-910144-17-7 発行元:双子のライオン堂出版部 岸政彦 きしまさひこ/社会学者・作家。京都大学大学院文学研究科教授。主な著作に『同化と他者化─戦後沖縄の本土就職者たち』(ナカニシヤ出版)、『街の人生』(勁草書房)、『断片的なものの社会学』(朝日出版社)、『ビニール傘』(新潮社)、『マンゴーと手榴弾─生活史の理論』(勁草書房)、『図書室』(新潮社)、『大阪』(柴崎友香と共著、河出書房新社)、『リリアン』(新潮社)、『東京の生活史』(筑摩書房)、『沖縄の生活史』(みすず書房)、『大阪の生活史』(筑摩書房)、『にがにが日記』(新潮社)、『調査する人生』(岩波書店)など。
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【新刊】『本の練習生』碇雪恵(サイン本)
¥1,320
170*120 B6変形判/98ページ(表紙はイメージです) 2刷 本書は、ライター・編集者の碇雪恵さんが、双子のライオン堂で開催した多和田葉子『雪の練習生』の連続読書会に参加した記録エッセイです。 読書会を通して、難解な小説と格闘しながら、多様な人々との対話を通じて「わかる」ことの価値を問い直す、真摯でユーモラスな日々の記録。本書を通じて、読書会を追体験してもいいし、読書や小説との向き合い方を考えてもいい。 ・目次 少し長めの前日譚 第一回 読書会の練習生 2024年10月17日(木) 第二回 地面師の練習生 2024年11月21日(木) 第三回 年の瀬の練習生 2024年12月12日(木) 第四回 百合の練習生 2025年1月23日(木) 第五回 ラジオの練習生 2025年2月20日(木) 最終回 ふたたび、読書会の練習生 2025年3月20日(木) あとがき ・碇雪恵 北海道札幌市生まれ。出版取次会社、出版社勤務を経て現在はフリーランスでライター時々編集など。自身の出版レーベル「温度」よりエッセイ集『35歳からの反抗期入門』、二村ヒトシ『AV監督が映画を観て考えたフェミニズムとセックスと差別と』などを刊行。新宿ゴールデン街のバー「月に吠える」金曜店番。
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【新刊】『お笑いを〈文学〉する〜「笑える/笑えない」を超える』小田垣有輝(サイン本)
¥1,210
新書判/120頁 双子のライオン堂書店で、開催した連続講義「笑いを〈文学〉する」が書籍になります。 2024年に小田垣有輝さんをお招きして開講した授業を、書籍化に伴い授業だけでは伝えきれなかった熱い思いと独自の論をブラッシュアップして展開します。 【目次】 はじめに 1、東京03と中島敦『山月記』~トリオネタの魅力/『山月記』って本当に二人? 2、ピン芸人の構造論―「語り」か「噺」か 3、「お笑い」と「コード」ー既存のコードへの「抵抗」と「逸脱」 4、トム・ブラウンをなぜ笑う?―文学史と小川洋子『貴婦人Aの蘇生』をヒントに 5、ランジャタイとラーメンズ―谷崎・芥川の文学論争と比較して 6、ランジャタイとシェイクスピア―文学と「おばけ」の関係 ―ランジャタイとは何か 付録 登場人物紹介&参考文献 おわりに 【基本情報】 書名:『お笑いを〈文学〉する 「笑える/笑えない」を超える』 著者:小田垣有輝 ブックデザイン:竹田ドッグイヤー 発売日:2025年5月11日(文学フリマ) 予価:1100+税 判型:新書判、並製 ページ:120頁 発行元:双子のライオン堂出版部 【著者】 小田垣有輝(おだがき・ゆうき) 私立中高一貫校、国語科教員。今年で教員11年目。研究分野の専門は谷崎潤一郎、語り論。教員として働くかたわら、個人文芸誌『地の文のような生活と』を一人で執筆・編集・刊行(現在vol.1~vol.6まで刊行中)。本づくりを通じて、自らが帯びる特権性と向き合う。 <「はじめに」> なぜ人は、お笑いを観て笑うのでしょうか。 「お笑い」という名称からもわかるように、お笑いはお笑いを鑑賞する者に「笑う」という反応を要請します。小説であれば、もちろん笑える小説もあるし、泣ける小説もあるし、怒りを共有する小説もあるし、漠然としたもやもやを読者に植え付ける小説もあるし、小説を読む者の反応は様々である、ということが「当たり前」となっています。しかし、一般的にお笑いは「笑う」という反応に限定されます。ネタ番組では、観覧の人々はみな笑っているし、その中に泣いたり怒ったりする人はいません。 でも、お笑いを観て「笑う」以外の反応をしたっていいはずです。そうでなければ、「笑えるお笑い=良いお笑い」という評価軸しか存在しないことになります。お笑いの中には「笑えないけど良いお笑い」だって存在します。 本書では、物語論や社会学を媒介にしながら「お笑い」と「文学」の関係を考えていきます。そうすることによって「笑えるか否か」という評価軸とは違う軸が見えてきます。私たちが普段観ているお笑いを違った視点から批評することによって、お笑いが備えている豊かな世界が立ち現れるはずです。(小田垣有輝)
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【新刊】『書く人の秘密 つながる本の作り方』〈対談録 太田の部屋1〉植本一子&太田靖久(Wサイン本)
¥990
新書判/84頁/Wサイン本 双子のライオン堂書店で、連続で開催している小説家の太田靖久さんと様々なクリエーターが「つくる」をテーマに語り合う配信イベントが、ZINEのシリーズになります。 第1弾は、2023年と2025年に植本一子さんと行った2つの対談を1冊の冊子にまとめました。 ZINEやリトルプレスについて考えて続けているお二人のそれぞれの視点が交差します。 自分でも”作ってみたい”人は必携の1冊です。 また、今後のシリーズとして刊行していきますので、ラインナップにもご注目ください! <基本情報> 書名:『書く人の秘密 つながる本の作り方』〈対談録 太田の部屋1〉 著者:太田靖久・植本一子 ブックデザイン:竹田ドッグイヤー 発売日:2025年5月11日(文学フリマ) 予価:900+税 判型:新書判、並製 ページ:84頁 発行元:双子のライオン堂出版部 <著者> 太田靖久(おおた・やすひさ) 小説家。2010年「ののの」で新潮新人賞。著書『ののの』(書肆汽水域)、『犬たちの状態』(金川晋吾との共著/フィルムアート社)、『ふたりのアフタースクール』(友田とんとの共著/双子のライオン堂出版部)、『犬の看板探訪記 関東編』(小鳥書房)など。文芸ZINE『ODD ZINE』の編集、様々な書店や図書館での企画展示、「ブックマート川太郎」の屋号で出店も行っている。 植本一子(うえもと・いちこ) 写真家。2003年にキヤノン写真新世紀で優秀賞を受賞。2013年、下北沢に自然光を使った写真館「天然スタジオ」を立ち上げる。著書に『かなわない』『愛は時間がかかる』、写真集に『うれしい生活』、小説家・滝口悠生との共著『さびしさについて』などがある。主な展覧会に『アカルイカテイ』(広島市現代美術館)、『つくりかけラボ07 あの日のことおぼえてる?』(千葉市美術館)。 <「はじめに」(太田靖久)> 植本一子さんとの2回のトークイベント(2023年9月と2025年3月開催)を再構成して追記等も行い、本書に収録しました。2回目は1回目の1年半後に行われたため、その間の変化も楽しんでいただけるはずです。 今企画は双子のライオン堂の竹田さんからの提案がきっかけでした。 「太田さんは質問がうまいのでゲストを迎える形式のトークイベントを定期開催するのはいかがですか?」 すぐに快諾しました。自分の話をするより、誰かの話を聞いていたいと思うのは、知らないことを知りたいというシンプルな好奇心が根っこにあるからです。 1回目のゲストは植本さんが良いなとひらめきました。植本さんの文章には親しみやすさがあるのに、決して安全なものではなく、深くえぐってくる強度もあります。そんな植本さんのやさしさと鋭さのバランスや、創作と事務作業の使い分けについてなど、様々に興味がありました。また、ZINEに関するトークイベントをほとんど行っていないとうかがい、貴重な内容になるという判断もありました。 植本さんには登壇だけでなく、〈つくるをかんがえる〉というタイトルも付けていただきました。それが企画の方向性を固めるうえで助けになったことも忘れずに記しておきます。(太田靖久)
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【新刊】『随風02』(サイン本/誰のサインが届くかはランダム)
¥1,980
A5判/162ページ/サイン本(誰のサインが届くかはランダムです) 随筆復興を推進する文芸誌『随風』 創刊号は刊行後たちまち重版となり話題をさらった。 今号は執筆陣にpha、古賀及子、花田菜々子、絶対に終電を逃さない女、佐々木敦らを迎える。 【執筆者一覧】 宮崎智之、アサノタカオ、磯上竜也、今井楓、オルタナ旧市街、清繭子、古賀及子、早乙女ぐりこ、杉森仁香、絶対に終電を逃さない女、西川タイジ、花田菜々子、pha、吉田棒一、わかしょ文庫 批評 柿内正午、佐々木敦、和氣正幸 インタビュー 村井光男(ナナロク社) 編集後記 吉川浩満
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【新刊】 『転の声』尾崎世界観(サイン本)
¥1,650
四六変形・上製/168p 第171回芥川賞候補作。 「俺を転売して下さい」喉の不調に悩む以内右手はカリスマ”転売ヤー”に魂を売った? ミュージシャンの心裏を赤裸々に描き出す。 主人公の以内右手は、ロックバンド「GiCCHO」のボーカリストだ。着実に実績をつみあげてきて、ようやくテレビの人気生放送音楽番組に初出演を果たしたばかり。しかし、以内は焦っていた。あるときから思うように声が出なくなり、自分の書いた曲なのにうまく歌いこなせない。この状態で今後、バンドをどうやってプレミアムな存在に押し上げていったらいいのだろうか……。 そんなとき、カリスマ転売ヤー・エセケンの甘い言葉が以内の耳をくすぐる。「地力のあるアーティストこそ、転売を通してしっかりとプレミアを感じるべきです。定価にプレミアが付く。これはただの変化じゃない。進化だ。【展売】だ」 自分のチケットにプレミアが付くたび、密かに湧き上がる喜び。やがて、以内の後ろ暗い欲望は溢れ出し、どこまでも暴走していく…… 果たして、以内とバンドの行きつく先は? 著者にしか書けない、虚実皮膜のバンド小説にしてエゴサ文学の到達点。
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【新刊】『ゼリーのようなくらげ』髙田友季子
¥2,090
B6判変形 ペーパーバック/192ページ 母が入院してから、夕食時に父がいないのは初めてだった。SNSを眺めながらドリアを口に運ぶ。相変わらず多くの人が怒っている。まともに国会で議論しない政府与党を批判する投稿にいいねをし、フェミニズムをテーマに作られた雑誌の宣伝をリポストする。スプーンが皿にあたる音が静かに響く。 (「金色のスープ」より) 五感に突き刺さる濃密な表現で女たちのやるせなさを突きつけてくる本書を読んでいると、おぞましいもの、厭わしいものをこそ真っ向から見据えろ、と叱咤される気がする。 推薦=小竹由美子(翻訳家) 読みながら登場人物たちの人生に思いを馳せると同時に、読者としての自分の人生も否応なしに続いていくという事実に圧し潰されそうになった。傑作だと断言できる。 推薦=岸波龍(機械書房) 閉じこもる者たちの、閉じているゆえの破綻——。地方の町を舞台に、恐れ、怒り、無力感を抱えながら生きる女性たちのリアルを、繊細な筆致で描く4つの短編小説。徳島在住、三田文學新人賞佳作を受賞した注目の作家による初の小説集。
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【新刊】『neoコーキョー1 勝手にカウント調査をはじめよう: 14日間路上に座ってひとの数をかぞえつづけたらどうなったか? 』
¥1,694
A5判/92ページ 身の周りをフィールドワークするハンドブックシリーズ第一弾。 日々、なにげなく通っている 歩道 や 街 の見えかたが変わる本。 14日間路上に座って、ひとの数をかぞえた記録。 「心細かった。いまからおれは池袋の路上で人の数をかぞえようとしている。街は日曜なりにそこそこ賑わっている。すわれそうな場所を探し歩くけれど、どこにすわっても白い目で見られる気がした」――(本文より) 歩道のすみっこに座る。前をひとが通る。親指でボタンを押す。カウンターがしめす数字が「000」から「001」になる。また、ひとが通る。親指を動かす――「002」になる。これを14日間続けながら、見えたもの、考えたこと、調べたことを記録した調査誌です。 ・どうして歩道には自分しか勝手に座っているひとがいないのだろう? ・コロナウィルス感染症による緊急事態宣言下の街路はどんなふうだったか? ・人を「数」として捉えるとは、どういうことなのか? ・かぞえるのに飽きてきたら、人は何をかぞえるようになるのか? ・この道はいつからここにあるのか? ・街ゆく人からどんなふうに見られ、どんな言葉をかけられたか? かぞえる対象は、通行人の数から、性別、姿勢、持ち物などと変わっていき、最後は? 連載陣による「マンガ」、「占い」、「フィクション」あり! 路上観察学の仕掛け人 林丈二による「絵巻物」あり! シリーズ創刊一冊目だからこそ、全力で冒険した一冊。 【目次】 はじめに:neoコーキョーシリーズと焼き鳥 勝手にカウント調査2021(04.25-05.03) #1 池袋の路上 #2 公共空間=チューブ #3 接近 #4 1059人 #5 カバンの持ちかたは六種類しかない #6 雨 #7 ひとびとを六つにふりわけてボタンを押す マンガ 鮎川奈央子「ここ草っぱらキック」 第1話 なんだ!? 勝手にカウント調査2023(10.22-10.30) #8 起用著名人 #9 装い #10 (ノン)フィクション #11 声 #12 スマホを手に持って歩く人の数 #13 ダンス #14 発見の大小 占い&コラム SUGAR「失われた世間を求めて」 第1回 世間師 世間をひろげる十二星座ラッキーモチーフ――脱社畜する島耕作編 絵巻物 林丈二「ボクは林丈二の思考です」 第1回 映画『シェーン』を観ようとし…
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【新刊】『neoコーキョー3 自宅の見えない力: あなたの自宅は、実際のところ、なにをしているのか? 』
¥1,694
A5判/96ページ 身の周りをフィールドワークするハンドブックシリーズ第2巻。 あなたはホーム画面にどんなふうにアプリを配置していますか? アプリの配置のしかたについて10人に訊いた対話の記録。 親しいひとがスマホを使っているところを目にすることはよくある。 でもホーム画面を見たことはない。 こんなに近くにあるものなのに見たことがなかったことにハッとして、作った本です。 “今回、最初に話をしたのはSさんだったのですが、そのホーム画面に出会った途端、ガツンと殴られたような衝撃がありました。その後もつぎつぎぼくは『自分の考え方は唯一のものではない』と感じさせられることになります”――(本文より) ・アプリを「物欲」「食欲」「雑多」のフォルダで分けるようになった理由は? ・ガラケーを使っていたころの意識でスマホのホーム画面を見ている? ・間違って押すのがいやだから市松模様にアプリを配置している? ・目的のアプリがすぐに見つからないように色で分けている? ・え、アプリを整理するってなに?整理するもんなの? Spot.1にひきつづき、多彩な連載陣による占い・漫画・絵巻物あり! もっとも身近な場所からダイバーシティを見出せるようになる本 【目次】 はじめに:ミクロな差異をひろう アプリの地理学 Noontide #1 ポケモンを乱獲するWEBディレクター #2 哲学からBTSまで語れる噺家占星術師 #3 建築科出身照明デザイナー #4 もうすぐ子供が生まれる製薬会社社員 #5 ラップするイラストレーター マンガ 鮎川奈央子「ここ草っぱらキック」 第2話 僕はこう 占い&コラム SUGAR「失われた世間を求めて」 第2回 騒動師 世間をひろげる十二星座ラッキーモチーフ――騒動準備する日雇労働者編 絵巻物 林丈二「ボクは林丈二の思考です」 第2回 映画『シェーン』の悪役ジャック・パランスからひきだされた思考 アプリの地理学 Sunset #6 朝から晩まで下町の定食屋で働く実直店長 #7 気分転換に鉄道時刻表を読むテレビマン #8 クリエイターのハブとなる美容院 #9 組織の境界をまたぐデザイナー #10 暗渠のヘドロに飛び込んだ美術家
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【新刊】『neoコーキョー3 自宅の見えない力: あなたの自宅は、実際のところ、なにをしているのか? 』
¥1,694
A5判/96ページ 身の周りをフィールドワークするハンドブックシリーズ第3巻。 自宅がなにをしているか、具体的に考えたことはありますか? ――日々、あたりまえに過ごす「自宅」の見え方が変わる本。 “この本の制作を通して、ぼくは自宅のことを共に歩んでいく船のように感じるようになりました。漁師が信頼を込めて船を扱うように。SF映画の主人公が宇宙船に名をつけ、声をかけるように。”――(本文より) ・屋根はどのようにして雨水をはじき続けているのか? ・わたしたち水道ネイティブは、なにを失っているのか? ・自宅のない生活がはじまると「街」が自宅になる? ・自宅の内壁と外壁のあいだにはどのような空間がひろがっているのか? ・「トイレの水」は「キッチンの水」より汚いか? 多彩な連載陣による占い・漫画・絵巻物あり! 「自宅」にはわざわざ言葉にされない力がある。それはどのようなものか? 10本の記事で編んだドキュメント。 【目次】 はじめに|キッチンのピストル 対話 防水職人 杉田萌さんと話す 「屋根が受け止めているもの 屋根をメンテナンスする仕事」 寄稿 佐々木ののか|家がなくなり、街が家になった インタビュー 建築家 山田伸彦さんに聞く 「建築家になる前と後で、住宅の見方はどう変わりましたか?」 エッセイ 編集部|インフラがあらわれた! #1 二重の家 #2 水道ネイティブな私たち #3 未明の屋根 #4 ガスが自動で止まる世界で #5 家から離れていくこと 対話 美容室dollsと語る「美容室はインフラか?」 寄稿 新島汐里|靴を履く動物 創作 辻本達也|蛇の口先 コラージュ hcy|いし、へび、まくら マンガ 鮎川奈央子「ここ草っぱらキック」 第3話 猿に憧れている。かっこいいのだ。 占い&コラム SUGAR「失われた世間を求めて」 第3回 ろくでなし 絵巻物 林丈二「ボクは林丈二の思考です」 第3回 ボタモチがどこから落ちてくるのか探っているときのアタマのなか Booklink
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【新刊】『書かずにいられない味がある - 100年前の韓食文学』
¥2,200
四六判並製/244ページ 〈食〉は暮らしと文化の生命線 プルコギや冷麺がソウルで日常的に食べられるようになったのは、 今からたった約百年前のこと。 地方や海外の味が流入し、外食店が増え、 朝鮮半島の食文化が大きく変貌していった時代でもある。 当時の人々のいのちをつなぎ、生活を彩った〈食〉の数々が、 作家や記者らの筆によって臨場感をもって描かれる――。 どこから読んでも味のある、小説、エッセイ、ルポルタージュ40選。 ●訳者解説より すべての作品に共通する内容として、人々の食にかけるひたむきな姿勢があげられる。植民地下の厳しく、貧しかった時代、食べることは生きることと同義であった。大衆居酒屋でマッコリをあおる姿も、水っぽく薄い粟粥を懸命にすする姿も、病気の妻にソルロンタンを買って帰るため必死に働く姿も、日々を懸命に生きる人たちのリアルな日常である。そこには飽食の時代にあって、ついつい忘れがちな食への原初的な情熱が込められており、読めば読むほどに調理技術を超えた「味わい」が伝わってくる。 訳者としての立場ではあるが、一読者としても満腹度の高い一冊であった。 ――コリアン・フード・コラムニスト 八田靖史
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【新刊】『すべてのことばが起こりますように』江藤健太郎(サイン本)
¥2,200
B6判並製/192ページ 愛、笑い、海、狂気、デジャブ、旅をめぐる「人間」たちの物語。 「書きたいから書いた。出したいから出した」 既存の文芸の枠の「外」から突如やってきた破格の初小説集。 発行所:プレコ書房 発売日:2025年4月28日 判型:128mm×182mm 造本:カバーなし ニス仕上げ 帯ステッカー付き 価格:2,000円(税込2,200円) 装画・装丁・本文レイアウト:柿木優 解説:郡司ペギオ幸夫 編集:江藤健太郎 印刷・製本:藤原印刷 ISBN:978-4-9913956-0-4 解説・推薦 郡司ペギオ幸夫(科学者・早稲田大学教授) 読み終わって、冬の浜辺で一人焚き火をしていた、存在しない記憶を思い出した。 「すべてのことばが起こりますように」の主人公であるウジャマ(内山)はデジャブとしての生を繰り返す。デジャブとして生き続けるこの感じをきっかけに、本解説もまたデジャブ体験のように書き連ねられることになる。 ああ、江藤くんですか、知ってますよ。よく覚えてます。彼は私の授業の第一回の講義で、授業が終わると教卓に走り込んできましてね、言うんですよ。「郡司さん、早稲田の理工で郡司さんの授業わかるの、俺以外いませんよ」ってね。《解説より》
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【新刊】宮田愛萌『写真短歌集 わたしのをとめ』 (サイン本&オリジナルポストカード付)
¥4,708
A5判・上製・角背・144頁 本にはサインとメッセージを書いていただきました! また、オリジナルポストカード(FARMイベント仕様)も付きます。 ---- 現代を⽣きる、わたし。想像の世界のをとめ。リアルと仮想をつなぐ短歌。 撮り下ろし写真96点と新作50⾸、収録。短歌、縁の地でもある宮崎⽇向市の短歌甲⼦園審査員など短歌の良さを少しでも発信できるよう活動中。和装・洋装を着た本⼈写真と短歌のコラボ。制作全て本⼈監修し様々な分野のプロフェッショナル集結で出来上がった渾⾝の1冊です。 【収録作品より】 絶対に許されません許しません わたし以外が世界だなんて しらたまのようなふとももさらすのは望月だけであれと願わん ディオールもシャネルもなにも知らぬきみせめて色だけおんなじ口紅 ばらばらにしてしまったな。手のひらで。梅花空木は離弁花だから その人は綺麗なもので満ちていてふりむかないでわたしのをとめ 現代を生きる、わたし。想像の世界の、をとめ。 【著者プロフィール】 宮田愛萌(みやた・まなも) 小説家・タレント。1998年4月28日生まれ、東京都出身。2023年アイドル卒業時にデビュー作『きらきらし』を上梓。現在は文筆家として小説、エッセイ、短歌などジャンルを問わず活躍。 本に関連するTV/トークイベント/対談などにも出演。 *バターの女王アンバサダー *TBSポッドキャスト「ぶくぶくラジオ」 *小説現代エッセイ連載「ねてもさめても本のなか」講談社 *短歌研究エッセイ連載「猫には猫の・犬には犬の」短歌研究社 *TV LIFEラジオ番組「文化部特派員『宮田愛萌』」パーソナリティ *著書『あやふやで不確かな』幻冬舎 *著書『春、出逢い』講談社 撮影/小石謙太
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【新刊】『楽園』佐川恭一
¥1,980
四六判/264ページ これは前進か後退か? 幼い子供を抱えながら、日々の生活に疲弊する男。思い描く理想の人生と現実の狭間でもがき、ある決断を下そうとするが― 夫婦とは、家族とは何かを問う傑作小説。 「ことばとvol.7」掲載の「不服」に、書き下ろし作品「楽園」「パールライトタワー天王寺」を収録した、話題作『学歴狂の詩』の佐川恭一による最新小説! 蓄積した時間の厚みだけが二人をつなぎとめ、しかしそれは真に重要なものではない。確かにともに過ごした時間は、消え去ることのない絶対的なものかもしれない。だがそれだけだ。たんなる事実としてそれはあり、それに束縛されるかどうかは、これも信仰の問題にすぎない。
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【新刊】『Hukyu』GAMABOOKS(サイン本)
¥2,200
A5判/279ページ/諸星めぐるさんのサイン入り! 今をつなぐバーチャル文化普及史マガジン「Hukyu(ふきゅう)」創刊号です。 創刊号特集は「VTuber×民俗学」と題し、総勢26名のVTuber(&VTuber関係者)の インタビューを収録しています。 純粋にVTuberを楽しみながら、+αで新たな視点も得られる本になっていますので、 VTuber好きの方は是非気軽な気持ちでお手に取っていただけますと幸いです。 ---------------------------- 21世紀以降、私たちを取り巻く文化は想像以上に急激に変化し続けている。 かの柳田國男が闊歩した平地の都会や農村は、鉄の車が様々な燃料を元に動き回り、道行く人々は異世界につながる四角い窓を持ち歩いている。そしてかつての農耕文化の営みが都市民俗に変わっていったように、バーチャル文化と呼ばれるインターネット上にも様々な民俗がリアルタイムに生まれ、増殖し、息をしている。 雑誌『Hukyu』では、このような社会生活に包括されるバーチャル文化を、学際的な視点から立体的に取り上げていくことを目的とする、いまを生きる「私たちのための」普及誌である。このため、雑誌名には普及・不朽・不急・負笈などの意味を込めさせていただいた。 『Hukyu』における民俗学とは、伝統的民俗文化の回帰という、過去との懐古的な伝言ゲームを知ることだけが目的ではない。歴史は必ずしも一つではなく、語り継ぐ過去の先には現代に生きる日常と価値観が、同時多発的に存在している。 そして本誌は、ありのままをいまを「つなぎ」留め置くが、その後の変化やいまある他の見方を否定することはしない。掲載されるすべての人々の視点は導き出された「答え」であり、それぞれの「可能性」でもある。読者の方々には、ゆたかな好奇心に身を任せ、好きなページから手に取っていただき、自分自身の価値観との対話を楽しんでいただきたい。 (~Hukyu序文より一部抜粋~)
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【新刊】『アイムホーム』向坂くじら
¥2,200
四六判 /200ページ 一冊の窓から強風が入る。 “ただいま”と帰ってきやがった孤独も まっとうに味わう恵みの讃歌。 杉咲花(俳優) 目次 複製 ●バスタオル よい家 うちにはだれも あじたま ほほえみ わたしのなかの パジャマのうた わき毛 良心Ⅰ 排出 手よ hustéra イブ 半身 正直 おかえり ●土 ただいま 居間に 庭 家族 ドアに 鏡に トイレに あと ひと皿のソネット ●フィルム あーあ 像について 負けて帰ってきた人よ 忘れることについて 家の外のこと 思い出すことについて アイムホーム ●打ち覆い 産褥 窓 彫刻 その棒 カーテン Maundy ベッドで 解体を待つ家に 椅子 ●遠くのこと 歩く はる 膝ふたつ 遠くのこと うちにはだれも 青
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【新刊】『珠洲の夜の夢/うつつ・ふる・すず さいはての朗読劇』大崎清夏
¥1,650
B6変形判 /136ページ 作曲家・阿部海太郎の声かけにより、演出・長塚圭史、戯曲・大崎清夏によって2022年、23年と奥能登珠洲で上演された『さいはての朗読劇』全戯曲。 詩人・大崎清夏の初めての戯曲集は、珠洲に伝わる民話と民謡から生まれました。珠洲に暮らす方々のお話。土地に響く声、語られる声。二つの戯曲には、誰もが知っている物語と、誰も知らない珠洲の姿があります。 “草むらのほうから、夏の終わりのいい風がざあっと吹いて、会場を吹き抜けた。 「あいの風だ。」 と誰かが言った。“(本文より) “演劇の戯曲を書くのは初めてだった。そして、戯曲を書くということは、途轍もないことだった。その驚きについては「珠洲の夜の夢」日記で触れたから、ここでは繰り返さない。あの舞台を作った日々が、私の創作人生にとって決定的な「何か」になったことは間違いなく、いまの私の仕事も暮らしも、あの日々がなかったらどうなっていただろうと考えると、咄嗟に浮かぶのは「ありえない」という言葉だ。” “この戯曲集が完成する頃には、能登半島地震から一年半が経つことになります。珠洲の復興への道のりについては、私にはわからないことだらけです。でも、この戯曲集によって、ひとつの珠洲の物語をこの先の未来へ手渡すことができれば、少なくともそれは珠洲を愛する私にとって、ひとつの復興の形になるのではないかと思います。”(あとがきより) “大崎さんは、決して目の前のもの/ことから目を逸らさない。むしろ永久に正しい焦点を探し続けている。“(「まえがきのまえに」より)阿部海太郎 “珠洲を舞台にした『夏の夜の夢』。読み始めると、途端に物語の中の人、外の人が鮮やかに動きだす。“(まえがきより)長塚圭史
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【新刊】『文学カウンセリング入門』チン・ウニョン 、キム・ギョンヒ
¥2,420
A5判 /228ページ 「読むこと」と「書くこと」が、こんなにも静かに人を癒やす。 ―文学が“カウンセリング”になるという、新しい読書のかたち― 韓国で出版された本書『文学カウンセリング入門』は、詩や文学作品を通じて、自分自身の心の模様を読み解き、癒し、育むための方法を丁寧に示した1冊です。 韓国相談大学院大学での詩人チン・ウニョンとギム・ギョンヒの講義や論文などをもとに構成された本書は、理論編(第1部、第2部)では、文学の癒しの力とその背景にある哲学・教育思想を豊富に紹介。実践編(第3部)では、シンボルスカ、メアリー・オリヴァーらの詩を用いた実践的な12のレッスンを通して、読む・書くことで自己理解と癒しを深める手法を紹介しています。 書き写しやリライトを通じて、自らの気持ちに寄り添い、誰かと分かち合う力を育てるカリキュラム。医療・教育・福祉関係者はもちろん、自分を見つめたいすべての人へ。
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【新刊】『版元番外地』下平尾直
¥3,080
四六判・上製/288ページ オルタナ旧市街さん推薦! (作家/随筆集『踊る幽霊』、小説集『お口に合いませんでした』等) 「ひょうひょうと無頼、偏屈だけどチャーミング。 永遠のおしゃべりから放たれる孤高のひかりに、 わたしはこの先も焦がれるだろう。」 ----- 藤川明日香さん推薦! (月と文社代表/元『日経WOMAN』編集長) 「偏屈、少数派、バカボンのパパ…を自認する下平尾さんの文章は、 「本当の孤独」への深い洞察と優しさにあふれている。」 ----- 藤原辰史さん推薦! (京都大学教授〔食農思想史〕) 「この出版社のせいだ。たくさんの重い問題と、取り組まなければならない。考えなければ安穏と暮らすことができるのに。」 ----- ひとり出版社〈共和国〉代表《下平尾 直》渾身の書き下ろし、初の単著! 「書物で世界をロマン化せよ!」ーー 2014年春、ひとりの失業編集者が、こんな理想を掲げて出版の世界に火をおこした。 社員なし! 事務所なし! なのに社名だけはむやみに大きい超零細出版社は、この転形期に何を夢みたのか? その行き着く先は? 共和国の創業記や出版・編集についての知見、そしてドストエフスキーやドイツ・ロマン派をはじめ影響を受けた文学論から、生まれ育った町の知られざる歴史、そして飲酒による失態にいたるまで、出版と本と人間についてのめくるめく世界観が饒舌に語られたユニークな書物の誕生! 目次 うしろから本を読む人のためにーーまえがきにかえて Ⅰ 東久留米に出版社をつくるまで 一、共和国事始めーー架空実録 二、共和国は共和制の夢をみるかーー架空インタビュー 三、原稿は遅れて本になり、本は遅れて読者に届くーー架空講義 Ⅱ 共和国の地層を掘る 四、岸和田市春木の片隅から 川沿いのリザヴェータ 橋と墓 幻の大安楽国 五、東にはいつも何かある 六、Within You Without You Ⅲ 黄金時代の夢 七、死にかけて 京阪出町柳駅の階段の長さを全身で測定した話 馬鹿につける薬の話 八、耳で読む『罪と罰』ーー行き場のない人間の音像 九、いつか編みたい最期の一冊 こんなことしている場合ではないのだがーーあとがきにかえて
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対話型選書サービス「ブックディアロゴス」(β)
¥6,600
SOLD OUT
新しいサービスを開始します。 名前を「対話型選書サービス「ブックディアロゴス」(β)」と言います。 ディアロゴスは、ギリシャ語で対話を意味する言葉です。 「選書ディアロゴス」は「本に関する対話」という意味の造語です。 「選書」も日常では聞きなれない言葉ですが、いろいろな本屋さんが選書サービスを始めていることもあり、少しずつではありますが「本を選ぶ」こととして認知されていっているように感じます。 双子のライオン堂でも、2015年から「本棚からの便り」という選書配本サービスはじめました。約8年間続けて、延べ人数900人をこえる方に選書をしてきました。 「本棚からの便り」では、思いも寄らない本と出会っていただくために、あえてお客様との直接のコミニュケーションを減らし、お客様の本棚の写真を送っていただいて、「この棚主には、いつかこの本を読んで欲しい」と思う本をお送りしています。 「ブックディアロゴス」では、お客様としっかりお話しをした上で、いま必要だと思う本を選びます。(当店ですぐに買わなくてもいいですし、他の最寄りの本屋さんで買ってもOKです。) お話の内容はなんでも構いません。 仕事の悩み、プライベートのこと、最近読んだ本、観た映画、本の読み方、好きな本屋さんのこと・・・など。 「本は読みたいけど何を読んだらいいかわからない」「面白いって話題の本を読んだけどモヤモヤする」「自分の本の読み方は正しいの?」「本の感想を話したい」という人におすすめです。 【内容】 オンラインまたはリアルで、45分間の対話をして、それを元に本を3冊程度、選書します。 <選書の流れ> ■事前 ・日程調整(メールまたはお電話) ・アンケートと本棚の写真を送る。 ↓ ■当日 ・概要説明(2〜3分) ・事前アンケートの確認(2〜3分) ・対話(20分) ・選書(15分) ・まとめ(5分) ↓ ■事後 選書した本のリストを送付。 *本をお送りするサービスではありません。 *オンラインはZOOMを使用します。 *都合があえば24時間対応します。 *リアルでの対話がご希望の場合は、基本店舗(東京赤坂)にご来店いただきます。 *出張も承りますが、別途交通費を実費でいただきます。
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【新刊】多宇加世『そろそろねんねん』
¥990
文庫変形横判・ミシン縫いの中綴じ/36ページ 『さびていしょうるの喃語』『町合わせ』『詩の絵本・夜にてマフラーを持っていく月が(文・岸波龍)』の多宇加世さんの第三詩集。 多宇加世(たう・かよ) 山形県酒田市生まれ。詩人。出版物は第一詩集に『さびていしょうるの喃語』(2021)、第二詩集に『町合わせ』(2022)等がある。そのほか、パフォーマンスアーティストとのコラボレーション等、幅広く活動。手術室清掃、靴屋、酒屋、ホテルのベッドメイク、洋菓子屋等、さまざまな職に就く。好きな果物は丸ごと食べられる大きなぶどう。好きな小動物はスナネズミ。車の運転がちょっぴり苦手。
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【新刊】『たのしい保育園』滝口悠生
¥2,200
四六判/224ページ 友達でも恋人でもないけれど、私たちはほとんど一つだった。それなのに、どうして――? 過剰に重ねる描写が圧倒的熱量をもって人間の愚かさをあぶり出す、破壊的青春小説。 二歳のももちゃんとお父さんは日々、川べりを歩く。 かけがえない瞬間を描く、新時代の「父」小説。 「今日のこともきっと何年か後には忘れてしまう。昨日や明日と区別がつかなくなって、そんな日がまるでなかったかのように思えてくる。だから連絡帳を書きたい、とももちゃんのお父さんは思うけれど、連絡帳のコメントを送るのは三歳の誕生日までだ。」(本文より) ●推薦コメント 育児を愛情深く、かつ冷静に、緻密に、記録する。 やりたくても誰もできなかった偉業が、ここにある。 この作品はきっと、誰にとっても、時間が経てば経つほどに、 価値を増していくはずです。 ――ヨシタケシンスケさん(イラストレーター) 子どもたちへの純粋な敬意が込められ、見守る人々の自然な思いやりが端々に感じられる。 ――東直子さん(歌人)
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【新刊】『煩悩』山下紘加
¥1,760
SOLD OUT
四六判/144ページ 友達でも恋人でもないけれど、私たちはほとんど一つだった。それなのに、どうして――? 過剰に重ねる描写が圧倒的熱量をもって人間の愚かさをあぶり出す、破壊的青春小説。