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【新刊】『本を書く』田畑書店
¥1,540
文庫・上製本/208ページ 『ティンカー・クリークのほとりで』でピュリッツァー賞を受賞したネイチャー・ライティングの第一人者、アメリカの女性作家が、創作生活のすべてを象徴的な文体で記した、ものを書こうとしているすべての人に贈るバイブル。
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【新刊】『フルトラッキング・プリンセサイザ』池谷和浩(サイン本)
¥1,980
四六判、/224ページ/サイン本 映像や3DCGを扱う制作プロダクションに勤めるうつヰの一日は長い。今夜バスタオルで体を拭くのを忘れないようメモするアプリケーションには何が最適か。部長の言うユーキューは「有給」なのか「有休」なのか?仕事を終えると「プリンセサイザ」にログインする。京王線沿線の各駅に配置された王女たちと、仮想空間システムを渡り歩けるソーシャルVRの中で交流するのだ。選考会で激賞された第5回ことばと新人賞受賞作「フルトラッキング・プリンセサイザ」ほか、一年後をつづった「メンブレン・プロンプタ」、うつヰの学生時代を描いた「チェンジインボイス」を収録。
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【新刊】『ブックフェスタ ー本の磁力で地域を変えるー』
¥2,000
四六判/264ページ まちライブラリーが、30日間全国165カ所で開催した人と本と地域をつなぐ祭り、ブックフェスタ・ジャパン2020の軌跡。 目次 本の力を信じて(はじめに) 序章 まちライブラリーとブックフェスタの軌跡……橋爪紳也 第1章 「本」と「人」を考える知見 1.ブックツーリズムの原点、江戸時代の大阪からヨーロッパまで……橋爪紳也 2.読む図書館から書く図書館、生活史の大切さ……岸 政彦 3.外に開く公共図書館……吉成信夫 4.私がつくる公共「みんなの図書館さんかく」……土肥潤也 5.「本」「人」「まち」「未来」へのメッセージ……森田秀之 第2章 ブックツーリズムの実践と挑戦 1.作家と語る茅野のブックツーリズム はじめに……礒井純充 茅野と本……原田マハ 時空を超えて共に創る多様な旅……平賀研也 焚き火COLUMN 矢部俊男/川渕恵理子/池田史子/後藤寿和/吉成信夫 焚き火を終えて……礒井純充 2.奥多摩の廃校を本の桃源郷に 廃校のまちライブラリー誕生秘話……礒井純充 アートフェスティバル「おくてん」誕生秘話……鋤柄大気 本にまつわるアーカイブ……どむか 専門家の蔵書活用を考える……力徳裕子 アートと本……吉田茂治 奥多摩COLUMN……清田義昭 トークイベントを終えて……礒井純充 第3章 マイクロ・ライブラリーの現在 1.中国のマイクロ・ライブラリー……長塚 隆 2.まちライブラリーの十年……礒井純充 第4章 マイクロ・ライブラリーサミット2020(小さな図書館全国大会) 1.コミュニティとマイクロ・ライブラリー ・なんぶまちライブラリー(大阪府守口市) ・Next Commons Lab 奥大和(奈良県宇陀市) 2.認知症とマイクロ・ライブラリー ・認知症ライブラリー(兵庫県たつの市) ・いきいき認知症まちライブラリー(大阪府天王寺区) 3.里地とマイクロ・ライブラリー ・里の風たち「小さな図書館」(滋賀県信楽町) ・まちライブラリー@きのこ文庫(京都府京丹波町) 4.イベントとマイクロ・ライブラリー ・沖縄の水上家から来た本の会@ISまちライブラリー(大阪市中央区) ・まちライブラリー@みやざき自然塾(宮崎県宮崎市) ・まちライブラリー@&香芝(奈良県香芝市) 5.まちじゅう図書館とマイクロ・ライブラリー ・吉野まちじゅう図書館(奈良県吉野町) ・丸亀市市民生活部生涯学習課(香川県丸亀市) ・ことひらまちじゅう図書館(香川県琴平町) あとがき……礒井純充
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【新刊】『小川洋子のつくり方』田畑書店編集部(編)
¥2,200
A5変形/248p 世界に認められる小川洋子の文学はどのようにつくられてきたか――全米図書賞、ブッカー賞国際部門など世界的に権威のある賞の最終候補に軒並み上がる小川洋子の文学。 海外での小川文学の受容のされ方から、デビューから三十年以上にわたる創作の秘密と、その全貌を紹介する。 また、巻頭には昨年8月にニューヨーク・タイムズ誌に掲載されたエッセイ、ヒロシマ・ナガサキ、オリンピックなど今の日本にとって重要なテーマを名文で描いた「死者の声を運ぶ小舟」を原文+英語訳で収録する。 目次 第1章 死者の声を運ぶ小舟 死者の声を運ぶ小舟 小川洋子 How We Retain the Memory of Japan’s Atomic Bombings:Books (Written by Yoko Ogawa / Translated by Stephen Snyder ) 第2章 世界は小川洋子の文学をどう受容したか 世界のジャーナリズムが注目した小川洋子の文学 田畑書店編集部 海外で出版された小川洋子の作品たち 第3章 フランス語圏の小川洋子 ブリュッセル (en Passa Porta) パリ (en La Maison de la Poesie) トゥルーズ (en Librairie Ombres Blanches) 第4章 インタヴューズ 有限な盤上に広がる無限の宇宙〈インタヴュアー〉 堀江敏幸 なにかがあった。いまはない。〈インタヴュアー〉 千野帽子 第5章 小川洋子のつくり方 小説の生まれる場所 (於: 関西大学) 小説の不思議 (於: 大阪文学学校) 私が新人作家だった頃 (於: 大阪芸術大学) 第6章 全作品解説 神田法子 あとがき 小川洋子 プロフィール 小川洋子(おがわ ようこ) 1962年、岡山市生まれ。早稲田大学文学部第一文学部卒。88年「揚羽蝶が壊れる時」で海燕新人文学賞を受賞。91年「妊娠カレンダー」で芥川賞受賞。2004年『博士の愛した数式』で読売文学賞、本屋大賞、同年『ブラフマンの埋葬』で泉鏡花文学賞を受賞。06年『ミーナの行進』で谷崎潤一郎賞受賞。07年フランス芸術文化勲章シュバリエ受章。13年『ことり』で芸術選奨文部科学大臣賞受賞。20年『小箱』で野間文芸賞を受賞。他に多数の小説、エッセイがある。 (版元サイトより引用)
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【新刊】『ブックオフ大学ぶらぶら学部 』武田 砂鉄/大石 トロンボ/山下 賢二/小国 貴司/Z/佐藤 晋/馬場 幸治/島田 潤一郎
¥1,430
新書変形判、ソフトカバー/182ページ 祝30周年。これまで論じられてこなかった、日本全国の本のある場所。ブックオフとはなんなのか。その魅力と、いくつかの思い出。 目次 武田砂鉄 山下賢二(ホホホ座) 小国貴司(BOOKS青いカバ) Z 佐藤晋 馬場幸治(古書ビビビ) 島田潤一郎 大石トロンボ
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【新刊】『アンソロジスト vol.7』田端書店
¥1,100
A5/52ページ 【特集】山川方夫を大いに語る 横田創×竹田信弥 〈対談〉他人の中の他人としての自分 庵原高子 山川方夫 短篇ベスト9 柳沼雄太 知悉する不確かさ 【書下ろし短篇小説】 太田靖久 「水しか飲まない兄」 【短篇小説で一服】 山本アマネ 牧野信一『風媒結婚』 谷川嘉浩 ●PAエッセイ●創作のテーマを育てる ●特別寄稿● 大木志門 文豪とアンソロジスト 【新連載】 渡辺祐真 読書ハンセイ記 片上長閑 生活、日記、俳句 ●第一回〈アンソロジスト賞〉発表● 紺屋小町 そこを流れる川 太田靖久 選評および優秀賞発表
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【新刊】『私が諸島である』
¥2,530
四六判/343p 西洋列強による植民地支配が行われたカリブ海の国々をそれぞれ孤立したものとしてではなく、ひとつの世界として認識し、その独自の思想を体系化する画期的著作。 目次 序章 冒険の季節 第1章 ひとつの世界としてのカリブ海 第2章 1492を越えて、人間であること 解呪の詩学 第3章 カリブ海を定義する者へ 存在論的不純性 第4章 神話とカリブ海 悲しくも希望に満ちた叙事詩 第5章 出会いを押し進めるために 相互歓待 第6章 カリブ海の社会モデル論 プランテーション、多元、クレオール 第7章 環カリブ海的経験のクレオライゼーション この海の下で、我々は手を取り合う 第8章 カリブ海によるクレオール的時政学 海が歴史である 第9章 ミサイルとカプセル 円環性の実践としての弁潮法 第11章 カリブ海のポストモダンの地平 カリビアン・カオス(前編) 第12章 カリブ海のポストモダンの地平 カリビアン・カオス(後編) 第13章 押し付けられた言語は誰の存在の家か 私‐像を描く言語 第14章 クレオール礼賛の裏で カリビアン・フェミニズム 第15章 クレオールの精神 カリビアン・クィア・スタディーズ
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【新刊】『あれはなんだったんだろう 其ノ貳』編者・平山亜佐子、吉川浩満
¥500
B6/ページ 前回の文学フリマ東京で初登場し、300分で300冊を売り切った伝説の同人誌、待望の第2弾。今回も、昔の話から最近の話まで、全108編で500円。 今思い出してもよくわからない謎の体験を語る あれはなんだったんだろう 其ノ貳 2024年5月19日 初版第1刷発行 編者 平山亜佐子 吉川浩満 編集・制作協力 上野華歩 川勢七輝
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【新刊】『逃亡日記』作田優
¥880
A6/96ページ 【守りながら逃げる強制スクロール的日常生活】 押入れの奥にあった日記には、九年前の夏のできごとが書かれていた。父からの殺害予告の留守電、ポストに入れられた宝くじ。包丁を持った父。 私たちは弟の中指の骨を持って逃げた。みんなで前に進もうとした。 九年前に書いた日記を本にしました。(文学フリマカタログより)
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【新刊】『取るに足らない大事なこと』加藤大雅、星野文月、神岡真拓
¥2,200
新書変形/150ページ 東京から地方へ移り住んだ加藤大雅、星野文月、神岡真拓、3人によるそれぞれの地で感じたこと。
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【新刊】『製本と編集者2』笠井瑠美子(十七時退勤社)
¥1,320
A 5判/106ページ これまでの出版業界にとって本を作るということは疑う余地もなく、紙の本を作るということだった。電子書籍が登場し、多くの人たちが当たり前にそれを読む端末を手にし、紙の本の価値を問われるようになって久しいが、それでもまだ紙の本のほうが商売になる(儲かる)という理由で、なんだかんだと紙の本は作られ続けている。けれど商売になるかどうか以前に、どうして紙の本をいいと思うのか説明できるようになりたい。それは自分がこの先もこの仕事を続けていく理由に繋がるはずだからだ。 製本の現場から、三人の編集者へ問いかける これからの本についてのインタビュー、シリーズ第二弾(版元サイトより)
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【新刊】『製本と編集者』笠井瑠美子(十七時退勤社)
¥1,320
A 5判/108ページ 「これまでの出版業界にとって本を作るということは疑う余地もなく、紙の本を作るということだった。電子書籍が登場し、多くの人たちが当たり前にそれを読む端末を手にし、紙の本の価値を問われるようになって久しいが、それでもまだ紙の本のほうが商売になる(儲かる)という理由で、なんだかんだと紙の本は作られ続けている。けれど商売になるかどうか以前に、どうして紙の本をいいと思うのか説明できるようになりたい。それは自分がこの先もこの仕事を続けていく理由に繋がるはずだからだ」 製本の現場から、三人の編集者へ問いかける これからの本についてのインタビュー 編者:笠井瑠美子 話す人:加藤木礼(palmbooks)、友田とん(代わりに読む人)、森本美乃里(フリー編集者) 加藤木礼 一九七八年生まれ。東京工業大学大学院生命理工学研究科博士課程修了。二〇〇五年新潮社入社。十七年ちょっと文芸書と文芸誌を担当したのち、二〇二二年秋から個人出版社palmbooks(パームブックス)として活動をはじめる。一冊目となる赤染晶子さんのエッセイ集『じゃむパンの日』を二〇二二年文学フリマ東京秋で初売り後、全国書店で順次販売予定です。 友田とん 一九七八年京都生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、大学院で数学(トポロジー)を専攻し博士(理学)を取得。企業でIT関連の研究開発に従事する傍ら、二〇一八年に『『百年の孤独』を代わりに読む』を文学フリマで発表。ニ〇二一年に独立。『うろん紀行』(わかしょ文庫)、『アドルムコ会全史』(佐川恭一)、文芸雑誌『代わりに読む人』を刊行。著者に『パリのガイドブックで東京の街を闊歩する』シリーズ、『ふたりのアフタースクール ZINEを作って届けて、楽しく巻き込む』(共著・太田靖久、双子のライオン堂出版部)。 森本美乃里 一九九五年生まれ。奈良県出身。同志社女子大学表象文化学部英語英文学科卒業。児童書出版社、編集プロダクションを経て、フリーランスの編集者に。趣味は、散歩してお気に入りの木を探すこと。
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【新刊】『こちら、発達障害の世界より』難波寿和
¥1,870
SOLD OUT
四六判 混沌としたミライを渡っていくための、本という名のチケット。新レーベル『ミライのパスポ』第1弾! 小さい頃から、言葉はへたくそで、乱暴で、怒りやすくて、泣きやすかった。分かっていても、自分の行動を止めることができなかった。ボクは現実から逃れるために、小学校卒業と同時に記憶を封じ込め、全てを忘れることにした。 そして大人になり、発達障害者を支援する心理士として働き始めていくうちに、何もかもがうまくいかなくなる。発達障害の診断を受け、うつ病の当事者ともなって休職したとき、ボクは、閉じた記憶のパンドラの箱を開いて、過去の自分と向き合うことを決めた――。 自閉スペクトラム症の当事者であり、子どもから大人までの療育とカウンセリングに携わる支援者。ふたつの立場をもつ1人の人間としての〈信念〉に基づき、時にシリアスに、時に軽妙に、「あり得ないことがあり得る」発達障害特有の世界を伝える、清冽な自叙伝。生きづらさを抱える全ての人が「生きやすく生きられる」ための道を描き出す。
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【新刊】『鬱の本』点滅社
¥1,980
サイズ:B6変形判 ページ:195頁 <概要> 目次 「鬱」ベースの社会に (青木真兵) 怪談という窓 (青木海青子) 犬に限らず (安達茉莉子) にぐるまひいて (荒木健太) 世界の色 (飯島誠) 形を持った灯りを撫でる (池田彩乃) 棚からぼたもち落ちてこい (石井あらた) ブランコ (市村柚芽) 憂鬱と幸福 (海猫沢めろん) 世界の最悪さを確認する喜び (大谷崇) 人と共感できず、なにしろもがいていた頃の話 (大塚久生) 椎名誠『僕は眠れない』 (大槻ケンヂ) 高校時代 (大橋裕之) ウツのときでも読める本 (大原扁理) 低迷期の友 (荻原魚雷) 多摩川で石を拾おうとした (落合加依子) ポジティブ。 (柿木将平) 布団からの便り (梶本時代) 『金髪の草原』の「記憶年表」 (頭木弘樹) やらない勇気 (勝山実) 天窓から光 (上篠翔) 生れてくるという鬱 (切通理作) 「できない」自分との付き合い方 (こだま) 深い深い水たまり (小見山転子) 我輩はゴムである (ゴム製のユウヤ) 鬱の本 (佐々木健太郎) 弱々しい朝 (笹田峻彰) 不良作家とAI (佐藤友哉) ある日、中途半端に終わる (左藤玲朗) 本は指差し確認 (篠田里香) ゆううつと私 (柴野琳々子) 中学生日記 (島田潤一郎) 俺は鬱病じゃない (下川リヲ) あの娘は雨女 (菅原海春) 旅 (杉作J太郎) 十九歳と四十七歳の地図 (鈴木太一) 悪意の手記を携えて (第二灯台守) 願い (髙橋麻也) 君も蝶 (髙橋涼馬) 静止した時間の中で (高村友也) Life Goes On (瀧波ユカリ) 鬱時の私の読書 (滝本竜彦) ちいさな救い (タダジュン) いのちの気配 (谷川俊太郎) 喘息と明るい窓 (丹治史彦) 毎日があるまでは (輝輔) とかげ (展翅零) 沈黙のオジオン (トナカイ) 大学をやめたい (鳥羽和久) 西村賢太という比類なき衝撃 (友川カズキ) 空の大きさと愛の切符 (友部正人) たたかれて たたかれて 鍛えられる本と人 (豊田道倫) 神経の尖った人の見る世界 (鳥さんの瞼) かけ算とわり算 (永井祐) 2023年4月 (七野ワビせん) 曖昧なものの博物館 (西崎憲) 戦友 (野口理恵) きこえる声で話してくれた (初谷むい) 言葉の声が案内してくれる (東直子) ゲーテをインストールする。 (Pippo) 脱法ドラッグ米粉 (姫乃たま) 何度もめくる、自分はここにいる (緋山重) 深夜のツタヤ (平野拓也) このバカ助が (pha) NHKにさよなら! (ふぉにまる) 鬱、憂鬱、10代、と言われ放出したレテパシー (古宮大志) 鬱は小説の始まり (増田みず子) ため息を深く深く深く深く……ついてそのまま永眠したい (枡野浩一) 人間の鬱 (町田康) 憂鬱な銀河 (マツ) それがかえって (松下育男) 夕に光 (miku maeda) あなたが起きるまで (みささぎ) ダメになって救われる――町田康のこと (水落利亜) うつのサーフィン (水野しず) 本が読めた日 (無) 蜘蛛と解放区 (森千咲) 俯きながら生きている (森野花菜) 喋らないヒロイン (山崎ナオコーラ) 悲観論者のライフハック (山﨑裕史) たぶん、不真面目なんだと思う (山下賢二) ぼくの精神薬 (屋良朝哉) なにかに抱かれて眠る日がある (湯島はじめ) 書籍情報 定価:1800円+税 発売日:2023年11月中旬発売 装丁・装画:平野拓也 編集協力:鷗来堂 印刷:中央精版印刷株式会社 判型:B6変形判 規格:上製丸背 あじろ ISBN:978-4-9912719-3-9 C0095
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【新刊】『山學ノオト』著:青木真兵、海青子
¥1,980
四六判変形/223ページ “自分としては、ただ生産性のない日々を生活しているだけなのです” 奈良県東吉野村。人口一七〇〇人の村の山あいの、道から離れその先の、川にかかる橋を渡った石碑の隣。ひっそりとたたずむ一軒家、人文系私設図書館「ルチャ・リブロ」。 自宅を開放して図書館を運営する夫婦がその生活を綴った一年間の日記に、書き下ろしエッセイと、山地での生活を考察した草稿「研究ノオト」を追加収録。
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【新刊】『つくる人になるために 若き建築家と思想家の往復書簡』光嶋裕介・青木真兵(灯光舎)
¥2,420
自分にとって大切だと思うことを、思い切って言葉にする。 誰からも必要とされなくても、見向きもされなくても、声を発し続ける。 それが僕にとっての「つくる」ということ。 建築する日々に励みながら、旅先でのスケッチや執筆活動にも精をだす若き建築家と、奈良の山村に私設図書館をつくり、執筆や自主ラジオなど様々な形でメッセージを発信する若き思想家が、些細な日常の出来事や思索をつぶさにみつめて綴った往復書簡。 私たちにとって「つくる」とはなにかを問いかけ、つくる喜びについて対話を重ねながら、生き物として生きやすい社会を模索していく。 書簡をとおした対話のトピックスはまさに縦横無尽。働くことやお金のこと、ふたつの原理の往還、外と内の自然、そして建築や本の話まで広がっていきます。ふたりの対話をじっくり観察すると、私たちがイメージする「つくる」という言葉の意味が豊潤に広がり、社会の前提を問い直すこと、自ら思考し行動することが、何かを「つくる」ことへのきっかけにつながるのではないかと感じます。 互いのちょっとした違いを認め合い、相手の言葉を受け止め、内省し、さらに言葉を紡いでいく二人の姿勢は、私たちの日々の生活や思考へのささやかな刺激となり、「つくる」のイメージを拡張し、生き物として少しでも生きやすい社会をつくるヒントになるかもしれません。また、ふたりの書簡を楽しく彩る青木海青子さんのイラストも見どころです。 対話相手の知性に対する敬意を示すのは容易なことではありません。「打ち返しやすいボール」を打ち込むことではもちろんないし、かといって「打ち返せないボール」を打ち込むことでもない。そのあわいの、相手が最高のパフォーマンスを発揮できる球筋をピンポイントで狙う技術がふたりとも卓越しています。 ――― 内田 樹 初版のみ、浮き出し(エンボス)加工、封蝋に見立てたシール付きの特別仕様です!
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【新刊】『パラサイト 半地下の家族』を見る七つの視線』アジアの美探検隊・廣岡孝弥
¥2,200
SOLD OUT
四六変型判/224ページ 研究者グループ「アジアの美探検隊」が、映画『パラサイト 半地下の家族』を美術史・建築美学・人類学・映画学・文学といったさまざまなアプローチで分析した一冊。 ともすれば韓国の観客だけが理解できる「土着性」の強い作品に思える『パラサイト』だが、現実の再現プロセスを通じて世界中の人々が共鳴して感動し、カタルシスを感じられる作品として誕生した。 この映画に秘められた再現の力を分析することにより、韓国の、ひいてはアジアの美を理解するための、新たな視座を見出すことができる。
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【新刊】『源氏手帖』長谷川春子(共和国)
¥2,970
「戦時下の様々の統制がいくら厳しくなつても、画家の心は少しも貧困にはならないものだ。」 初期の奔放なイラストやエッセイを収録した『踊る女と八重桃の花』(小社刊)につづく作品集、第2弾。 戦時下アジアの女性たちの姿から、舌鋒鋭い戦後の戯画漫文。さらに畢生の連作「源氏手帖」まで、めくるめく長谷川春子の世界を、カラー図版や新発見の原稿・画稿も紹介しながら展開します。 第1部は、戦時下の満洲、中国、ベトナムなどアジア各地で生きる女性たちの姿。第2部は、映画評からSFまで、銃後で執筆された散文集。第3部は、ますます毒舌が冴えわたる戦後のエッセイ集。第4部は、グラフ誌に連載されたまま埋もれていた「源氏手帖」(計18回)をオールカラーで単行本初収録。ほかに16ページのカラー口絵と詳細な解説を附す。
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【新刊】『北の想像力《北海道文学》と《北海道SF》をめぐる思索の旅』編:岡和田晃/寿郎社
¥8,250
単行本(大型)/782ページ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 「沈淪する≪文芸批評≫への エールもしくは挑戦状」 「文学」には基本的に手を出さないはずの寿郎社だったが、出すことにした。手を出すというより、札幌から中央「文壇」に殴り込みをかけると言ったほうがいいのかもしれない。それも、力がありながらも書く場の少ないSF評論家たちが中心となって著わした、「北海道」と「SF」を結びつけた文芸評論集、というきわめてマイナーな弾(タマ)で。(偶然だが数日前の朝日新聞メディア欄にも日本の停滞するSF界を揶揄するような記事が出ていた。SFは売れないと。) だが勝算はある。けっして無謀な闘いではない。 なぜなら、この批評集に載っている論評はいずれも「北海道文学」と「北海道SF」(映画やアニメ・音楽・ソフトウエア・アイヌ叙事詩を含む)を「日本文学」の枠組みで論じたものではなく、そこをすっとばして最初から「世界文学」「辺境文学」という土俵のうえで、旧来のSF(サイエンス・フィクション≒空想科学小説)的とらえ方に加え、近年のより先進的・本質的なSF(スペキュレイティヴ・フィクション≒思弁小説)的思考を極限までもちいて、北海道にかかわる文芸作品を新たな視点から論じ直したものばかりだからだ。 たとえば、SFデビュー作家初の芥川賞の受賞で話題となった札幌出身の円城塔氏の作品世界は、賞を与えた選考委員たちでさえ正確にその構造をとらえきれなかった。その作品が今年アメリカのSF賞を受賞したことからもわかるように、円城作品を理解しようとすれば、それは日本文学としてではなく世界文学あるいはSF(思弁)文学として読み解かれなければならない。要するに円城作品は「(日本の狭い)仲間内の文学」ではなく「本質的な文学」だったということだ。 本書『北の想像力』の第3部(「北の想像力」と科学)に登場する渡邊利道氏の論考は、そのような円城作品を純粋科学をもちいて――つまり数式なども駆使しながら――正確に読み解いた、おそらく世界初の「円城塔論」である。執筆者である渡邊氏は、中学卒業後、肉体労働に従事しながら全国を放浪し、近年は腎臓移植手術を受けた一級の身障者で、現在はポルノ小説や漫画原作で糊口をしのぐ異色の文芸批評家だ。本書の編者である岡和田晃氏の呼びかけに応じて鋭利な刃物のような論評を書いてくれた。本論を読めば、大学文学部の研究室で惰眠をむさぼる“文芸評論家”たちは椅子から転げ落ち、“書評家”の肩書で安直なブックガイドを書いて小銭を稼ぐライターたちは小便をちびるだろう。 本書にはそんな渡邊氏の論考以外に、19人の批評家たちによる50~150枚のクオリティの高い書き下ろし評論が収録されている。一年以上をかけてそんな猛者たちの熱の入った原稿を編者としてまとめあげてくれた上富良野町出身33歳の気鋭の批評家・岡和田晃氏には出版者として感謝のことばもないが、今回の仕事を通じて「文学に手を出す寿郎社」としての明確な理由を獲得したので、それを記して感謝のことばに代えておきたい。 「文芸評論は面白い!」 (寿郎社サイトより)
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【新刊】『相談の森』燃え殻(ネコノス)
¥1,650
B6変形/221頁 文春オンラインの人気連載「燃え殻さんに聞いてみた。」を待望の書籍化。家族との関係に、職場での振る舞いに、恋に、将来に、過去の失敗に……。生きている限り、人はいつだって悩んでいる。そんな悩みの一つ一つに、自身も迷いながら答える燃え殻の「人生をなんとか乗りこなす方法」を大公開。ずばり解決策が示されるわけじゃないのに、なぜかホッとする回答の数々。61篇のQ&Aを収録予定。 『僕は日々、いろいろな判断が遅い上に、間違えがちだと注意されるほうだし、人生の大きな後悔も一つや二つじゃない。そんな人間が、他人の相談に答えるのはいくらなんでもおこがましい気がしている。だからせめて、相談の森に、朝が来るまで一緒にいることにします。かならず夜が来るように、かならず朝はやって来るから。』(本文より) 生活様式が大きく変わった2020年。誰もが戸惑い、将来の不安を感じている。生きづらさを抱える全ての人へ向けた人生の処方箋。 【著者紹介】 燃え殻 1973年神奈川県生まれ。テレビ美術制作会社企画、小説家、エッセイスト。2016年「cakes」で連載した小説、『ボクたちはみんな大人になれなかった』でデビュー。2017年に新潮社にて書籍化され、第6回ブクログ大賞[2018]フリー投票部門の大賞受賞。最新作は2020年7月に発売されたエッセイ集、『すべて忘れてしまうから』(扶桑社)、など。
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【新刊】『パリのガイドブックで東京の町を闊歩する〈1〉まだ歩きださない』友田とん(代わりに読む人)
¥770
SOLD OUT
新書/47頁 正しい言葉なら、これほど長く考えつづけることはなかっただろう。 「パリのガイドブックで東京の町を闊歩する」 突然、啓示のように降ってきた言葉を口ずさむ「私」はそんなことが果たしてできるのだろうかと考えながら、住みなれたはずの東京の町を歩きはじめる。表参道へ、荻窪へ、そして神保町へ。パリのガイドブックを手にした「私」はどこにたどり着くのか。第1号はとあるものを求めて、2018年夏、炎天下の都内をくり返し行き来した記録である。 正しいものを手にするよりも間違えたものを手にする方が、ずっと面白いことが起きるということを文学で実践する本です。 目次 第一章 まだ歩きださない 第二章 フレンチトーストを求めて 第三章 ポストフレンチトーストを歩く 友田とん 作家・編集者。ナンセンスな問いを立て日常や文学に可笑しさを見つける文章を書く。出版社・代わりに読む人代表。京都市出身、博士(理学)。2018年に刊行した自主制作書籍『『百年の孤独』を代わりに読む』をたずさえ全国を行商し、本屋さんへ営業したのをきっかけに、ひとり出版社・代わりに読む人を立ち上げる。
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【新刊】『先人は遅れてくる―パリのガイドブックで東京の町を闊歩する〈3〉』友田とん(代わりに読む人)
¥1,870
新書/144ページ 近所で見かけた看板の言葉をきっかけに本当の言葉探しをはじめた「私」は町を歩き、弘法大師と高野山から、『オズの魔法使い』、松任谷由実のドキュメンタリー番組、『西遊記』など何かを求める旅の物語に思いを馳せるうちに、半導体エンジニアの職へと導かれた出会いの記憶へと至って…。訪ねた土地で芋づる式に記憶を蘇らせていく至福。 目次 第1章 半径1km圏内の言葉 第2章 弘法大師のご利益か 第3章 繰り返しの効能 第4章 先人は遅れてくる 友田とん 作家・編集者。ナンセンスな問いを立て日常や文学に可笑しさを見つける文章を書く。出版社・代わりに読む人代表。京都市出身、博士(理学)。2018年に刊行した自主制作書籍『『百年の孤独』を代わりに読む』をたずさえ全国を行商し、本屋さんへ営業したのをきっかけに、ひとり出版社・代わりに読む人を立ち上げる。
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【新刊】『ナンセンスな問い』友田とん(H.A.Bookstore)
¥2,200
四六判変形上製本/216頁 【随筆】 本屋に行く「共同開発されたうどんをめぐって」(H.A.Bノ冊子1) アウレリャノはTシャツを着たか?(月報1) 本屋に行く「時々負ける水戸黄門」(H.A.Bノ冊子2) 旅日記を書きはじめると(月報1) 本屋に行く「思考はやがて発酵して妄想となり」(H.A.Bノ冊子3) 東京で会いましょう(しししし2 双子のライオン堂出版部) 本屋に行く「それは慣用句か?」(H.A.Bノ冊子4) 串揚げ屋の向こうへ(月報2) 本屋に行く「本屋に行かない」(H.A.Bノ冊子5) 正解は一つではないが(月報3) 本屋に行く「丘を越えて」(H.A.Bノ冊子6) いつだって私にはドトールがあった(灯台より増刊号vol.2 本屋lighthouse) 本屋に行く「古井由吉をドトールで読む」(H.A.Bノ冊子7) とにかく書いている(月報2) 本屋に行く「付録を探す」(H.A.Bノ冊子8) 眠れない夜に(月報2) 本屋に行く「すすめられた本」(H.A.Bノ冊子9) 返礼品(書き下ろし) 本屋に行く「縁」(H.A.Bノ冊子10) 本町で地下鉄を乗り換えたことがある(代わりに読む人全点フェア(※全一点)in toi books記念冊子) 本屋に行く「続いている首塚」(書き下ろし) 積み重なっていく日常の先に(ユリイカ二〇二一年三月号 特集・近藤聡乃 青土社) 【小説】 私の応援狂時代(しししし3 双子のライオン堂出版部) スーパーの息子(書き下ろし) 友田とん(ともだとん) 作家、編集者。京都府生まれ。可笑しさで世界をすこしだけ拡げるひとり出版レーベル「代わりに読む人」代表。博士(理学)。 大学では経済学、大学院では数学(位相幾何学)を研究し二〇〇七年に博士(理学)を取得。企業でコンピュータサイエンスの研究者・技術者として勤務する傍ら、『『百年の孤独』を代わりに読む』を文学フリマ東京で発表。同書を書店に置いてもらうため営業(行商)しながら全国を巡る。その後、「代わりに読む人」を立ち上げ、独立。自著のほか『うろん紀行』(わかしょ文庫)、『アドルムコ会全史』(佐川恭一)、文芸雑誌『代わりに読む人』を刊行している。 著書に『『百年の孤独』を代わりに読む』『パリのガイドブックで東京の町を闊歩する』シリーズ(代わりに読む人)。共著に『ふたりのアフタースクール ZINEを作って届けて、楽しく巻き込む』(双子のライオン堂)。ほか、寄稿多数。
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【新刊】『パリのガイドブックで東京の町を闊歩する2 読めないガイドブック』友田とん(代わりに読む人)
¥1,650
新書/92ページ フレンチトーストをついに食べた「私」は東京の町を闊歩するため、行く先々でパリのガイドブックを買い集め、順に読もうと試みるが……。 荻窪のコンビニから、村上春樹へ、そしてパリ・ノートル・ダムへ。日常を冒険に変える奔放な思考の脱線 第2弾。