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【新刊】『利尻島から流れ流れて本屋になった』工藤志昇(サイン本)
¥1,870
四六判/168ページ 書店は、故郷だ――。ゴールの見えない多忙で多様な仕事と、ふとした拍子に思い起こされる大切な記憶――。絶景絶品の島・利尻島で生まれ育った三省堂書店札幌店係長が綴った最北の風味豊かなエッセイ集。〈解説〉北大路公子
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【新刊】『花のうた』
¥2,200
B6判変形・上製/136ページ 同時代の歌人100人がうたった100首の〈花〉の短歌アンソロジー 花瓶だけうんとあげたい絶え間なくあなたが花を受けとれるようにーー笠木拓 どこから開いても〈花〉があふれる、はじめて短歌に触れるひとにむけた、とっておきの100首を集めました。 満開の桜、野に咲くたんぽぽ、雨の日の紫陽花、凛とひらく百合、色とりどりの薔薇、大輪のダリア、金木犀の香り、枯れてゆく花束……100人の歌人がうたった、わたしだけの花のうた。 巻末には、収録歌の著者紹介と出典リストを収録。 この一冊から、お気に入りの歌人を見つけてみてください。 【収録歌人一覧】 青松輝/我妻俊樹/天野慶/阿波野巧也/井口可奈/石井僚一/伊舎堂仁/伊藤紺/井上法子/上坂あゆ美/内山晶太/宇都宮敦/宇野なずき/上澄眠/江戸雪/太田垣百合子/近江瞬/大森静佳/岡野大嗣/岡本真帆/荻原裕幸/奥田亡羊/奥村晃作/尾崎まゆみ/小佐野彈/笠木拓/金田光世/椛沢知世/川野里子/川野芽生/川村有史/北谷雪/北山あさひ/木下龍也/木村比呂/工藤吉生/くどうれいん/黒井いづみ/小坂井大輔/小島なお/小俵鱚太/五島諭/佐クマサトシ/笹井宏之/佐佐木定綱/笹原玉子/ショージサキ/鈴木ジェロニモ/鈴木晴香/高柳蕗子/谷川由里子/谷じゃこ/俵万智/千種創一/手塚美楽/寺井奈緒美/堂園昌彦/土岐友浩/ナイス害/永井祐/中井スピカ/中村森/中山俊一/錦見映理子/沼尻つた子/橋爪志保/長谷川麟/初谷むい/服部真里子/馬場めぐみ/濱田友郎/早坂類/林あまり/東直子/平岡直子/廣野翔一/藤井柊太 /藤宮若菜/穂村弘/堀静香/本多真弓/枡野浩一/松野志保/丸田洋渡/丸山るい/水野葵以/水野しず/水原紫苑/光森裕樹/睦月都/盛田志保子/藪内亮輔/山崎聡子/山階基/山田航/山中千瀬/雪舟えま/揺川たまき/吉川宏志/吉田竜宇 (あいうえお順・敬称略、全100名)
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【新刊】『タイヤル・バライ 本当の人』 トマス・ハヤン(著)、下村作次郎(翻訳)
¥3,080
四六判・上製本/268ページ 幽霊の対話は異なる時空を行き来しながら、この物語は進んでいく。死者たちの語らいに私たちは何を見るのか――民族の核心にある文化を直視し植民統治下に命を落としていった霊魂を救済する、台湾原住民文学の秀作。 『タイヤル・バライ 本当の人』では、多くの歴史事件によって、この世界で起こった様々な変化を暗喩しています。作品は、オットフ(幽霊)の眼を通して、タイヤル族が現実世界で味わった怪異現象や荒唐無稽な出来事について語っています。植民統治下で起こったタイヤル族の世代間の認識の変化をたどり、タイヤル族がどのようにして自分たちの心の核心である文化を直視したかを振りかえることで、不公平な扱いの中で命を落としていった霊魂が安らぎを得られ、タイヤル族は真摯に自分に向き合えるのです。台湾原住民族を理解するための一冊として、日本の皆さまにこの『タイヤル・バライ 本当の人』を読んでいただきたいと思います。(トマス・ハヤン「日本の読者の皆さまへ」より)
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【新刊】『 韓国・朝鮮の心を読む』クオン
¥4,180
A5判/516ページ 「韓国・朝鮮の心」とは何かーー。 『韓国・朝鮮の知を読む』(2014年)、『韓国・朝鮮の美を読む』(2021年)に続き、三部作構想で始まったシリーズがついに完結! 今回のテーマは〈心〉。122人に及ぶ日・韓の執筆者らが、それぞれの分野や読書体験を紐解きながら綴るブックガイド。 読む⼈の⼼、新たな本との出会いを開く渾⾝の1冊。 中沢けいさん、中島京⼦さん、平野啓⼀郎さん、斎藤真理⼦さん、吉川凪さん、菱⽥雄介さん、⼋⽥靖史さん、前⽥エマさんといった著名⼈ほか⽇本や韓国各地にある独⽴系書店店主、⽇韓の知識⼈、作家、詩⼈など、122⼈に及ぶ多彩な執筆者が、それぞれの分野や読書体験を紐解きながら綴るブックガイドです。
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【新刊】『逃亡日記』作田優
¥880
A6/96ページ 【守りながら逃げる強制スクロール的日常生活】 押入れの奥にあった日記には、九年前の夏のできごとが書かれていた。父からの殺害予告の留守電、ポストに入れられた宝くじ。包丁を持った父。 私たちは弟の中指の骨を持って逃げた。みんなで前に進もうとした。 九年前に書いた日記を本にしました。(文学フリマカタログより)
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【新刊】『鏡のなかのボードレール』くぼたのぞみ(共和国)
¥2,200
四六変型判/212ページ 現代詩の始祖にして19世紀最大の詩人、シャルル・ボードレール。その恋人ジャンヌは、カリブ海出身で白人と黒人の混血女性でした。著者のくぼたのぞみさんは、詩人がかの女に捧げた「ジャンヌ・デュヴァル詩篇」を中心に語り、それらを訳し直しながら、さらにノーベル賞作家クッツェー『恥辱』へと、その思索を開いてゆきます――まるで割れた鏡の断片に、ふたりの姿が映し出されるように。それらの詩篇は、本邦初の女性訳『悪の華』ともなっています。 また、かの女を主人公にしたアンジェラ・カーター(Angela Carter)の傑作短篇「ブラック・ヴィーナス」(Black Venus)も新訳で収録。ボードレールを《世界文学》として読みかえるための、とても贅沢な1冊になりました。 新シリーズ[境界の文学]第1弾。 目次 01、コンスタンシアの葡萄酒より 02、エキゾチックな香り 03、髪と猫 04、日本語とジャンヌへの眼差し 05、鏡、あるいはジャンヌの瞳 06、鏡のなかのボードレール 07、ボードレールと日本 08、『悪の華』と翻訳──詩と抒情詩の違い 09、J・M・クッツェーのたくらみ、他者という眼差し 10、ボードレールになってみる 附録、ブラック・ヴィーナス by アンジェラ・カーター あとがき
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【新刊】『本屋なんか好きじゃなかった』日野剛広
¥1,430
文庫判/152頁 12のエッセイ・6つの書評・5年間にわたる日記で構成された書店員歴30年、千葉県佐倉市・志津の地で10年店長を務める著者による日々の記録。
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【新刊】『詩と散策』ハン・ジョンウォン
¥1,760
四六変形並製/152ページ 散歩を愛し、猫と一緒に暮らす詩人ハン・ジョンウォンが綴るエッセイ 雪の降る日や澄んだ明け方に、ひとり静かに読みたい珠玉の25編 オクタビオ・パス、フェルナンド・ペソア、ローベルト・ヴァルザー、シモーヌ・ヴェイユ、パウル・ツェラン、エミリー・ディキンソン、ライナー・マリア・リルケ、シルヴィア・プラス、金子みすゞ、ボルヘス…… 『詩と散策』は、著者のハン・ジョンウォンがひとり詩を読み、ひとり散歩にでかけ、日々の生活の中で感じたことを記している、澄みきった水晶のようなエッセイ集だ。読者は、彼女の愛した詩人たちとともに、彼女が時折口ずさむ詩とともに、ゆっくりと散歩に出かける。
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【新刊】『石ころ路』田畑修一郎・山本善行(撰)
¥1,870
四六判/120ページ びしょ濡れになりながら、四谷の驛まで歩いた。私の心は何かしら怒りに燃えていた。どんなにしても生きるぞ、私はそう力んでいた。私はもう永い間小説の仕事はしていなかった。當分できないともあきらめていた。私はできるだけ小商人になり切ろうと努力していた。それより他に生活のあてはなかったからだ。 【収録作『木椅子の上で』より抜粋】 小品をもって、作者や作品との出会い、本との出会いの場へと誘う「灯光舎 本のともしびシリーズ」第2弾は昭和期に活躍した早世の作家・田畑修一郎の作品3編をお届けします。 暗く切ない人間模様のなかにどこか親しみを感じる「あの路この路」、生への執念と小説家として生きる希望と現実の葛藤を見事に描き出した「木椅子の上で」の2編、そして、田畑文学の柱のひとつといえる「石ころ路」を収録。 自身の病と私生活の苦悩から逃れるように三宅島へ赴いたひとりの男が主人公の「石ころ路」は、現地の風景や住民との交流をきっかけに、陰鬱としたなかに一筋の光を見つけるように少しずつ自身を取り戻していく姿が描かれます。 日常生活を正面からとらえ、自分を静かに見つめて描かれた田畑文学の一端を読者の心に届けます。 田畑修一郎の作品を収録した類書は少ないかと思いますので、多くの方々にとって田畑文学との出会いになる貴重な1冊になれば幸いです。 シリーズ「灯光舎 本のともしび」について 人々の心に染み入る作品を取り上げ、小品仕立ての書籍にしてお届けする「灯光舎 本のともしび」。書物の愛好家はもとより、作者や作品ないしは読書そのものへの入り口にしてほしいという想いのもと、「小品」をコンセプトに素朴で味わいのある佇まいで、刊行いたします。 撰者には、書物エッセイストで京都銀閣寺に店を構える古書善行堂店主・山本善行氏を迎え、シリーズとしての発刊を目指します。
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【新刊】『ナンセンスな問い』友田とん(H.A.Bookstore)
¥2,200
四六判変形上製本/216頁 【随筆】 本屋に行く「共同開発されたうどんをめぐって」(H.A.Bノ冊子1) アウレリャノはTシャツを着たか?(月報1) 本屋に行く「時々負ける水戸黄門」(H.A.Bノ冊子2) 旅日記を書きはじめると(月報1) 本屋に行く「思考はやがて発酵して妄想となり」(H.A.Bノ冊子3) 東京で会いましょう(しししし2 双子のライオン堂出版部) 本屋に行く「それは慣用句か?」(H.A.Bノ冊子4) 串揚げ屋の向こうへ(月報2) 本屋に行く「本屋に行かない」(H.A.Bノ冊子5) 正解は一つではないが(月報3) 本屋に行く「丘を越えて」(H.A.Bノ冊子6) いつだって私にはドトールがあった(灯台より増刊号vol.2 本屋lighthouse) 本屋に行く「古井由吉をドトールで読む」(H.A.Bノ冊子7) とにかく書いている(月報2) 本屋に行く「付録を探す」(H.A.Bノ冊子8) 眠れない夜に(月報2) 本屋に行く「すすめられた本」(H.A.Bノ冊子9) 返礼品(書き下ろし) 本屋に行く「縁」(H.A.Bノ冊子10) 本町で地下鉄を乗り換えたことがある(代わりに読む人全点フェア(※全一点)in toi books記念冊子) 本屋に行く「続いている首塚」(書き下ろし) 積み重なっていく日常の先に(ユリイカ二〇二一年三月号 特集・近藤聡乃 青土社) 【小説】 私の応援狂時代(しししし3 双子のライオン堂出版部) スーパーの息子(書き下ろし) 友田とん(ともだとん) 作家、編集者。京都府生まれ。可笑しさで世界をすこしだけ拡げるひとり出版レーベル「代わりに読む人」代表。博士(理学)。 大学では経済学、大学院では数学(位相幾何学)を研究し二〇〇七年に博士(理学)を取得。企業でコンピュータサイエンスの研究者・技術者として勤務する傍ら、『『百年の孤独』を代わりに読む』を文学フリマ東京で発表。同書を書店に置いてもらうため営業(行商)しながら全国を巡る。その後、「代わりに読む人」を立ち上げ、独立。自著のほか『うろん紀行』(わかしょ文庫)、『アドルムコ会全史』(佐川恭一)、文芸雑誌『代わりに読む人』を刊行している。 著書に『『百年の孤独』を代わりに読む』『パリのガイドブックで東京の町を闊歩する』シリーズ(代わりに読む人)。共著に『ふたりのアフタースクール ZINEを作って届けて、楽しく巻き込む』(双子のライオン堂)。ほか、寄稿多数。
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【新刊】『すばらしい!! 日々! 』アンジェリーナ1/3
¥1,760
四六判・ソフトカバー/232ページ 今こそこの本でアンジーを知るべきです。数年に一度、その道のプロフェッショナルの大人達がこぞって魅了される若者が突如として出てくる。アンジー、彼女が「ソレ」だ。泣かせんな、アンジー!(鈴木おさむさんのコメント) 自分の人生に集中してる人にしか書けない文章。この潔さと愛嬌がまぶしい。少年漫画の主人公ですか?(山崎怜奈さんのコメント) ガールズバンドGacharic Spinのマイクパフォーマーであり、3本のレギュラー番組を持つ「令和のラジオスター」としても活躍中のピンク髪の22歳、アンジェリーナ1/3(通称アンジー)、初めての本。 東京の下町で、娘を溺愛する奥田民生さん似の父、スペインとフィリピンのハーフの母、ふたりの兄、父方の祖母という6人家族で暮らした愛と喧騒と歌と笑いに溢れた日々のこと、これまで深く語ってこなかった子役時代の話、高校の学園祭で弾き語りをしてバンドメンバーにスカウトされたエピソード、奥田民生さん(バンド界のお父さん)、神田伯山さん(ラジオ界のお兄ちゃん)たちとの出会い……。 驚くほどスピーディーで濃厚な22年間の歩みから、岡本太郎さんや横尾忠則さんなど敬愛するアーティストへの熱い思い、中1のときに亡くなった父のこと、母との確執と和解、不登校だった頃の話まで、ありのままの自分をさらけだして言葉を紡いだ、笑って泣ける自伝的エッセイ。 巻末には神田伯山さんとのあとがき対談を収録。 お父さんに抱かれている赤ちゃん時代、天使のような幼少期、子役を頑張っていた頃、制服姿の中学時代……ほか、初公開の秘蔵写真も多数掲載! カバーのイラストレーションは、江口寿史さんが担当。 アンジェリーナ1/3(Gacharic Spin) 2001年東京の下町生まれ。芸名の1/3は、日本、スペイン、フィリピンと3カ国の血が入っていることに由来。2019年、結成10周年のガールズバンドGacharic Spin にマイクパフォーマーして加入。『アンジェリーナ1/3 夢は口に出せば叶う!!』(TBSラジオ)、『アンジェリーナ1/3のA世代!ラジオ』(文化放送)、『SCHOOL OF LOCK!』(TOKYO FM/JFN)と3本のラジオレギュラーを持ち、舞台やテレビでも活躍中。
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【新刊】『喫茶店の水』qp
¥2,860
A5横変形・ソフトカバー/129ページ 「⽔」から⾒える、喫茶店の世界。 いつまでも眺めていたい。ーー柴崎友香(小説家) 水溶性の幸福な時間が、この本には流れている。ーー幅允孝(ブックディレクター) 著者がこれまで撮り溜めた400店以上の喫茶店の水の写真から85枚を厳選し、類書のないフォトエッセイが誕生しました。 透明感あふれるコップに入った水と、水を通して見るどこか懐かしい喫茶店の光景。誰もが知る有名な純喫茶や、新世代の喫茶店、ふらりと立ち寄った旅先の喫茶店まで、さまざまな喫茶店の水の写真を掲載。すでに閉店している喫茶店もあり、撮影当時の時間に引き込まれることでしょう。独特の感性による、喫茶店と人生をめぐるエッセイ25編も収録。
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【新刊】『まるごとチョン・セラン』
¥1,430
25.6 x 13.9 /136ページ K-BOOKとK-カルチャーをガイドする新媒体、創刊! ■特集は「まるごとチョン・セラン」 佐久間宣行さん、小泉今日子さんがおすすめして話題となった『フィフティ・ピープル』、Netflixでドラマ化された『保健室のアン・ウニョン先生』など韓国文学のファン層を広げ続けている作家チョン・セラン。その魅力を、さまざまな角度から掘り下げます。 ・書き下ろし短編小説を日・韓2言語で掲載 ・親交がある作家・朝井リョウによるエッセイ(「結ぶ人」)寄稿 ・この秋の新刊を含む、邦訳書を全作紹介 ・チョン・セランおすすめ、ソウルのブックスポット ・チョン・セラン用語辞典 ‥‥など、チョン・セラン全面協力による特集です!
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【新刊】『こちら、発達障害の世界より』難波寿和
¥1,870
SOLD OUT
四六判 混沌としたミライを渡っていくための、本という名のチケット。新レーベル『ミライのパスポ』第1弾! 小さい頃から、言葉はへたくそで、乱暴で、怒りやすくて、泣きやすかった。分かっていても、自分の行動を止めることができなかった。ボクは現実から逃れるために、小学校卒業と同時に記憶を封じ込め、全てを忘れることにした。 そして大人になり、発達障害者を支援する心理士として働き始めていくうちに、何もかもがうまくいかなくなる。発達障害の診断を受け、うつ病の当事者ともなって休職したとき、ボクは、閉じた記憶のパンドラの箱を開いて、過去の自分と向き合うことを決めた――。 自閉スペクトラム症の当事者であり、子どもから大人までの療育とカウンセリングに携わる支援者。ふたつの立場をもつ1人の人間としての〈信念〉に基づき、時にシリアスに、時に軽妙に、「あり得ないことがあり得る」発達障害特有の世界を伝える、清冽な自叙伝。生きづらさを抱える全ての人が「生きやすく生きられる」ための道を描き出す。
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【新刊】『たやすみなさい』岡野大嗣
¥2,200
四六判変形 144頁 第一歌集『サイレンと犀』につづく 5年ぶりの第二歌集、ついに刊行! 【著者選】 写メでしか見てないけれどきみの犬はきみを残して死なないでほしい 返信はしなくていいからアメリカっぽいドーナツでも食べて元気だして もう一軒寄りたい本屋さんがあってちょっと歩くんやけどいいかな ゆぶね、って名前の柴を飼っていたお風呂屋さんとゆぶねさよなら 二回目で気づく仕草のある映画みたいに一回目を生きたいよ 2019年10月全国書店にて発売。 【著者プロフィール】 岡野大嗣(おかの・だいじ) 1980年、大阪府生まれ。歌人。2014年に第一歌集『サイレンと犀』(書肆侃侃房)。2017年、木下龍也との共著歌集『玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだ』(ナナロク社)。反転フラップ式案内表示機と航空障害灯をこよなく愛する。
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【新刊】『源氏手帖』長谷川春子(共和国)
¥2,970
「戦時下の様々の統制がいくら厳しくなつても、画家の心は少しも貧困にはならないものだ。」 初期の奔放なイラストやエッセイを収録した『踊る女と八重桃の花』(小社刊)につづく作品集、第2弾。 戦時下アジアの女性たちの姿から、舌鋒鋭い戦後の戯画漫文。さらに畢生の連作「源氏手帖」まで、めくるめく長谷川春子の世界を、カラー図版や新発見の原稿・画稿も紹介しながら展開します。 第1部は、戦時下の満洲、中国、ベトナムなどアジア各地で生きる女性たちの姿。第2部は、映画評からSFまで、銃後で執筆された散文集。第3部は、ますます毒舌が冴えわたる戦後のエッセイ集。第4部は、グラフ誌に連載されたまま埋もれていた「源氏手帖」(計18回)をオールカラーで単行本初収録。ほかに16ページのカラー口絵と詳細な解説を附す。
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【新刊】『憧れの世界 ――翻案小説を書く』青木淳悟
¥2,530
四六判 /268ページ 舞台は1995年、主人公は受験を控えた中学三年生。 読書に夢中の少女はくり返し図書館へと出かける。 三島賞作家・青木淳悟はなぜ『耳をすませば』の翻案をくり返すのか? 「耳すま」のはずなのにどこか様子が変 ついに書かれた青春小説 ジブリアニメ「耳をすませば」に材をとる2つの翻案小説 「憧れの世界」、「私、高校には行かない。」(『文學界』掲載)のほか、 執筆の背景と翻案小説を書く試みで直面する課題を実作に即して検討する 「〈青春懺悔の記〉いかにファンでなかったか?」(書き下ろし)、 「小説家、ジブリを書こうとする ――「失敗から始める」翻案への道」(書き下ろし)を収録。 目次 〈青春懺悔の記〉いかにファンでなかったか?(書き下ろしエッセイ) 憧れの世界 私、高校には行かない。 小説家、ジブリを書こうとする ――「失敗から始める」翻案への道(書き下ろしエッセイ) 著者プロフィール 青木 淳悟 (アオキ ジュンゴ) (著) 一九七九年埼玉県生まれ。二〇〇三年「四十日と四十夜のメルヘン」で新潮新人賞を受賞。二〇〇五年、同作と「クレーターのほとりで」を収めた『四十日と四十夜のメルヘン』で野間文芸新人賞を受賞。二〇一二年『私のいない高校』で三島由紀夫賞受賞。著書に『このあいだ東京でね』、『学校の近くの家』、著作に「水戸黄門は見た」などがある。
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【新刊】『犬の看板探訪記 関東編』太田靖久
¥2,090
B6判 /256ページ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「犬の看板」は簡単に見つかるときもあれば、何時間歩き回っても見つからないときもある。そのさじ加減が絶妙なのだ。そうやって出会いを重ねるほどに意外なつながりが見えてきて、ただのコレクションだけにはとどまらない奥深さに気づくことができる。 私は町を歩きながら、「ああ 日本のどこかに私を待ってる犬がいる」と、『いい日旅立ち』の歌詞を少し変えて小さく歌っている。「犬の看板」探訪がきっかけで初めて足を運んだ土地も多々あり、まさにディスカバー・ジャパンである。 (プロローグより) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 犬の看板とは、「犬のフンを持ち帰りましょう」などといった文言とともに道に貼られている、美化啓発をうながす看板のこと。 犬看が好き、散歩も好き、そしてなにより犬が好き! これは、犬と犬看を愛してやまない小説家による渾身の犬愛(ワンワン・ラブ)偏愛録である。 大都会の真ん中から人里離れた山奥まで。史跡名勝などには目もくれず、ただひたすらにまだ見ぬ犬看を探し求める……。 関東地方を西へ東へ歩き回って発見した犬看は、なんと全412枚! その1枚1枚に対する愛を、著者のユニークな語り口とオールカラー写真で楽しめる1冊。 読み終わる頃にはきっとあなたも、町の犬看に自然と目が吸い寄せられるようになっているはず! 【ゲストも道連れ珍道中!】 ・滝口悠生(小説家) ・田中さとみ(詩人) ・鴻池留衣(小説家) ・わかしょ文庫(作家) 【もくじ】 プロローグ 〈第一回〉埼玉犬・志木駅編 〈第二回〉東京犬・23区編 その1 番外編 東京・世田谷犬編 〈第三回〉群馬犬編 〈第四回〉東京犬・都下編 ゲスト:滝口悠生 〈第五回〉茨城犬編 〈第六回〉茨城犬と埼玉犬・おかわり編 〈第七回〉山静地方・静岡犬と山梨犬編 ゲスト:田中さとみ 〈第八回〉福岡犬・遠征編 〈第九回〉神奈川犬編 ゲスト:鴻池留衣 〈第十回〉千葉犬編 〈第十一回〉東京犬・23区編 その2とその3 ゲスト:わかしょ文庫 〈第十二回〉栃木犬編 〈第十三回〉関東犬・追憶編と参拝編 解説 嶋 浩一郎 エピローグ
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【新刊】『パリのガイドブックで東京の町を闊歩する2 読めないガイドブック』友田とん(代わりに読む人)
¥1,650
新書/92ページ フレンチトーストをついに食べた「私」は東京の町を闊歩するため、行く先々でパリのガイドブックを買い集め、順に読もうと試みるが……。 荻窪のコンビニから、村上春樹へ、そしてパリ・ノートル・ダムへ。日常を冒険に変える奔放な思考の脱線 第2弾。
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【新刊】『パリのガイドブックで東京の町を闊歩する〈1〉まだ歩きださない』友田とん(代わりに読む人)
¥770
新書/47頁 正しい言葉なら、これほど長く考えつづけることはなかっただろう。 「パリのガイドブックで東京の町を闊歩する」 突然、啓示のように降ってきた言葉を口ずさむ「私」はそんなことが果たしてできるのだろうかと考えながら、住みなれたはずの東京の町を歩きはじめる。表参道へ、荻窪へ、そして神保町へ。パリのガイドブックを手にした「私」はどこにたどり着くのか。第1号はとあるものを求めて、2018年夏、炎天下の都内をくり返し行き来した記録である。 正しいものを手にするよりも間違えたものを手にする方が、ずっと面白いことが起きるということを文学で実践する本です。 目次 第一章 まだ歩きださない 第二章 フレンチトーストを求めて 第三章 ポストフレンチトーストを歩く 友田とん 作家・編集者。ナンセンスな問いを立て日常や文学に可笑しさを見つける文章を書く。出版社・代わりに読む人代表。京都市出身、博士(理学)。2018年に刊行した自主制作書籍『『百年の孤独』を代わりに読む』をたずさえ全国を行商し、本屋さんへ営業したのをきっかけに、ひとり出版社・代わりに読む人を立ち上げる。
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【新刊】『ポスト・ムラカミの日本文学』仲俣暁生
¥2,200
B6 判/136 ページ 2002 年に刊行され、ながらく絶版だった幻の名著を完全復刊! 村上春樹と村上龍はそれまでの日本文学をどのように変えたか。二人の「ムラカミ」に続く世代の作家──保坂和志、阿部和重、町田康、吉田修一、堀江敏幸、星野智幸、赤坂真理はどのように文学を刷新したか。22 年前の本なのに、いまもいちばんあたらしい、現代日本文学理解のための最良の副読本。 (B6 判・136 ページ 無線綴じ2000 円+ 税) 目次 はじめに(2002 年) 第一章 村上春樹と村上龍── 70 年代後半という時代 第二章 「ポップ文学」と「ポストモダン文学」── 80 年代文学の迷走 第三章 保坂和志と阿部和重── 90 年代前半の「風景」 第四章 「J文学」の廃墟を超えて── 90 年代後半のリアル 第五章 21 世紀日本文学の行方 二十二年後のあとがき(2024 年)
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【新刊】『酒場の君』武塙麻衣子
¥1,650
今なら特典付き!! ========= 「私はこの夜をきちんと覚えておこうと思った」 横浜、野毛、鶴見、川崎、西荻窪、渋谷、武蔵小杉、湯島、早稲田、そして長野、名古屋、京都━━。忘れえぬ酒場40軒の思い出。 私家版ながら大きな話題を呼んだ『酒場の君』が書き下ろしを加えてついに書籍化! 文筆家・武塙麻衣子待望のデビュー単行本となるエッセイ集。 「この世の中に存在する「酒場」は数知れない。本を読んでも読んでも決して読み尽くせないのと同じように、毎日どんなに食べ歩いたとしてもすべての店を訪れ尽くすことは到底できない。でもだから楽しいのだと思っている。 私には私だけの酒場白地図というものが頭の中にあり、好きなお店や何度も行きたいお店、行ってみたいお店などを日々その地図に少しずつ書き込んでいく。その作業が楽しい」(「はじめに」より) 【本文より】 酒場で一番大切なことはその場所に馴染みきることだと私は思っていて、目立たず邪魔せずもとからその場所にあったみたいな(大きな古い時計とかどこかの電気会社のカレンダーとか)そういうものになれはしないかと、私はいつももぞもぞ変な動きをしてしまう。 ********** 隣に来たお姉さんたちに「美味しそうに食べるねぇ」 声をかけられ、「えへへ、どうも」と乾杯する。美味しそうに食べるというのは別に私の特技でもなんでもなく、ただただ口の中の食べ物が素晴らしいというだけなのだけど、私はそれをまるで自分の手柄か何かのように「だって美味しいですからね」とつい胸を張ってしまうのだ。 ********** この季節にはこの店のこの料理を食べたい、というのはとても贅沢な願いだなぁと思う。また来年も美味しいですねぇとたくさん言える日々でありますように。「ご馳走様でした」と外に出ると、雨がやんでいた。 【著者プロフィール】 武塙麻衣子(たけはな・まいこ) 1980年横浜生まれ。立教大学文学部卒業。客室乗務員、英語講師などの職業を経て作家となる。日記ZINE『驟雨とビール』『頭蓋骨のうら側』など。『群像』2024年6月号より小説「西高東低マンション」を連載中。
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【新刊】『えほん思考 』菊池良
¥1,870
イノベーションは絵本に学べ ベストセラー『もしそば』の菊池良が案内する、大人のための絵本の世界。古今東西の名作絵本から、暮らしを豊かに、ビジネスを楽しくする26の思考術・発想法を抽出。大事なことはぜんぶ絵本にかいてある! 名作絵本に学ぶ思考術・発想法 『どうぶつにふくをきせてはいけません』☞失敗する/『これなんなん?』☞別の使い道を考える/『ひとまねこざる』☞アンラーニングする/『んぐまーま』☞機能をあえて削ぎ落とす/『どうぶつしんぶん』☞キャラクター化する/『はらぺこあおむし』☞欲求を肯定する ほか、全26冊 カバー・本文イラスト:芦野公平、ブックデザイン:小川純(オガワデザイン)
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【新刊】『人工知能のうしろから世界をのぞいてみる 』三宅陽一郎
¥2,640
AIと人間のはざまから 人間のような時間と空間の使い方を参考に組み立てられる人工知能。人間に限りなく近く…と設計されるかれらには世界がどのように見えるのだろうか。喜びや悲しみなどの感情はあるのだろうか。どのように私たちに影響を与え、与えられ、拡張されているのか。人工知能、そして人工知能と共に生きる人間の主観世界のデザインを考えるために――