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【新刊】『目の眩んだ者たちの国家』キム・エラン/パク・ミンギュ/ファン・ジョンウン/キム・ヨンス/矢島 暁子(訳)
¥2,090
四六/253 「どれほど簡単なことなのか。希望がないと言うことは。この世界に対する信頼をなくしてしまったと言うことは。」 ――ファン・ジョンウン 国家とは、人間とは、人間の言葉とは何か――。 韓国を代表する気鋭の小説家、詩人、思想家たちが、 セウォル号の惨事で露わになった「社会の傾き」を前に、 内省的に思索を重ね、静かに言葉を紡ぎ出す。 「私たちは、生まれながらに傾いていなければならなかった国民だ。 傾いた船で生涯を過ごしてきた人間にとって、この傾きは安定したものだった。」 ――パク・ミンギュ 「みんな本当は知っているのに知らないふりをしていたり、知りたくなくて頑なに知らずにきたことが、セウォルという出来事によって、ぽっかりと口を開けて露わになってしまったのだ」 ――ファン・ジョンウン 「私たちが思う存分憐れみを感じられるのは、苦痛を受ける人たちの状況に私たち自身が何の責任もないと思うときだけだ。」 ――チン・ウニョン 「「理解」とは、他人の中に入っていってその人の内面に触れ、魂を覗き見ることではなく、その人の外側に立つしかできないことを謙虚に認め、その違いを肌で感じていく過程だったのかもしれない。」 ――キム・エラン 「人間の歴史もまた、時間が流れるというだけの理由では進歩しない。 放っておくと人間は悪くなっていき、歴史はより悪く過去を繰り返す。」 ――キム・ヨンス
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【新刊】『お笑いを〈文学〉する〜「笑える/笑えない」を超える』小田垣有輝(サイン本)
¥1,210
新書判/120頁 双子のライオン堂書店で、開催した連続講義「笑いを〈文学〉する」が書籍になります。 2024年に小田垣有輝さんをお招きして開講した授業を、書籍化に伴い授業だけでは伝えきれなかった熱い思いと独自の論をブラッシュアップして展開します。 【目次】 はじめに 1、東京03と中島敦『山月記』~トリオネタの魅力/『山月記』って本当に二人? 2、ピン芸人の構造論―「語り」か「噺」か 3、「お笑い」と「コード」ー既存のコードへの「抵抗」と「逸脱」 4、トム・ブラウンをなぜ笑う?―文学史と小川洋子『貴婦人Aの蘇生』をヒントに 5、ランジャタイとラーメンズ―谷崎・芥川の文学論争と比較して 6、ランジャタイとシェイクスピア―文学と「おばけ」の関係 ―ランジャタイとは何か 付録 登場人物紹介&参考文献 おわりに 【基本情報】 書名:『お笑いを〈文学〉する 「笑える/笑えない」を超える』 著者:小田垣有輝 ブックデザイン:竹田ドッグイヤー 発売日:2025年5月11日(文学フリマ) 予価:1100+税 判型:新書判、並製 ページ:120頁 発行元:双子のライオン堂出版部 【著者】 小田垣有輝(おだがき・ゆうき) 私立中高一貫校、国語科教員。今年で教員11年目。研究分野の専門は谷崎潤一郎、語り論。教員として働くかたわら、個人文芸誌『地の文のような生活と』を一人で執筆・編集・刊行(現在vol.1~vol.6まで刊行中)。本づくりを通じて、自らが帯びる特権性と向き合う。 <「はじめに」> なぜ人は、お笑いを観て笑うのでしょうか。 「お笑い」という名称からもわかるように、お笑いはお笑いを鑑賞する者に「笑う」という反応を要請します。小説であれば、もちろん笑える小説もあるし、泣ける小説もあるし、怒りを共有する小説もあるし、漠然としたもやもやを読者に植え付ける小説もあるし、小説を読む者の反応は様々である、ということが「当たり前」となっています。しかし、一般的にお笑いは「笑う」という反応に限定されます。ネタ番組では、観覧の人々はみな笑っているし、その中に泣いたり怒ったりする人はいません。 でも、お笑いを観て「笑う」以外の反応をしたっていいはずです。そうでなければ、「笑えるお笑い=良いお笑い」という評価軸しか存在しないことになります。お笑いの中には「笑えないけど良いお笑い」だって存在します。 本書では、物語論や社会学を媒介にしながら「お笑い」と「文学」の関係を考えていきます。そうすることによって「笑えるか否か」という評価軸とは違う軸が見えてきます。私たちが普段観ているお笑いを違った視点から批評することによって、お笑いが備えている豊かな世界が立ち現れるはずです。(小田垣有輝)
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【新刊】『書く人の秘密 つながる本の作り方』〈対談録 太田の部屋1〉植本一子&太田靖久(Wサイン本)
¥990
新書判/84頁/Wサイン本 双子のライオン堂書店で、連続で開催している小説家の太田靖久さんと様々なクリエーターが「つくる」をテーマに語り合う配信イベントが、ZINEのシリーズになります。 第1弾は、2023年と2025年に植本一子さんと行った2つの対談を1冊の冊子にまとめました。 ZINEやリトルプレスについて考えて続けているお二人のそれぞれの視点が交差します。 自分でも”作ってみたい”人は必携の1冊です。 また、今後のシリーズとして刊行していきますので、ラインナップにもご注目ください! <基本情報> 書名:『書く人の秘密 つながる本の作り方』〈対談録 太田の部屋1〉 著者:太田靖久・植本一子 ブックデザイン:竹田ドッグイヤー 発売日:2025年5月11日(文学フリマ) 予価:900+税 判型:新書判、並製 ページ:84頁 発行元:双子のライオン堂出版部 <著者> 太田靖久(おおた・やすひさ) 小説家。2010年「ののの」で新潮新人賞。著書『ののの』(書肆汽水域)、『犬たちの状態』(金川晋吾との共著/フィルムアート社)、『ふたりのアフタースクール』(友田とんとの共著/双子のライオン堂出版部)、『犬の看板探訪記 関東編』(小鳥書房)など。文芸ZINE『ODD ZINE』の編集、様々な書店や図書館での企画展示、「ブックマート川太郎」の屋号で出店も行っている。 植本一子(うえもと・いちこ) 写真家。2003年にキヤノン写真新世紀で優秀賞を受賞。2013年、下北沢に自然光を使った写真館「天然スタジオ」を立ち上げる。著書に『かなわない』『愛は時間がかかる』、写真集に『うれしい生活』、小説家・滝口悠生との共著『さびしさについて』などがある。主な展覧会に『アカルイカテイ』(広島市現代美術館)、『つくりかけラボ07 あの日のことおぼえてる?』(千葉市美術館)。 <「はじめに」(太田靖久)> 植本一子さんとの2回のトークイベント(2023年9月と2025年3月開催)を再構成して追記等も行い、本書に収録しました。2回目は1回目の1年半後に行われたため、その間の変化も楽しんでいただけるはずです。 今企画は双子のライオン堂の竹田さんからの提案がきっかけでした。 「太田さんは質問がうまいのでゲストを迎える形式のトークイベントを定期開催するのはいかがですか?」 すぐに快諾しました。自分の話をするより、誰かの話を聞いていたいと思うのは、知らないことを知りたいというシンプルな好奇心が根っこにあるからです。 1回目のゲストは植本さんが良いなとひらめきました。植本さんの文章には親しみやすさがあるのに、決して安全なものではなく、深くえぐってくる強度もあります。そんな植本さんのやさしさと鋭さのバランスや、創作と事務作業の使い分けについてなど、様々に興味がありました。また、ZINEに関するトークイベントをほとんど行っていないとうかがい、貴重な内容になるという判断もありました。 植本さんには登壇だけでなく、〈つくるをかんがえる〉というタイトルも付けていただきました。それが企画の方向性を固めるうえで助けになったことも忘れずに記しておきます。(太田靖久)
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【新刊】『戦前生まれの旅する速記者』佐々木光子
¥1,980
B6判/84ページ(画像は仮のものです) 速記一本で時代を駆けてきた女性の 軽やかなキャリアと人生の軌跡 「こういう話、面白い? そう。じゃあよかったわ。」 この本は、大正最後の年=1926年に生まれて、80歳になるまで速記者を続けた佐々木光子さんの人生を聞き取ったものです。 佐々木さんは戦前に女学校で速記を学び、日本銀行に勤め、戦後にフリーの速記者として独立。 NHKラジオでは寄席で落語を書き起こし、雑誌「平凡」では作家や俳優の座談会を活字にまとめ、青山学院では速記の講師を担い、経済界では田中角栄をはじめとした歴史に名を残す政治家たちの会合にも臨席。 速記の国際会議をきっかけに40代でフランス語を学び始め、語学留学と海外旅行を重ねるようになりました。 何歳になっても好奇心を失わず、時代に流されることもなく、速記という仕事一筋に駆け抜けてきた佐々木さんの約1世紀にわたる人生は、今とこれからを生きる私たちに大きな気づきをもたらしてくれるはずです。 本書に収録した主なエピソード ・樺太の職工だった父が残した月給袋 ・日本銀行の地下室の秘密 ・速記で乗り越えた新円切り替え ・いわさきちひろが描いてくれた絵 ・田中角栄の一言「速記屋さんご苦労さん」 ・家を建てるために箱根で働く ・デンスケ(テープレコーダー)の普及 ・速記者御用達の原稿用紙とペン ・フランス滞在。異国の文化を生きる ・ベルリンの壁を越えた先の光景 書名:『戦前生まれの旅する速記者』 著者:佐々木光子 聞き手:竹田信弥 編集・構成:秋葉貴章 装丁・組版:中村圭佑 判型:B6判、ガンダレ製本 ページ:84頁 版元:双子のライオン堂出版 価格:1800円+税 発売日:2024年12月1日(予定) ISBN:9784910144122
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【新刊】『町の本屋はいかにしてつぶれてきたか: 知られざる戦後書店抗争史』飯田一史
¥1,320
新書判・ソフトカバー/366頁 かつて本屋は「帰り道にふらっと寄る」場所だった。だが、いつのまにか町から本屋の姿はなくなり、「わざわざ行く」場所になってしまっている。いったいいつから、どのようにして、本屋は消えていったのか? 本書では、出版社・取次・書店をめぐる取引関係、定価販売といった出版流通の基本構造を整理した上で、戦後の書店が歩んだ闘争の歴史をテーマごとにたどる。 公正取引委員会との攻防、郊外型複合書店からモール内大型書店への移り変わり、鉄道会社系書店の登場、図書館での新刊書籍の貸出、ネット書店の台頭――。 膨大なデータの分析からは、書店が直面してきた苦境と、それに抗い続けた闘争の歴史が見えてくる。「書店がつぶれていく」という問題の根幹を明らかにする一冊。
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【新刊】『ひとり出版入門』宮後優子
¥2,420
SOLD OUT
四六判/ どうやって本をつくる? どうやって運営していく? ひとり出版ノウハウのすべて。 本の制作と販売、出版社登録、書誌情報登録、書店流通、在庫管理、翻訳出版、電子書籍、さまざまなひとり出版の運営についてまとめられています。 著者 宮後優子 装幀 守屋史世(ea) 編集 小林えみ、宮後優子 校正 牟田都子 印刷 藤原印刷 <目次> はじめに 1章 本のつくり方 本をつくるプロセス 1 企画を立てる 2 著者と打ち合わせする 3 企画書をつくる 4 原価計算をする 5 企画内容を確定する 6 台割とスケジュールをつくる 7 著者に原稿を依頼する 8 原稿整理をする 9 写真撮影や図版の手配をする 10 デザイナーに中ページのデザインを依頼する コラム:デザイナーの探し方 11 ISBNを割り振る 12 デザイナーに表紙のデザインを依頼する 13 束見本を発注する 14 用紙を確定して印刷代を計算する コラム:コストをおさえ美しい本をつくるコツ コラム:書店流通で避けたほうがいい造本 15 著者編集者が校正する 16 校正者が校正する コラム:校正者、翻訳者の探し方 17 文字や画像をDTP で修正する 18 定価を決めて注文書を作成する 19 受注して刷り部数を決める コラム:書店への訪問営業 20 書誌データを登録する 21 印刷所へ入稿する コラム:紙見本の入手方法 コラム:印刷所の選び方(おすすめ印刷所リスト) 22 色校をチェックする 23 色校を印刷所へ戻す(校了) 24 電子書籍を作成する(必要があれば) 25 刷り出しや見本をチェックする 26 制作関係者やプレスに見本を送付する 27 販促をする(イベント企画やプレスリリースの作成) 28 請求書をもらい支払い処理をする 29 書店で確認する 30 発売後の売れ行きを見ながら追加受注する コラム:売上の入金時期 コラム:直販サイトのつくり方 コラム:本の発送料をおさえるコツ コラム:倉庫のこと 番外編 翻訳出版 1 翻訳したい本の原書、PDFを入手する 2 原書出版社に版権の問い合わせをし、オファーする 3 版権取得可能なら、契約と支払いをする 4 翻訳書を制作し、原書出版社のチェックを受ける 5 翻訳書を出版する 2章 本の売り方 書店流通のために必要なこと 書店への配本の流れ 出版物の流通方法を決める 1 版元直販(直販サイト、イベントでの販売) 2 別の出版社のコードを借りる(コード貸し) 3 Amazonと直取引で売る(e 託) 4 書店と直取引で売る 5 トランスビューの取引代行で流通 6 中小取次経由で流通 7 大手取次経由で流通 電子書籍の流通 コラム:Book&Design の場合 コラム:図書館からの注文 3章 ひとり出版社の運営 ビーナイス 烏有書林 西日本出版社 よはく舎 ひだまり舎 コトニ社 みずき書林 Book&Design URLリスト、索引 参考文献 おわりに 宮後 優子 (ミヤゴ ユウコ) (著/文) 編集者。東京藝術大学美術学部芸術学科卒業後、出版社勤務。1997年よりデザイン書の編集に従事。デザイン専門誌『デザインの現場』『Typography』の編集長を経て、2018年に個人出版社・ギャラリーBook&Design を設立。日本デザイン学会会員。共著『要点で学ぶ、ロゴの法則150』(BNN)。 https://book-design.jp/
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【新刊】『宇宙を編む: はやぶさに憧れた高校生、宇宙ライターになる』井上榛香(サイン本)
¥1,870
四六/202ページ/サイン本 大地を駆ける宇宙ライターの日常 野良宇宙ライターの道は険しい。 宇宙開発を取材して原稿を書くには、工学やサイエンスのほか、政治、国際関係、安全保障、歴史、法律、ビジネスなどの知識が求められ、まるで総合格闘技みたいだ。どれだけ勉強しても知らない専門用語や略語が湧いてくるし、赤字の取材旅行に取材の門前払いも日常茶飯事。出版や報道関係者と名刺交換をすれば「宇宙の記事だけで食べていくなんて絶対無理だ」といまだに叱られることもある。それでも、大好きな宇宙を身近に感じられたり、誰かの生活を支えていたりする瞬間に立ち会えるとうれしい。だからこの仕事を辞められない。 本書ではアメリカのケネディ宇宙センターや鹿児島の種子島宇宙センターをはじめとする取材先でのほっこりエピソード、誰かに話したくなる豆知識、取材先での失敗談、思わず泣いてしまったこと、本当にあった怖い話などを、宇宙開発と宇宙ビジネスの現状について綴った。笑いながら読んでいただきつつ、宇宙への興味を持ったり、自分らしい働き方を探ったりすることに役立ててもらえたらうれしい。 宇宙を書く仕事の舞台裏へようこそ。 【編集担当からのおすすめ情報】 はやぶさに憧れた高校生はいかに宇宙ライターになったのか? 宇宙に興味をもったきっかけ、ウクライナ・キーウへの留学、取材での苦労、先輩宇宙ライターや宇宙開発関係者との絆、知られざる宇宙開発の現場など、楽しみながら宇宙開発や宇宙ビジネスを学べます。誰もが宇宙を仕事にできる時代、宇宙をもっと身近に感じられる宇宙エッセイです。これからのキャリアを考えるきっかけにも。
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【新刊】『Hukyu』GAMABOOKS(サイン本)
¥2,200
SOLD OUT
A5判/279ページ/諸星めぐるさんのサイン入り! 今をつなぐバーチャル文化普及史マガジン「Hukyu(ふきゅう)」創刊号です。 創刊号特集は「VTuber×民俗学」と題し、総勢26名のVTuber(&VTuber関係者)の インタビューを収録しています。 純粋にVTuberを楽しみながら、+αで新たな視点も得られる本になっていますので、 VTuber好きの方は是非気軽な気持ちでお手に取っていただけますと幸いです。 ---------------------------- 21世紀以降、私たちを取り巻く文化は想像以上に急激に変化し続けている。 かの柳田國男が闊歩した平地の都会や農村は、鉄の車が様々な燃料を元に動き回り、道行く人々は異世界につながる四角い窓を持ち歩いている。そしてかつての農耕文化の営みが都市民俗に変わっていったように、バーチャル文化と呼ばれるインターネット上にも様々な民俗がリアルタイムに生まれ、増殖し、息をしている。 雑誌『Hukyu』では、このような社会生活に包括されるバーチャル文化を、学際的な視点から立体的に取り上げていくことを目的とする、いまを生きる「私たちのための」普及誌である。このため、雑誌名には普及・不朽・不急・負笈などの意味を込めさせていただいた。 『Hukyu』における民俗学とは、伝統的民俗文化の回帰という、過去との懐古的な伝言ゲームを知ることだけが目的ではない。歴史は必ずしも一つではなく、語り継ぐ過去の先には現代に生きる日常と価値観が、同時多発的に存在している。 そして本誌は、ありのままをいまを「つなぎ」留め置くが、その後の変化やいまある他の見方を否定することはしない。掲載されるすべての人々の視点は導き出された「答え」であり、それぞれの「可能性」でもある。読者の方々には、ゆたかな好奇心に身を任せ、好きなページから手に取っていただき、自分自身の価値観との対話を楽しんでいただきたい。 (~Hukyu序文より一部抜粋~)
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【新刊】『継続するコツ』坂口恭平
¥1,760
SOLD OUT
四六判・並製/240ページ みなさん、継続することは得意ですか? 得意な人はこの本は手に取っていないと思いますから、おそらくちょっと苦手ですよね。 一方、僕は継続することがむちゃくちゃ得意です。なんか自慢みたいで申し訳ありません。 でもその代わりといってはなんですが、別に質が良いわけではないと思います。 _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ 執筆、絵描き、作詞・作曲、「いのっちの電話」…… どれも20年以上つづけてきた、スランプ知らずの継続マニア・坂口恭平さんが見つけた、 「やりたいこと」をつづけるコツが1冊に! 僕も挑戦している最中です。 最中であればいいんです。継続中ってことですから _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ 多くの人は、何かをやろうとして、手をつけはじめて、 無事に完成することができたとしても、 それが売れないだとか、人から評価されないだとか、そういった不遇を味わい、 自信を失い、徒労感ばかりを感じるようになり、いずれはやめてしまうようです。 僕はいつも、もったいない!と思ってしまいます。 だって、作っているときのほうが楽しいですもん。 つまり、何かを継続しているときのほうが、楽しいんです。 この馬鹿みたいに単純なことに、僕は気づいたんです。
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【新刊】『エレベーターのボタンを全部押さないでください』川内有緒
¥1,980
SOLD OUT
四六判・並製/256ページ いつも広い世界を見せてくれるノンフィクション作家・川内有緒、初のエッセイ集。 『パリでメシを食う。』でデビューし、『目の見えない白鳥さんとアートを見にいく』で「Yahoo! ニュース|本屋大賞ノンフィクション本大賞」を受賞した川内有緒が、連載していた「日経新聞」、雑誌「ひととき」など、さまざまな媒体に寄稿したエッセイをセレクトして収録。 メキシコの走る民族、飼っていた2匹の個性的な猫、大反響を巻き起こした「荒れた海で愛を叫ぶ」……。海外での驚くべき旅や出会い、日常に潜む冒険のような出来事、死生観などを綴り、読者を新しい場所へ誘う。 ユーモラスで味わい深い文章に心が揺さぶられ、温かな感情が湧き上がる。なぜか一歩を踏み出したくなる川内有緒ならではの一冊。 川内さんは丸腰で荒海に飛び込んでいって、宝物のような出会いをつかみ取ってくる。 この本そのものが、冒険で、旅なのだ。――岸本佐知子(翻訳家) 並外れた行動力と筆致。見たことない球をぶんぶん投げてくる。――こだま(作家・エッセイスト)
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【新刊】『プルーストを読む生活』柿内正午(刊行:HAB)
¥3,245
タイトル『プルーストを読む生活』 著:柿内正午 装画:西淑 装丁・組版 中村圭佑+平本晴香(ampersands) 出版:エイチアンドエスカンパニー(H.A.B) 本体:2950円+税 判型:四六版(127☓188☓45mm) デザイン:並製・フォローバック製本 ISBN:9784990759643 Cコード:0095 〈概要〉 プルーストを読んでどうなるというのですか? プルーストを読んでいると楽しいです。 そんだけ! うっかり神保町で『失われた時を求めて』ちくま文庫版全10巻セットを買ってしまった。せっかく買ったので毎日読んでいる。せっかく読んでいるので、読みながら毎日ものを書くことにした。読書と、生活と、脱線の記録。いつもリュックにプルースト。毎日読んで、毎日書く。それだけを決めて、ほとんどプルーストではない本ばかり引用し、役にも立たなければ、読んだ端から忘れていくので物知りにもならない、ただ嬉しさだけがある読書日記。 解説:友田とん(代わりに読む人) <柿内正午> 1991年生まれ。会社員。 休日はお芝居をつくったり、価値のないものを愛でるユニット「零貨店アカミミ」としての細々とした活動を企てています。 noteにて、読書日記を毎日更新中。( https://note.mu/amokgoodish ) 夫婦で「家」づくりの試行錯誤の記録も書いてます。 (版元サイトより引用)
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【新刊】『カフカのプラハ (改訳決定版)』ヴァーゲンバッハ,クラウス
¥2,750
A5判/ 133ページ カフカが目にしたプラハの街並みを完全再現!図版100点、ファン必携のカフカ・ハンドブック! 目次 カフカのプラハ カフカの生涯 住居 公務員カフカが通った道 お気に入りの散歩道 文学にゆかりのある場所と娯楽施設
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【新刊】『夏目漱石 美術を見る眼』ホンダ・アキノ
¥2,750
四六判/264ページ 「芸術は自己の表現に始つて、自己の表現に終るものである」 明治40年、東大教授を蹴って朝日新聞に入社した漱石は、折にふれ芸術に関する記事を紙面に綴り、自由で忖度のない持論を堂々と展開した。同時代の美術に漱石は何を見たのか、繰り返し強調した「自己の表現」とは何を意味するのか──。 “美術の門外漢”として書きのこした言葉から浮かび上がる独自の芸術観、そこから浮かび上がる、漱石の生きる姿勢とは? 各紙で書評続々の『二人の美術記者 井上靖と司馬遼太郎』著者による〈小説家×美術〉第二弾。 【目次】 はじめに 1 漱石の美術遍歴と美術批評の背景 一 子ども時代から積み重ねた美術体験 二 小説にあらわれた美術 三 教師をやめて新聞社員となる 四 過渡期にあった明治〜大正の日本美術界 2 同時代の美術を見る眼 一 独自の着眼点と向き合い方 二 「文展と芸術」 三 「素人と黒人」について 四 津田青楓君は「ぢゞむさい」 五 西洋美術と同時代の日本美術へのまなざしの違い 六 芸術批評が浮き彫りにした“生きる姿勢” 3 「自己の表現」とは何か 一 絵筆をとる漱石 二 「自己の表現」再考 おわりに あとがき 関連年表 主な参考文献
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【新刊】『よりぬきのん記2024』スズキロク
¥1,100
新書判・並製/244p 「『のん記』を読み始めてからというもの、仕事や生活で疲れたときに浮かぶのは、もうすっかり「ツカツカレンコン」だ。」 石山蓮華(電線愛好家・TBSラジオ「こねくと」パーソナリティ) 「ドンキ前でドンギマってのん記もって集合!」 矢野利裕(批評家) イラストレーター、漫画家、歌人のスズキロクによるエッセイ4コマ本新刊です。 ぬいぐるみと布団が好きでくいしんぼうな「妻」と、 本とレコードが好きで、ぬいぐるみに厳しい「夫」の、 いろいろあっても結局、なんだかのんきな毎日。 2024年1月から12月まで毎日X(旧Twitter)の鍵アカウントでひっそりと発表された4コマから、多めによりぬいています。 巻末解説はTBSラジオ「こねくと」メインパーソナリティで電線愛好家、石山蓮華さん!
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【新刊】『到来する女たち 石牟礼道子・中村きい子・森崎和江の思想文学』渡邊英理
¥2,640
四六判/400ページ/ 不揃いなままで「わたし」が「わたしたち」になる──。 1958年に創刊された雑誌『サークル村』に集った石牟礼道子、中村きい子、森崎和江が聞書きなどの手法で切り拓いた新たな地平を、『中上健次論』が話題を呼んだ著者が「思想文学」の視点で読み解く。 「『サークル村』を通して、彼女たちが手に入れたのは、儚い「わたし」(たち)の小さな「声」を顕すための言葉であったにちがいない。この新しい集団の言葉は、異質なものと接触し遭遇することで自らを鍛え、異質な他者とともに葛藤を抱えながらも不透明な現実を生きようとする言葉でなければならなかった。支配や権力、垂直的な位階制や序列的な差別から自由で、不揃いなままで水平的に「わたし」は「わたしたち」になる。 三人の女たちは、そのような「わたし」と「わたしたち」を創造/想像し、「わたし」と「わたしたち」とを表現しうる言葉を発明しようとしたのではなかったか」(渡邊英理) ・石牟礼道子(1927-2018)【熊本】……熊本県天草生まれ。詩人、作家。生後すぐに水俣へ。著書に『苦海浄土』『椿の海の記』『西南役伝説』ほか。 ・中村きい子(1928-1996)【鹿児島】……鹿児島生まれ。小説家、作家。母をモデルにした小説『女と刀』は大きな話題を呼び、木下恵介監督によりドラマ化もされた。 ・森崎和江(1927-2022)【福岡】……朝鮮大邱生まれ。詩人、作家。17歳で単身九州へ渡り、58年筑豊炭鉱近郊の中間に転居、谷川雁らと『サークル村』創刊。著書に『まっくら』『慶州は母の呼び声』『非所有の所有』など。
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【新刊】『まったく新しいアカデミックライティング』阿部幸大
¥1,980
A5判/176ページ 人文学における論文執筆には、基礎となる習得必須の知識と技術が存在する。しかし、それを現在の大学教育はうまくカリキュラム化できていない。 どんな条件を満たせば論文は成立したことになるのか、どの段階でどの程度の達成が要求されるのか、そしてそのためにはどのようなトレーニングが必要なのか。──そもそも、いったい人文学の論文とはなんのために書かれるのか? 本書では、期末レポートや卒論レベルから世界のトップジャーナルまで、論文執筆に必要な実力を養うための方法論を網羅。原理編・実践編・発展編・演習編の四段階にわたり、独学で学術論文を準備・執筆・出版するために必要なすべてを提供する。 類書の追随をまったく許さない、アカデミック・ライティング本の新定番。
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【新刊】『どれから読む? 海外文学ブックガイド 英語編』
¥1,540
B6判 166ページ/越前さんのサイン入り! これはNHK《基礎英語2》テキストの2022年4月号から2025年3月号までにリレー連載された中高生向けの海外文学紹介コラムをまとめて再構成・加筆したもので、2022年7月に河出書房新社から出た『はじめて読む! 海外文学ブックガイド』の続編にあたる本です。今回はページ数の関係で「英語編」を出すことにしましたが、将来、英語以外の作品を紹介するブックガイドの刊行も検討しています。
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【新刊】『「国語」と出会いなおす』矢野利裕
¥2,530
四六判/296ページ 「国語で文学は教えられない」という批判に見られるように、対立するものとして語られがちな「国語」と「文学」。けれど果たしてその対立はまっとうなものなのでしょうか? 新学習指導要領に伴って新設された「文学国語」と「論理国語」や、著者が教室で体験したさまざまな生徒からの反応、文学研究の成果が反映された現在の指導内容、国語の試験と小説の相性の悪さ、「文学史」のつまらなさとその必要性…… 国語と文学をめぐるさまざまなトピックから、属性や立場の違いを超えて《同じものを読んでいる》ということのみによって担保された、共同性を育むものとしての「文学」の意義を再確認する。 装丁:加藤賢策(LABORATORIES) 装画:ZUCK 【目次】 はじめに 第1章 国語は文学をわかってない!? 第2章 物語と共同性 第3章 最近の教科書を見てみよう 第4章 書きすぎていない小説と試験問題 第5章 文学史について考えよう 第6章 「文学」を再設定する 対談 滝口悠生×矢野利裕 「国語が問うもの、文学が描くもの──出題者と作者による国語入試対談」 あとがき 参考文献
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【新刊】『mg. vol.10 ふたたび珈琲をめぐる』
¥1,000
A5版/60ページ 食べものをテーマに思いをめぐらせるmg.の10冊目は、 初心にかえって珈琲をふたたび見つめます。 珈琲好きも珈琲嫌いもいるメンバーの企画をどうぞお楽しみください。 ふたたび珈琲をめぐる 目次 NOBEL 保留コーヒーは誰がために ESSAY 甘いパンとミルクコーヒー SPECIAL CONTENTS わたしとコーヒーのこと ESSAY 珈琲語りたがり COLUMN コーヒーオンチのデカフェモーニング COLUMN リキッドコーヒーばかり飲んでます GUEST COLUMN コーヒー&ホニャララ COLUMN MY BELOVED COFFEE CUP COLUMN 三つの街をめぐるコーヒーマグ COLUMN コーヒーリキュールであそぶ ESSAY アウェイな公園と、家のコーヒー おすすめぐり コーヒーがあるお気に入りの場所 NOBEL 心、凪ぐ
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【新刊】『利尻島から流れ流れて本屋になった』工藤志昇(サイン本)
¥1,870
SOLD OUT
四六判/168ページ 書店は、故郷だ――。ゴールの見えない多忙で多様な仕事と、ふとした拍子に思い起こされる大切な記憶――。絶景絶品の島・利尻島で生まれ育った三省堂書店札幌店係長が綴った最北の風味豊かなエッセイ集。〈解説〉北大路公子
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【新刊】『建築のはじまり 光嶋裕介の旅とスケッチ2007-2024』光嶋裕介
¥3,520
四六判変形 並製/352ページ 17年前、ベルリンでの建築修行時代に、ふと見つけたモレスキンのスケッチブック。 それ以来、あらゆる旅にはその黒いスケッチブックがいつもそばにあった。 サグラダ・ファミリア、ユニテ・ダビタシオン、パンテオン、 キンベル美術館、ファンズワース邸、グッゲンハイム美術館、東大寺南大門……。 熱い想いを胸に訪れ、その場所に立ち、素手で吸収した名建築のリアリティ。 175点のスケッチに、空間と土地を感じ、建築の佇まいをめぐるショートエッセイを添える。 スケッチすることに正解も、間違いもない。 ただ、楽しいから描いているのであって、学び続ける喜びのために、描き続けていることだけは、たしかである。 スケッチ(手)と言葉(頭)の往来(翻訳)を続けていると、自分の世界に対するまなざしがしばしば変容し、 世界に対する認識も少しずつクリアになっていく。 自分の世界の見方が鍛えられると、自分で世界は変えられると思えてくる。 だから、建築のはじまりを巡る旅も、スケッチも、まだまだ終わらない。 また新しい自分に出会うために、あの予兆に満たされた幸せな時間をはじまりに、 今日もモレスキンとペンと木箱の絵の具セットを持って、僕は旅を描く。(「はじめに」より)
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【新刊】『〈弱さ〉から読み解く韓国現代文学』小山内園子
¥1,870
四六/240ページ 物語のなかの〈弱さ〉が、読む人の心に光を灯す どの作品も、〈弱さ〉を正面から描いているから――。 著者が数々の作品の翻訳を手掛けるなかで、「なぜ韓国現代文学に魅せられるのか」を自らに問い、深く考えてたどり着いたのが、この答えでした。 〈弱さ〉とは、自らの意志とは関係なく選択肢を奪われた状態のこと。その視点で、『82年生まれ、キム・ジヨン』をはじめとする多彩な13の作品を読み解きながら、そのメッセージを探り、魅力を掘り下げます。一つひとつの物語を丁寧にたどっていくと、この暴力的な現代社会を生きるための道が照らし出されるはずです。 2023年1月~3月にNHKラジオ第1「カルチャーラジオ 文学の時間」で放送された同名の講座、待望の書籍化!
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【新刊】『晴れ姿の言葉たち』宮田 愛萌&渡辺祐真(スケザネ)
¥1,650
四六/232ページ 推し、恋愛、創作、言葉、コミュニケーション…… “恋をしたことがない”小説家とコンプレックスだらけの書評家が赤裸々につづる感動の往復書簡! 残念ながら四半世紀の人生のなかで、恋をしたことがありません。アイドルにぴったりだねと言われてきましたが、恋を歌うのに恋を知らないなんてまるで作家ねと思っておりました。 ――宮田愛萌 僕はアイドルとか芸能人を好きになったことがないし、いまでもその感覚が本当のところはよくわかりません。多分それは、顔で勝負できる人に対する強烈な劣等感があるからです。(…)僕は暗くて、どうしようもないやつで、キモい顔なんだと思っていました。 ――渡辺祐真 ・アイドルとは“来訪神”のようなものかも知れない ・感情という色に「名前をつける」と正しく感情となる ・ときには言葉のキャッチボールではなくドッジボールを! ・愛萌流“長所と混ぜ込む”コンプレックスの扱い方……etc. みずみずしい「はじまりの言葉」がここに。
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【新刊】『あの人の調べ方ときどき書棚探訪: クリエイター20人に聞く情報収集・活用術』平山亜佐子
¥2,530
SOLD OUT
四六判並製/360ページ 作家やライター、研究者、翻訳家、漫画家、編集者など各分野の第一線で活躍している総勢17組計19名(プラス著者で計20名)が、情報の収集方法や整理・活用のコツ、自慢の書棚と愛読書などを対談形式で紹介! 自分ならではの表現がしたい、興味あるテーマについて調べたい、視野を広め教養を深めたい……そのためにはどんな本を読み、どうやって情報を集めればいい? また、集めた情報をどんな風に整理して活用すればいいの? そんな疑問を抱いている人にとって、役立つヒントを探す宝庫になる1冊です。 本書は、自身も文献調査や情報収集・整理を得意とする著者が、動画プラットフォーム「シラス」で2023~2024年に配信していた人気動画シリーズをもとに、プラスαの内容を加えてまとめ直したもの。 主に情報収集・整理術を教えてもらう「1章 文献調査」と、実際に蔵書を拝見しながら本の扱い方や愛着などをお聞きする「2章 書棚探訪」による構成となっております。 書棚やピックアップされた本、デジタル化するためのツールなど豊富な写真を交えながらそれぞれのゲストの“流儀”を垣間見ることができます。