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【新刊】『いま批評は存在できるのか』三宅香帆/森脇透青/松田樹/大澤聡/東浩紀/植田将暉
¥2,200
新書判/216頁 批評の役割とは何か。どのような言葉が必要なのか。 90年代生まれの批評家たちが集まった白熱のイベントに、批評家・大澤聡と東浩紀をくわえたふたつの座談会、そして充実の書き下ろし論考まで。 いま「批評」を考えるために必読の一冊。(版元サイトより) はじめに 東浩紀 [論考]聴く批評 大澤聡 [座談会1]批評を若返らせるには──『批評の歩き方』に応答する 松田樹+森脇透青+大澤聡+東浩紀 [座談会2]2025年に批評は存在するのか? 三宅香帆+森脇透青+松田樹[司会=植田将暉] [座談会3]ひとり勝ち、あるいは批評の男子性について 森脇透青+大澤聡+東浩紀 [登壇後記]語りにくさとタイムトラベル 松田樹 [登壇後記]批評とは何か 森脇透青 [登壇後記]なぜ批評なのか 三宅香帆 おわりに 植田将暉
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【新刊】『お笑いを〈文学〉する〜「笑える/笑えない」を超える』小田垣有輝(サイン本)
¥1,210
新書判/120頁 双子のライオン堂書店で、開催した連続講義「笑いを〈文学〉する」が書籍になります。 2024年に小田垣有輝さんをお招きして開講した授業を、書籍化に伴い授業だけでは伝えきれなかった熱い思いと独自の論をブラッシュアップして展開します。 【目次】 はじめに 1、東京03と中島敦『山月記』~トリオネタの魅力/『山月記』って本当に二人? 2、ピン芸人の構造論―「語り」か「噺」か 3、「お笑い」と「コード」ー既存のコードへの「抵抗」と「逸脱」 4、トム・ブラウンをなぜ笑う?―文学史と小川洋子『貴婦人Aの蘇生』をヒントに 5、ランジャタイとラーメンズ―谷崎・芥川の文学論争と比較して 6、ランジャタイとシェイクスピア―文学と「おばけ」の関係 ―ランジャタイとは何か 付録 登場人物紹介&参考文献 おわりに 【基本情報】 書名:『お笑いを〈文学〉する 「笑える/笑えない」を超える』 著者:小田垣有輝 ブックデザイン:竹田ドッグイヤー 発売日:2025年5月11日(文学フリマ) 予価:1100+税 判型:新書判、並製 ページ:120頁 発行元:双子のライオン堂出版部 【著者】 小田垣有輝(おだがき・ゆうき) 私立中高一貫校、国語科教員。今年で教員11年目。研究分野の専門は谷崎潤一郎、語り論。教員として働くかたわら、個人文芸誌『地の文のような生活と』を一人で執筆・編集・刊行(現在vol.1~vol.6まで刊行中)。本づくりを通じて、自らが帯びる特権性と向き合う。 <「はじめに」> なぜ人は、お笑いを観て笑うのでしょうか。 「お笑い」という名称からもわかるように、お笑いはお笑いを鑑賞する者に「笑う」という反応を要請します。小説であれば、もちろん笑える小説もあるし、泣ける小説もあるし、怒りを共有する小説もあるし、漠然としたもやもやを読者に植え付ける小説もあるし、小説を読む者の反応は様々である、ということが「当たり前」となっています。しかし、一般的にお笑いは「笑う」という反応に限定されます。ネタ番組では、観覧の人々はみな笑っているし、その中に泣いたり怒ったりする人はいません。 でも、お笑いを観て「笑う」以外の反応をしたっていいはずです。そうでなければ、「笑えるお笑い=良いお笑い」という評価軸しか存在しないことになります。お笑いの中には「笑えないけど良いお笑い」だって存在します。 本書では、物語論や社会学を媒介にしながら「お笑い」と「文学」の関係を考えていきます。そうすることによって「笑えるか否か」という評価軸とは違う軸が見えてきます。私たちが普段観ているお笑いを違った視点から批評することによって、お笑いが備えている豊かな世界が立ち現れるはずです。(小田垣有輝)
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【新刊】『書く人の秘密 つながる本の作り方』〈対談録 太田の部屋1〉植本一子&太田靖久(Wサイン本)
¥990
新書判/84頁/Wサイン本 双子のライオン堂書店で、連続で開催している小説家の太田靖久さんと様々なクリエーターが「つくる」をテーマに語り合う配信イベントが、ZINEのシリーズになります。 第1弾は、2023年と2025年に植本一子さんと行った2つの対談を1冊の冊子にまとめました。 ZINEやリトルプレスについて考えて続けているお二人のそれぞれの視点が交差します。 自分でも”作ってみたい”人は必携の1冊です。 また、今後のシリーズとして刊行していきますので、ラインナップにもご注目ください! <基本情報> 書名:『書く人の秘密 つながる本の作り方』〈対談録 太田の部屋1〉 著者:太田靖久・植本一子 ブックデザイン:竹田ドッグイヤー 発売日:2025年5月11日(文学フリマ) 予価:900+税 判型:新書判、並製 ページ:84頁 発行元:双子のライオン堂出版部 <著者> 太田靖久(おおた・やすひさ) 小説家。2010年「ののの」で新潮新人賞。著書『ののの』(書肆汽水域)、『犬たちの状態』(金川晋吾との共著/フィルムアート社)、『ふたりのアフタースクール』(友田とんとの共著/双子のライオン堂出版部)、『犬の看板探訪記 関東編』(小鳥書房)など。文芸ZINE『ODD ZINE』の編集、様々な書店や図書館での企画展示、「ブックマート川太郎」の屋号で出店も行っている。 植本一子(うえもと・いちこ) 写真家。2003年にキヤノン写真新世紀で優秀賞を受賞。2013年、下北沢に自然光を使った写真館「天然スタジオ」を立ち上げる。著書に『かなわない』『愛は時間がかかる』、写真集に『うれしい生活』、小説家・滝口悠生との共著『さびしさについて』などがある。主な展覧会に『アカルイカテイ』(広島市現代美術館)、『つくりかけラボ07 あの日のことおぼえてる?』(千葉市美術館)。 <「はじめに」(太田靖久)> 植本一子さんとの2回のトークイベント(2023年9月と2025年3月開催)を再構成して追記等も行い、本書に収録しました。2回目は1回目の1年半後に行われたため、その間の変化も楽しんでいただけるはずです。 今企画は双子のライオン堂の竹田さんからの提案がきっかけでした。 「太田さんは質問がうまいのでゲストを迎える形式のトークイベントを定期開催するのはいかがですか?」 すぐに快諾しました。自分の話をするより、誰かの話を聞いていたいと思うのは、知らないことを知りたいというシンプルな好奇心が根っこにあるからです。 1回目のゲストは植本さんが良いなとひらめきました。植本さんの文章には親しみやすさがあるのに、決して安全なものではなく、深くえぐってくる強度もあります。そんな植本さんのやさしさと鋭さのバランスや、創作と事務作業の使い分けについてなど、様々に興味がありました。また、ZINEに関するトークイベントをほとんど行っていないとうかがい、貴重な内容になるという判断もありました。 植本さんには登壇だけでなく、〈つくるをかんがえる〉というタイトルも付けていただきました。それが企画の方向性を固めるうえで助けになったことも忘れずに記しておきます。(太田靖久)
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【新刊】『晴れ姿の言葉たち』宮田 愛萌&渡辺祐真(スケザネ)
¥1,650
四六/232ページ 推し、恋愛、創作、言葉、コミュニケーション…… “恋をしたことがない”小説家とコンプレックスだらけの書評家が赤裸々につづる感動の往復書簡! 残念ながら四半世紀の人生のなかで、恋をしたことがありません。アイドルにぴったりだねと言われてきましたが、恋を歌うのに恋を知らないなんてまるで作家ねと思っておりました。 ――宮田愛萌 僕はアイドルとか芸能人を好きになったことがないし、いまでもその感覚が本当のところはよくわかりません。多分それは、顔で勝負できる人に対する強烈な劣等感があるからです。(…)僕は暗くて、どうしようもないやつで、キモい顔なんだと思っていました。 ――渡辺祐真 ・アイドルとは“来訪神”のようなものかも知れない ・感情という色に「名前をつける」と正しく感情となる ・ときには言葉のキャッチボールではなくドッジボールを! ・愛萌流“長所と混ぜ込む”コンプレックスの扱い方……etc. みずみずしい「はじまりの言葉」がここに。
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【新刊】『エリーツ11 みんなのすきなミステリ』
¥1,540
A4/112頁 豪華ゲスト! ミステリ特集! ◯目次 ミステリ座談会 1 *注釈 20 淡彩の部屋 竹本健治 22 一六歳のクローズド・サークル 南海遊 28 〈恋愛ミステリの系譜〉再構築 森晶麿 30 古巣の話 円居挽 32 丁度ミステリの原稿が修羅場な中でこれを書いています。 斜線堂有紀 36 俺のミステリブックガイド7 海猫沢めろん 38 犯人のいないミステリ ロベス 42 『夏と冬の奏鳴曲』を二十五年ぶりに読んでみた pha 46 佐藤友哉が選ぶ講談社ノベルスベスト10 佐藤友哉 58 鏡家サーガ最新作「七分早く死んだ女」 佐藤友哉 60 短編ミステリ小説「妖精博士の弟子」 滝本竜彦 81
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【新刊】『ロイヤルホストで夜まで語りたい』
¥1,760
四六判/208ページ ロイヤルホストで味わえる、おいしい特別な時間 青木さやか、朝井リョウ、朝比奈秋、稲田俊輔、上坂あゆ美、宇垣美里、織守きょうや、温又柔 古賀及子、高橋ユキ、似鳥鶏、能町みね子、平野紗季子、ブレイディみかこ、宮島未奈、村瀬秀信、柚木麻子 豪華執筆陣17名による“ロイヤルホスト愛”でいっぱいのエッセイアンソロジー 藤井隆さん、ハリセンボンの近藤春菜さん、箕輪はるかさんによる特別鼎談も収録! このまま1日を終わらせたくなくて夜景を見たくなったときも 魔法のように仕事を進めたいときも 「自分の中の確信」が揺らいだときも ロイヤルホストは、いつもそこにいてくれた ハワイの空港みたいな匂いのパラダイストロピカルアイスティー、個人所有のポテトフライ、生まれて初めて食べたラムステーキ……。 はじめても、いつもも、あこがれも、とくべつも詰まったロイヤルホストの味。 【目次】 第一章 はじめては 褪せない夢 平野紗季子 ロイホに住みたい 宇垣美里 未知のおいしさに出会える場所 稲田俊輔 家族レストラン ブレイディみかこ 【パラティー1杯目】「天神西通り店の朝食ビュッフェ」(高橋ユキ) 第二章 あこがれて ねえ、夜のロイヤルホストを見に行こう 古賀及子 石坂線と神楽坂 宮島未奈 ロイホがロイホであるために 村瀬秀信 サザエさんはパーを出してる来週が来ない人にも来るわたしにも 上坂あゆ美 【パラティー2杯目】「雑談はずむ神楽坂店」(高橋ユキ) 第三章 いつもの 夢も現実もある 能町みね子 ロイヤルホスト慕情 織守きょうや ロイヤルホストと勤務医時代 朝比奈秋 ここが最高の定位置 青木さやか 【パラティー3杯目】「八丁堀店の定例会」(高橋ユキ) 第四章 とくべつな 幸せな記憶を、またロイヤルホストで 温又柔 ロマンスのインフラ 柚木麻子 細部の魔法 似鳥鶏 クイズ★どこの店舗でしょ〜か⁉ 朝井リョウ 【パラティー4杯目】「働く仲間との夜ごはんは神田神保町店で」(高橋ユキ)
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【新刊】『軟式ボールの社会学: 近代スポーツの日本的解釈の可能性』三谷舜
¥3,300
A5/240ページ 軟式に向けられる「損なイメージ」を覆す 野球、ソフトボール、テニスで使用されるボールの1種である「軟式ボール」に着目し、スポーツの構成要素である「用具」が、スポーツが持つおもしろさや教育性といった内在的な価値にいかに関わっているのか、人々がそれらをどのように受容し、発展させてきたのかを明らかにする。 軟式野球、軟式テニスといった軟式ボール競技は、敗戦後の物資不足と教育現場での普及の中で日本独自に発展した。そのような軟式ボールの発明と普及は、「近代スポーツの日本的解釈」の発明と普及の系譜であるとも言えよう。 おもな目次 序 章 軟式ボールを取り巻く状況 スポーツ用具をめぐるポリティクス スポーツ用具とスポーツの価値を軟式ボールから考える 各章の概要 第1 章 スポーツ文化の誕生を「興奮の探求」から読み解くことの可能性 第1 節 スポータイゼーションとは何か 第2 節 スポーツにおける興奮の探求─ルールの制定と暴力の抑制 第3 節 近代スポーツの原理とスポータイゼーション 第2 章 軟式スポーツの現状と課題 第1 節 軟式スポーツを統括する中央競技団体の現状 第2 節 軟式スポーツの競技人口の推移と学校教育 第3 節 軟式スポーツのイメージ 第3章 軟式スポーツの文化はいかにして作られたのか 第1 節 軟式ボール誕生小史 第2 節 戦後日本のスポーツと軟式野球 第3 節 軟式スポーツの発展を「スポータイゼーション」として読む 第4 章 スポーツ用具とスポーツの「おもしろさ」の関係 第1 節 スポーツ用具と技術の分類 第2 節 テクノロジーがスポーツに与えた影響 第3 節 現代のスポーツと用具の関係 第5 章 軟式スポーツの今 第1 節 スポーツの都市化とアーバンスポーツの登場 第2 節 Baseball 5 とは何か? 第3 節 アーバンスポーツと「興奮の探求」 終 章
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【新刊】『ゼロからの読書教室』 読書猿
¥1,760
SOLD OUT
四六/208ページ 読書猿、初の「薄い」本?! 秘伝の読書術をどこまでもやさしく、深く 読むのが遅い、面倒くさい、何を読んだらいいのかわからない……読書にあこがれはあっても、悩みは尽きないものです。そんな、読書にまつわる悩みの数々を、「正体不明の読書家」読書猿が一挙に解決! 「本は最初から最後まで通読しなくてはならない」「内容をしっかり理解しなくてはならない」など読書への固定観念が、読書に苦手意識を生む原因。そこから自由になる方法をやさしく伝えます。 大ベストセラー『独学大全』をはじめ、圧巻の「大全」を著してきた著者が、自身の「核」となる読書術を、かつてなく薄く読みやすく、それでいてどこまでも深くお届けします。「本は好きだけど読書は苦手……」読書への片想いはもう終わりです! 目次 第1部 本となかよくなるために……しなくてもいいこと、してもいいこと 第1回 全部読まなくてもいい 第2回 はじめから読まなくてもいい 第3回 最後まで読まなくてもいい 第4回 途中から読んでもいい 第5回 いくつ質問してもいい 第6回 すべてを理解できなくてもいい 第7回 いろんな速さで読んでいい 第8回 本の速さに合わせてもいい 第9回 経験を超えてもいい 第10回 小説なんて読まなくていい 第11回 物語と距離をおいていい 第12回 小説はなんでもありでいい 第2部 出会いたい本に出会うために……してみるといいこと、知っておくといいこと 第13回 いろんな本を知ろう 第14回 本の海「図書館」へ行こう 第15回 レファレンスカウンターに尋ねよう 第16回 百科事典から始めよう 第17回 百科事典を使いこなそう 第18回 書誌はすごい道具 第19回 書誌を使ってみよう 第20回 件名を使いこなそう 第21回 上位概念を考えよう 第22回 リサーチ・ナビを活用しよう 第23回 青空文庫に浸ろう 第24回 デジコレにもぐろう
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【新刊】『日本の「第九」:合唱が社会を変える』矢羽々崇
¥3,080
四六・上製/302ページ なぜ市民が参加し、年末に行なわれるのか 「第九」が若き日本にもたらした自由と平等 自由や平等を謳う「第九」の合唱を通して、自分たちで新しいものを生み出そうという希望と熱気に満ちた若々しき日本の姿を描き出す。 ベートーヴェンが一八二四年に完成させた『交響曲第九番』は世界中で演奏され、日本では毎年五万人以上が歌っている。 この『第九』がいかにして日本に受け入れられ、市民参加型の合唱として定着していったのか。そこにはシラーやベートーヴェンの自由や兄弟愛などへの思いに共鳴し、『第九』を演奏しようとする人びとの姿が見出される。またラジオやレコードといったメディアがこのブームを支えていたことにも気づかされる。 市民参加型として、戦後すぐの時期に日本各地で上演され、一九五四年には東京の勤労者音楽協議会(「労音」)が会員参加による『第九』を実現した。さらに調べを進めると、すでに戦前戦中にその土台が整っていたことがわかる。私立学校の合唱団が、新交響楽団(現NHK交響楽団)と幾度となく『第九』を共演するなど、自由学園、成城学園、玉川学園などの教育において音楽などの芸術が重要視され、盛んに合唱がおこなわれていたのである。 これまであまり知られてこなかった松本や岡山などの『第九』上演関係者の言葉に触れながら、新しいものをみずから生み出そうという希望と熱気に満ちた若々しい日本の姿を描き出す。
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【新刊】『タフラブ 絆を手放す生き方』信田さよ子
¥1,980
四六・並製/216ページ 侵入しない・させない関係をつくる。寂しさと共存し、穏やかに、やさしく、タフに暮らすために。 タフラブは、ベトナム戦争帰還兵のアルコール依存や暴力に苦しむ家族が「生きる術」として生み出した概念。「手放す愛」「見守る愛」などと訳されている。 東日本大震災以来、「絆」が困難を乗り越えるためのキーワードとして使われてきたが、「絆」は本来、牛馬などをつなぎとめる綱のこと。家族や世間の絆に苦しめられてきた人々のカウンセリングを長年続けてきた著者は「絆」に疑問符を投げかけ「タフラブ」という生き方を紹介する。『タフラブという快刀』(2009年)を改題し、加筆・修正・再編集した作品。 【目次】 序 章 タフラブの誕生 医療では救われない/勇気をもって手放す/戦争の落とし子/帰還兵の暴力/実体なき「人の心」 ほか 第一章 無法地帯 複雑に絡み合う現実/「崩壊」は悪いことか/「私」と「私」/「弱まる絆」論/持たざる者の希望/モテる男の証/社会の底辺で ほか 第二章 巨大なスポンジ 果てしない吸収力/性本能と母性本能/珍獣パンダ/父性と父権/正義の父/「私に任せなさい」/現代の秘境 ほか 第三章 切り分け 油と酢のように/母の愚痴を聞く娘/「切り分け」の法則/沈黙の臓器/必殺代理人/「問題」とは何か/除外される「父の問題」 ほか 第四章 覚悟と断念 寂しさとともに/結婚制度に囲い込まれ/「積みすぎた方舟」/「夫が娘を蹴ったんです」/久しぶりの深呼吸/四八パーセントの協力 ほか 終 章 関係からの解放 それは蜃気楼/控えめなリスク回避 【著者】 信田 さよ子 臨床心理士、日本公認心理師協会会長。1946年、岐阜県に生まれる。お茶の水女子大学大学院修士課程修了。駒木野病院勤務、嗜癖問題臨床研究所付属原宿相談室室長を経て、1995年原宿カウンセリングセンターを設立。アルコール依存症、摂食障害、ひきこもり、DV、児童虐待に悩む人やその家族のカウンセリングを行ってきた。 著書に、『母が重くてたまらない』(春秋社)、『選ばれる男たち』(講談社現代新書)、『カウンセラーは何を見ているか』(医学書院)、『家族と国家は共謀する』(角川新書)などがある。
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【新刊】『仮面の告白(初版本復刻版)』三島由紀夫
¥3,960
四六判・箱入り/284ページ 1949(昭和24)年に刊行、日本文学史を揺るがした自伝的書き下ろし小説の初版本を限定復刻。発表当時の「『假面の告白』ノート」「作者の言葉」も収録する。生誕100年記念出版。 本文のみならず、カバー、表紙、扉、帯、そして、三島氏自身による「「假面の告白」ノート」を含む、当時の「書き下ろし長篇小説」シリーズの月報までを再現。 三島氏が広告宣伝のために書いたという「作者の言葉」、三島氏の死去の直後に書かれた坂本一亀氏による回想エッセイ「『仮面の告白』のころ」を含む小冊子も封入。 ※部数限定復刻につき、重版はいたしません。 平野啓一郎氏推薦! 「私は永遠に私でしかない。──絢爛たるペダントリーと華麗な技巧、瑞々しくも官能的な詩情に酔わされながら、読者が最後に向き合うのは、素顔の三島の孤独な自己認識だ。この告白は悲痛だが美しく、そして確かに、天才の開花だ。」
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【新刊】『世界のひきこもり 地下茎コスモポリタニズムの出現』ぼそっと池井多
¥1,980
四六判/288ページ ひきこもり歴35年、「世界ひきこもり機構」(GHO)を創設した50代の著者が、インターネットを通じて世界のひきこもりたち、およびその支援者たちと対話した記録。フランス、イタリア、アメリカ、インド、カメルーン、アルゼンチン、中国、台湾、北朝鮮、フィリピンなど、世界13カ国に及ぶ国のひきこもりたちが普段何を考え、どのように暮らしているのかを明らかにした「ひきこもり」の常識を覆す衝撃的な本。 ※本書は、ひきこもり当事者や経験者によるメディア「ひきポス(HIKIPOS)」に掲載され話題を呼んだ、世界各地のひきこもりのインタビューや手記を再編集し、新たに文章を加えたものです。
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【新刊】『アカデミック・ハラスメントの解決ー大学の常識を問い直す』北仲千里&横山美栄子
¥2,200
四六判/458ページ ●第1章 アカデミック・ハラスメントとは何か ▼第1節 言葉の整理─キャンパス・ハラスメント、パワー・ハラスメント、アカデミック・ハラスメント ・対策の法令はセクハラのみ ・「相手が不快ならパワハラ?」ではない ・強い叱責ばかりがパワハラ/アカハラではない ・「加害」がなくても「被害」は起きうる ▼第2節 アカデミック・ハラスメントの世界 ・アカハラ問題をとくに掘り下げる意義 ・処分事由の変化 ・処分報道の例 ▼第3節 教員の学生に対するアカデミック・ハラスメント ・特徴1 尊敬や期待が裏切られるとき ・特徴2 専門教育における教員の立場の強さ ・特徴3 キャンパスの外にまで及ぶ教員の社会的影響力 ▼第4節 研究者同士のアカデミック・ハラスメント ・特徴1 相互評価による学会/学界運営 ・特徴2 キャリアに長く影響を及ぼす ▼第5節 アカデミック・ハラスメントと向き合う ・問題があることを直視しよう ・良識ある大学人による「基準」づくりをしよう ・アカハラが起こる背景を見直そう ▼第6節 アカデミック・ハラスメントの具体例 ・学生の不幸─尊敬できない教員 ・研究室でのハラスメントやいじめ ・研究者同士のハラスメントやいじめ ◎コラム 研究者世界のピラミッド ●第2章 相談員は見た! 知られざる学問研究の世界 ▼第1節 学問分野のサブカルチャーとアカデミック・ハラスメント ・研究中心の大学と教育中心の大学 ・研究文化の違い ▼第2節 理系のアカデミック・ハラスメント ・チームで行われる研究と教育 ・「発表せよ、さもなくば滅びよ」 ・典型例1 ブラック研究室の「ピペド」 ・典型例2 長時間労働が当たり前 ・典型例3 強い叱責、追い詰め ▼第3節 オーサーシップと研究倫理問題 ・誰が著者? ・オーサーシップ問題は「微妙な問題」の象徴 ・国際基準のルールはあるけれど ・研究不正とアカハラの深い関係 ▼第4節 教授がとても「偉い」ところ ・小講座制が生んだピラミッド組織 ・「教授独裁型」という悪夢 ・小講座制は絶対悪? ▼第5節 医歯学部の医局講座制 ・医学部教授がとくに「偉い」理由 ・「医局」という不思議なシステム ・万年助教の存在はハラスメント!? ▼第6節 文系でのアカデミック・ハラスメント ・文系の研究スタイル ・ディープな関係、マインド・コントロール ◎コラム 教育中心の大学でのハラスメント ●第3章 アカデミック・ハラスメントへの対応 ▼第1節 ハラスメント相談員の役割 ・被害の意味づけをする ・そこから抜け出す方法を考える ・責任者に関係調整・環境調整の依頼をする ・解決するまで面談を継続する ▼第2節 解決までのステップ1「助言・情報提供」 ・相談者自身で解決を図る ・二次被害への怖れ ▼第3節 解決までのステップ2「通知」─行為者への注意・警告 ・通知パターン1 行為者に対する聴き取りを行った上で通知する ・通知パターン2 簡単な事実確認だけをして通知する ・だれが「通知」をするか ・通知を行う上で注意するべきこと ▼第4節 解決までのステップ3「調整」─人間関係や環境の改善 ・調整パターン1 相談者と行為者の引き離し ・調整パターン2 上司や同僚、相談員による監視(モニタリング) ・調整パターン3 行為者による謝罪 ・調整パターン4 当事者間での話し合いの援助(調停) ▼第5節 解決までのステップ4「苦情申し立て」 ・事実調査の進め方 ・調査に入る前に準備しておくこと ・行為者に通知するとき ・調査期間中の配慮 ・事情聴取の際の配慮 ・事実調査後の対応 ・結論が出るまでの期間 ・処分が決まったら─当事者への通知と処分の公表 ▼第6節 再発防止のための取り組み─経験から学ぶ ・ほかにも被害が隠れていないかどうか調べる ・実際に起きた事例をもとに啓発・教育・研修をする ◎コラム 弁護士を活用する ●第4章 ハラスメントをなくすために大学が取り組むべきこと ▼第1節 大学という組織固有の難しさ ・自治の原則が閉鎖性を生む ・ハラスメントは大学のガバナンス問題 ▼第2節 ハラスメントが起きにくい「体質」をつくる ・ハラスメントが起こりやすい組織 ・アクセスしやすい相談窓口 ・スキルのある専任の相談員をおく ・大学間の環境の格差 ▼第3節 研究不正にかかわるハラスメントにどう取り組むか ・研究不正とハラスメントの関係 ・研究不正の起こりにくい土壌をつくる ・ローカルルールを超えて ◎コラム 外部相談のメリットとデメリット ●アカデミック・ハラスメントに関する資料 ・大学院生の教育・研究環境に関するアンケート調査票の例 ・広島大学ハラスメント相談室規則 ・広島大学におけるハラスメントの防止等に関する規則 ・広島大学におけるハラスメントの防止等に関するガイドライン
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【新刊】『終わりなきタルコフスキー』忍澤勉
¥2,860
四六判/458ページ ソ連の詩的映像作家アンドレイ・タルコフスキーが世を去って35年。しかし彼の作品への評価は高まることがあっても、古びることは決してない。映画館でも「タルコフスキー映画祭」が常に開催され、新しいファンを獲得し続けている。本書は、難解と言われるタルコフスキー映画全8作を詳細に解説すると共に全作品のフィルモグラフィーとタルコフスキー家の年譜も収録した〈タルコフスキー本の決定版〉です。
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【新刊】『ブック・ウォーズ デジタル革命と本の未来』 ジョン・B・トンプソン
¥5,940
四六判上製/704ページ 〈アンディ・ウィアーは自分の幸運に目を疑った。ずっと作家になりたかったのだ。9歳のとき……以来ずっと〉(本書より)。 ベストセラー小説『火星の人』の作者ウィアーに幸運をもたらしたのは、デジタル革命だ。彼は、ウェブサイトに作品をアップロードしたり、Kindle版を自ら出版したりしたことで多くの読者を得た。グーテンベルク以来、出版社という門番に認められない限り、原稿が本として広く読まれるチャンスはほとんどなかったが、今や、作品を読んでもらうために、出版社や実店舗書店を通す必要は必ずしもなくなっている。 社会学者にして、独立系出版社Polityの経営にも携わる著者は、デジタル革命が書籍サプライチェーンを破壊して創りかえた歴史を、膨大な統計資料、約180件の出版・テック業界関係者インタビューから論じる。 本の全ジャンルで印刷書籍が電子書籍に追い出されることはなかった。従来型書籍産業は、GoogleやAmazonといった巨人たちと「ブック・ウォーズ」を闘う羽目になった一方で、マーケティング新技術やクラウドファンディング型・サブスクリプション型出版モデルを手にしてもいる。オーディオブックという新形式も生まれた。さらに、小説をアップロードできるソーシャルメディアで、作者と読者が直接交歓して新たな作品が創られるようにもなっている。 本の未来を憂う、すべての書籍産業関係者、読者のための新たなる基本書。
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【新刊】『ベイブ論 あるいは「父」についての序論』柿内正午
¥1,200
新書判並製/ページ 誰もが「子供」の立場から立ち去りたがらず、ありもしない「親」をでっちあげては怒り、悲しみ、疲弊していく状況がある。自らの夾雑物やずるさや構造的優位や鈍感さを誤魔化さず、それでもなおよりマシな未来のために個人が「親」的な立場を引き受けるための準備運動。それが『『ベイブ論』です。(版元サイトより)
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【新刊】『おてあげ 第5号』困ってる人文編集者の会
¥1,100
B6並製/87ページ 特集:あきた。 【巻頭言】「あきた。」について・・•柴山浩紀 【座談会】2024年下半期に読んでよかった本と「あきた。」について…困ってる人文編集者の会 【エッセイ】わたしのおてあげ いかに自分を飽きさせないか…井戸本幹也(編集者) ゲンロンは飽きない…植田将暉(編集/ウォッチャー) 本をどのように読んでいますか…富間文(編集) 繰り返す悩みごと…青木麻衣(書店員) 水原一平…吉田(ボブ)(編集) ひとりじゃないって素敵なことね……長倉るる(ライター) 【連載】飯田、おまいだったのか。(略)第4話…飯田正人(バイヤー) 【特別企画】文学フリマ京都に行ってきた!…困ってる人文編集者の会 こまへん日記…困ってる人文編集者の会 プロフィール/次号予告/編集後記
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【新刊】『花粉はつらいよ』編・岩井圭也
¥1,760
四六判/192頁 世界初?の花粉症アンソロジー! 待望の刊行決定!! 共に泣き、共に洟(はな)をたらし、共にくしゃみする、 日本の約6000万人の花粉症患者のみなさんに捧げます。 編者:直木賞候補作家・岩井圭也! 涙と鼻水なくして語れない!! 笑いと共感の嵐を巻き起こす 45名の花粉症エッセイだけを収録した 前代未聞のアンソロジー! 花粉症の人はもちろん、そうでない人にも面白い。 花粉症あるある&リアルを赤裸々につづるエッセイ集! ********** [目次](各タイトルや順については変更される場合がございます。) 巻頭言 岩井圭也 Ⅰ 「楽器じゃなくなった日」ひらいめぐみ(ライター) 「花粉という名の服を着て」本間悠(佐賀之書店店長) 「クラス6」愛野史香(小説家) 「花粉症、それは恋」宮田珠己(エッセイスト) 「ゆけ、くしゃみ」向坂くじら(作家/詩人) 「どうせ特別な治療してんだろ!」武田砂鉄(ライター) 「季節は巡り、時代は巡る」稲垣栄洋(植物学者) 「花粉のトリクルダウン」東 千茅/樫(農耕者/全日本棍棒協会会長) Ⅱ 「ひとつ屋根の下」光用千春(漫画家/イラストレーター) 「母と息子のDNA」五十嵐大(作家) 「頑固じいさんと洟水」秋谷りんこ(小説家) 「サブカルをこじらせて花粉症になった」木爾チレン(小説家) 「疑惑の春」竹田信弥(双子のライオン堂店主) 「ぼくのオーバーホール」栗秋正寿(登山家) 「最強の花粉症対策」山本ぽてと(編集者) 「花粉より猫がいい」谷川嘉浩(哲学者) Ⅲ 「ティッシュ・コミュニズム」綿野恵太(批評家) 「症状と自由」pha(作家/蟹ブックス) 「福寿草」北大路翼(俳人) 「すべての道は鼻に通ずる」阿部公彦(英文学者) 「いいから病院へいけ」カツセマサヒコ(小説家) 「あの音」髙倉大輔(写真作家) 「腐海の森へ」イモトユウヤ(旅人/季節労働者) 「マスク男、花粉症に救われる」頭木弘樹(作家) Ⅳ 「花粉症って言うな!」インベカヲリ★(写真家) 「なぜ耳鼻科の待合室は混雑しているのか」岩井圭也(小説家) 「サイン」牟田都子(校正者) 「逃げてもいい」オカヤイヅミ(イラストレーター/漫画家) 「克服の兆し」吉開菜央(映画作家/ダンサー) 「絶望の花粉症一年目、恩機との出会い」けんご(小説紹介動画クリエイター) 「花粉症の否認」尾久守侑(詩人/精神科医) 「アレルゲンとダンスする」伊藤雄馬(言語学者) Ⅴ 「旅の力と花粉症」石川直樹(写真家) 「宇宙最強レベルのアレルギー」宮崎智之(文芸評論家) 「くしゃみの波をキャッチせよ?」森元斎(アナキスト) 「時限爆弾」川端健太(画家) 「いつもちょっとだけ」寺地はるな(小説家) 「バスは遅れ、ブタクサは枯れ、私は洟をすすった」高森順子(社会心理学者) 「予行練習」吉田大助(ライター) 「小さな死の微粒子」山内朋樹(美学者/庭師) コラム「花粉はつらそうだよ」 1 風邪だか花粉症だかわかりません 高橋久美子(作詞家/作家) 2 スギやヒノキから感じる太古の地球 瀬尾一樹(樹木医) 3 特別観察対象者K-7103 栗下直也(ライター) 4 やめられない、とまらない、ハックショイ 栗原康(アナキスト) 5 マスク一枚の距離感 江上越(画家)
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【新刊】『本居宣長―「もののあはれ」と「日本」の発見―』先崎彰容
¥2,090
四六判/352ページ 青日本思想史を画す「知の巨人」。その肯定と共感の倫理学とは――。 中国から西洋へ、私たち日本人の価値基準は常に「西側」に影響され続けてきた。貨幣経済が浸透し、社会秩序が大きく変容した18世紀半ば、和歌と古典とを通じて「日本」の精神的古層を掘り起こした国学者・本居宣長。波乱多きその半生と思索の日々、後世の研究をひもとき、従来の「もののあはれ」論を一新する渾身の論考。 目次 序 章 渡来の価値観――「西側」から西洋へ 第一章 「家」と自己像の葛藤――商人、あるいは医者と武士 第二章 貨幣経済の勃興――学術文化の都への遊学 第三章 恋愛と倫理のあいだ――『あしわけをぶね』の世界 第四章 男性的なもの、女性的なもの――契沖、国学の源流 第五章 「もののあはれ」論の登場――『石上私淑言』の世界 第六章 源氏物語をめぐる解釈史――中世から近現代まで 第七章 肯定と共感の倫理学――『紫文要領』の世界 第八章 「日本」の発見――「にほん」か、「やまと」か 終 章 太古の世界観――古典と言葉に堆積するもの 先崎彰容(せんざき・あきなか) 1975年、東京都生まれ。東京大学文学部倫理学科卒。東北大学大学院文学研究科博士課程を修了、フランス社会科学高等研究院に留学。現在、日本大学危機管理学部教授。専門は倫理学、思想史。主な著書に『ナショナリズムの復権』『違和感の正体』『未完の西郷隆盛』『維新と敗戦』『バッシング論』『国家の尊厳』など。
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【新刊】『ロシア文学の教室』奈倉有里
¥1,595
四六判/384ページ 青春小説にして異色のロシア文学入門! 「この授業では、あなたという読者を主体とし、ロシア文学を素材として体験することによって、社会とは、愛とは何かを考えます」 山を思わせる初老の教授が、学生たちをいっぷう変わった「体験型」の授業へといざなう。 小説を読み出すと没頭して周りが見えなくなる湯浦葵(ゆうら・あおい)、 中性的でミステリアス、洞察力の光る新名翠(にいな・みどり)、発言に躊躇のない天才型の入谷陸(いりや・りく)。「ユーラ、ニーナ、イリヤ」と呼ばれる三人が参加する授業で取り上げられるのは、ゴーゴリ『ネフスキイ大通り』、ドストエフスキー『白夜』、トルストイ『復活』など才能が花開いた19世紀のロシア文学だ。 社会とはなにか、愛とはなにか? この戦争の時代を考えるよすがをロシア文学者・翻訳者の著者が真摯に描く 「ロシア文学の教室」。 ーーーーーーーーーーーーーーーー ◎目次(シラバス) 第1講 大通りの幻 ニコライ・ゴーゴリ『ネフスキイ大通り』 第2講 仄暗い森のなか アレクサンドル・プーシキン『盗賊の兄弟』と抒情詩 第3講 孤独な心のひらきかた フョードル・ドストエフスキー『白夜』 第4講 距離を越える声 アレクサンドル・ゲルツェン『向こう岸から』 第5講 悪魔とロマンティック ミハイル・レーモンルトフ『悪魔』 第6講 布団から出たくない イワン・ゴンチャロフ『オブローモフ』 第7講 恋にめちゃくちゃ弱いニヒリスト イワン・ツルゲーネフ『父と子』 第8講 土埃に舞う問い ニコライ・ネクラ―ソフ『ロシヤは誰に住みよいか』 第9講 やり直しのないこの世界 アントン・チェーホフ『初期短編集』 第10講 心の声の多声 マクシム・ゴーリキー『どん底』 第11講 温室の夢 フセーヴォロド・ガルシン「アッタレーア・プリンケプス」 第12講 よみがえるときまで レフ・トルストイ『復活』
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【新刊】『ウェブ社会のゆくえ―<多孔化>した現実のなかで』鈴木謙介
¥1,100
サイズ:単行本(ソフトカバー) ウェブの最新動向から社会の未来を探る! 「いま・ここ」が、様々なウェブの情報空間とスマホ等をとおして結びつく〈多孔化〉。いまや私たちの現実は多孔化という大きな変容をうけ、それは共同体の危機にまで結びついている。デート中にtwitterをのぞく恋人やFacebookに位置情報をアップするフレンドで成り立つ社会の形とは? いま最も注目される社会学者による、待望の書き下ろし!(版元サイトより)
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【新刊】『平熱のまま、この世界に熱狂したい 増補新版』宮崎智之(サイン本)
¥968
文庫並製/272ページ/サイン本 注目の文芸評論家、エッセイストによる等身大の言葉で日常を鮮やかに描いた文章集。増補を加えて待望の文庫化。解説 山本貴光・吉川浩満。 【宮崎智之さんからメッセージいただきました!】 ちくま文庫版には、三篇からなる新章を加えました。「寂しさ論」を軸に、『平熱のまま、この世界に熱狂したい』の視点や考え方を深化させています。僕の「初期代表作」とも呼べる大切な一冊になりました。ぜひ、お手に取って、いっときの凪のなかに身を置いていただき、「この世界も、あながち悪いものではない」と一緒に笑い合えたなら幸いです。
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【新刊】『橋本治「再読」ノート』仲俣暁生
¥1,540
B6判並製/80ページ/サイン本 2019年に惜しくも世を去った小説家、橋本治の中期から後期の評論的エッセイを軸に読み解き、彼の「思想」に迫る試論です。「再読」の対象としたのは『浮上せよと活字は言う』、『江戸にフランス革命を!』、『ぼくたちの近代史』、『宗教なんて怖くない!』、『「三島由紀夫」とはなにものだったのか』、『小林秀雄の恵み』など。
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【新刊】『質的社会調査の方法 他者の合理性の理解社会学』岸政彦、石岡丈昇、丸山里美(サイン本)
¥2,090
A5判/263ページ/岸政彦さんのサイン入り 「他者を理解する」とは,どのようなことなのだろう。社会調査がますます重要視されるなか,第一線で活躍する研究者が手の内をすべて明かし,質的調査の醍醐味を伝える。初学者から一般読者まで,読みながら熱気とおもしろさを体感できる,新しい教科書。