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【新刊】『6月の本』(編・西崎憲)
¥3,080
SOLD OUT
B6変型判・上製本/280 頁 時代も場所もまったく異なる文学作品たちをつなぐテーマは〈12か月〉―― 12か月のうちの〈6月〉をテーマに古今東西の小説・詩歌・随筆を集めたアンソロジー。 四季をあじわい、あの作品といま同じ季節を生きるよろこびをつくる本。シリーズ全12巻。 目次 雨後(堀辰雄) 恐怖(谷崎潤一郎) 縦むすびのほどきかた(西崎憲) 詩篇(北園克衛) 夏の室 赤い縞のあるバラッド 棒(安部公房) ワシントン将軍の黒人従者 伝記的素描(マーク・トウェイン/柴田元幸訳) 可愛い山(石川欣一) 霧を消す話(中谷宇吉郎) 六月(茨木のり子) 山の中の村(フーゴー・フォン・ホーフマンスタール/小堀桂一郎訳) 一つの出来事(宮本百合子) 入露記(二葉亭四迷) ポーランドの春(ヴワディスワフ・レイモント/金子佳代訳) 小町の芍薬(岡本かの子) 紫陽花(泉鏡花) 物語(アルチュール・ランボー/中原中也訳) 真夜中の校庭(M・R・ジェイムズ/紀田順一郎訳) 恐怖の窓(遠藤周作) 歪んだ窓(山川方夫) 司書の死(中野重治) 六月の花(北原白秋) 蟹(岡本綺堂) 無題(石垣りん) 詩「嵐の夜空」〔尾崎翠〕 初姉 嫁ぐ(石井桃子) お隣同士(シャルル=ルイ・フィリップ/山田稔訳) 跋 六月という気分(西崎憲)
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【新刊】『4月の本』(編・西崎憲)
¥3,080
B6変型判・上製本/296 頁 時代も場所もまったく異なる文学作品たちをつなぐテーマは〈12か月〉―― 12か月のうちの〈4月〉をテーマに古今東西の小説・詩歌・随筆を集めたアンソロジー。 四季をあじわい、あの作品といま同じ季節を生きるよろこびをつくる本。シリーズ全12巻。 【目次】 春昼(太宰治) 四月(北川冬彦) 四月の蕾(獅子文六) 鷗外先生の墓に詣づるの記(日夏耿之介) 春日遅々(堀辰雄) 牧神の春(中井英夫) 四月短章(村山槐多) 褪春記(鏑木清方) 四月馬鹿(渡辺温) イギリスの春と春の詩(吉田健一〕 死人の埋葬〔「荒地」より〕(T・S・エリオット/吉田健一訳) 美しい墓地からの眺め(尾崎一雄) 山男の四月(宮沢賢治) かたくり(水野葉舟) ギャロッピング・フォックスリー(ロアルド・ダール/田口俊樹訳) 四月(ギュスターヴ・カーン/永井荷風訳) 春雪(久生十蘭) まどわしの四月(片山廣子) 若菜のうち(泉鏡花) 博士の目(山川方夫) 桜の森の満開の下(坂口安吾) 跋 四月はかならずやってくる(西崎憲)
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【新刊】『新版 読書のおとも』編著・岸波龍
¥1,000
SOLD OUT
サイズ:A4/ページ:58 海乃凧「読書する身体のための調律」 二見さわや歌「読書のおともにオカメサブレ」 奈良原生織「濃度/Nord」 岸波龍「マッチウォーター」 柿内正午「読書の感覚」
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【新刊】『こころはひとりぼっち』植本一子(サイン本)
¥1,540
SOLD OUT
B6変形/134ページ 最後に会って3カ月 別れの手紙から1カ月が経った パートナーとの関係を解消してからの数カ月の日記 友人・碇雪恵による寄稿も 目次 8月1日〜8月10日 毎日さびしい。毎日つらい。 9月11日〜9月20日 今はひとりでいることに挑戦しているのだ。 10月20日 誰かひとりでも、いてくれたらいいのだけど。 寄稿 ひとりぼっちじゃない 碇雪恵
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【新刊】『こちら、発達障害の世界より』難波寿和
¥1,870
SOLD OUT
四六判 混沌としたミライを渡っていくための、本という名のチケット。新レーベル『ミライのパスポ』第1弾! 小さい頃から、言葉はへたくそで、乱暴で、怒りやすくて、泣きやすかった。分かっていても、自分の行動を止めることができなかった。ボクは現実から逃れるために、小学校卒業と同時に記憶を封じ込め、全てを忘れることにした。 そして大人になり、発達障害者を支援する心理士として働き始めていくうちに、何もかもがうまくいかなくなる。発達障害の診断を受け、うつ病の当事者ともなって休職したとき、ボクは、閉じた記憶のパンドラの箱を開いて、過去の自分と向き合うことを決めた――。 自閉スペクトラム症の当事者であり、子どもから大人までの療育とカウンセリングに携わる支援者。ふたつの立場をもつ1人の人間としての〈信念〉に基づき、時にシリアスに、時に軽妙に、「あり得ないことがあり得る」発達障害特有の世界を伝える、清冽な自叙伝。生きづらさを抱える全ての人が「生きやすく生きられる」ための道を描き出す。
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【新刊】『高円寺グルメガイド』海猫沢めろん(サイン本)
¥750
A6横とじ/32P/サイン本 俺の名前は海猫沢めろん。本名だ。雑文を書いて暮らしてる売れない作家だ。いろいろあって高円寺に住んでる。なんでここにいるのかはまあ俺のエッセイなんかを読めばわかるから説明しない。まさか人生の後半戦でこんなことになるなんてな。人生はうんざりするようなクソみてえなトラブルばっかりだ。それでも俺はこの街で暮らす俺が好きだ。高円寺って街はサブカルの聖地とか言われてるけど、要するに飲んだくれと飯好きが集まるカオスな場所だ。駅前はチェーン店もあるけど、一歩裏道に入れば個性的な店がゴロゴロしてる。狭い店、クセのある店主、謎のメニュー、全部ひっくるめて高円寺の味ってやつだ。 このグルメガイドは、そんな高円寺の飲み食いスポットをゆるーく紹介するもの。別に高級レストランとか洗練されたグルメじゃない。むしろ、安くてうまくて面白い店ばっかり。でもまあ、結局のところ店の良し悪しってのは雰囲気とタイミング次第。隣の席の常連がやたら絡んでくるのも高円寺の日常。酔っ払いが路上でギター弾いてるのも日常。そんな雑多な空気が嫌なら武蔵小杉とか東横線にでも行ったほうがいいかもな。とにかく、このガイドは高円寺の雑多なグルメを楽しみたい人向けだ。腹を空かせてふらっと歩けば、どこかしら面白い店に出くわすのがこの街のいいところだ。深く考えずに飲んで食って、この街のノリを楽しんでくれ。
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【新刊】『めろんと檸檬を読む』海猫沢めろん(サイン本)
¥750
判型:A6/中綴じ/38P サイン本 双子のライオン度で開催された読書会が冊子になりました! 『梶井基次郎『檸檬』読書会 めろんと檸檬を読む』は、名作『檸檬』を題材にした読書会の内容をまとめた冊子です。 VR的想像力、ひそやかなたのしみ、語り直し、いきぐるしさ、技術と感性のバランス……12人の参加者がゆる〜く『檸檬』をかたります。
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【新刊】『日記の練習』くどうれいん
¥1,870
SOLD OUT
四六判/256ページ 「おもしろいから書くのではない、書いているからどんどんおもしろいことが増える」 小説、エッセイ、短歌、絵本と幅広い創作で注目される作家、くどうれいん。その創作の原点は日記にあった。そんな彼女の日記の初の書籍化が本書である。日々の短文日記=「日記の練習」とそれをもとにしたエッセイ「日記の本番」をとおして浮かび上がる、作家くどうれいん一年間の生活と思考と情動。書かなかった日も、あまりに長くなってしまう日も、それこそが日常のなかの日記だ。
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【新刊】『夏目漱石 美術を見る眼』ホンダ・アキノ
¥2,750
SOLD OUT
四六判/264ページ 「芸術は自己の表現に始つて、自己の表現に終るものである」 明治40年、東大教授を蹴って朝日新聞に入社した漱石は、折にふれ芸術に関する記事を紙面に綴り、自由で忖度のない持論を堂々と展開した。同時代の美術に漱石は何を見たのか、繰り返し強調した「自己の表現」とは何を意味するのか──。 “美術の門外漢”として書きのこした言葉から浮かび上がる独自の芸術観、そこから浮かび上がる、漱石の生きる姿勢とは? 各紙で書評続々の『二人の美術記者 井上靖と司馬遼太郎』著者による〈小説家×美術〉第二弾。 【目次】 はじめに 1 漱石の美術遍歴と美術批評の背景 一 子ども時代から積み重ねた美術体験 二 小説にあらわれた美術 三 教師をやめて新聞社員となる 四 過渡期にあった明治〜大正の日本美術界 2 同時代の美術を見る眼 一 独自の着眼点と向き合い方 二 「文展と芸術」 三 「素人と黒人」について 四 津田青楓君は「ぢゞむさい」 五 西洋美術と同時代の日本美術へのまなざしの違い 六 芸術批評が浮き彫りにした“生きる姿勢” 3 「自己の表現」とは何か 一 絵筆をとる漱石 二 「自己の表現」再考 おわりに あとがき 関連年表 主な参考文献
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【新刊】『蛇の棲む水たまり』梨木香歩&鹿児島睦
¥2,200
15.3 x 1.1 x 19.5 cm/68ページ 「陶芸家の鹿児島睦さんの展覧会が開かれます。新作の器を見て、そこからお話を作っていただけませんか」 依頼を受けた作家の梨木香歩さんは、色や形のさまざまな器に草花に馬や象、蛇などの生き物が描かれた200点の作品を1枚ずつ、何度も繰り返し見ながら物語を紡ぎました。梨木さんの物語を受け取った鹿児島睦さんは、何度も読んで反芻し、ラストシーンに新しい1枚を制作しました。 このようにして生まれた本です。水たまりを見つけのぞき込む馬のように、水たまりに棲む蛇に、会いにいってください。
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【新刊】『立岩真也を読む』稲葉振一郎&岸政彦&小泉義之
¥2,420
四六判/200ページ 「立岩真也」と出会う/出会いなおすための最良の書 障害学/生存学と向き合いつづけ、人びとがともに生きて在ることについて思考しつづけてきた孤高の天才・立岩真也。その最初の著作である『私的所有論』を読み解くことからはじめ、三人の思想家が不世出の社会学者の核心に迫る。
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【新刊】『四月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて』村上春樹 (著)/高妍(絵)
¥1,870
四六判/64ページ 100パーセントの恋人たちへ――村上春樹と台湾の画家が描く瑞々しい世界。 世界中の読者に愛される初期短編の表題作と「鏡」。二つの超人気短編が、瀟洒なピクチャー・ブックに! 物語は「昔々」で始まり、「悲しい話だと思いませんか」で終わる――ある朝、原宿の裏通りで少年と少女が偶然出会い、恋に落ちる。しかし二人の運命は……。若手画家と短編の村上ワールドが心地よく響き合う美しい一冊。
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【新刊】『実はおもしろい古典のはなし: 「古典の授業?寝てたよ!」というあなたに読んでほしい』三宅 香帆&谷頭和希
¥1,980
四六判/232ページ 「古典」と聞いただけで眠くなる……そんなあなたにおすすめです! 『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』が話題!書評家の三宅香帆さんと、『ブックオフから考える』『ニセコ化するニッポン』など、都市やチェーンストア論で注目を集める谷頭和希さんが、平安文学から江戸文芸まで、教科書に載っている古典をひたすら読みなおして、ふたりでしゃべってみた! 実は生粋の「古典オタク」として知られる三宅香帆さんと、実は高校で古文を教えていたことがある谷頭和希さん。お二人による中高生向け古典教養バラエティー番組「放課後の古典ラジオ」を書籍化!ラジオでお話ししていない作品を大幅に追加! 三宅さんと谷頭さん独自の目線で、学校ではなかなか教わらない「日本の古典のおもしろいところ」を紹介していきます。 本書では古典についてこんなおしゃべりをしています。 『東海道中膝栗毛』 今読むと、本当に「ひどい」作品なんですよね。(谷頭) 『根南志具佐』 実在の人物が登場するのに、内容はかなりヘンテコ!!(三宅) 『竹取物語』 「大喜利」みたいに、お題に対して「次はこういう話はどうだろう」という提案の連続で書き足されていったんじゃないか……(三宅) 『源氏物語』 登場人物全員やばい。おしとやかなアウトレイジですよ。(谷頭) 『蜻蛉日記』 現代で、雰囲気が近いかなと思うのは、女性向け雑誌の投稿欄やWEBの掲示板「発言小町」。(三宅) 『更級日記』 読んでいたら「自分かな?」ってマジで思うんですよね。(三宅) 『方丈記』 正直、「友達作りに何があったんだ、君は」と思いますよ!(三宅) 『徒然草』 兼好のXを人生全体分読まされているような気持ちになりますよねえ。(谷頭) 『枕草子』 これ読んだら、清少納言の前に出るとき、緊張するでしょうね(笑)。(谷頭) お二人のおしゃべりを読んでいたら、「自分なりに日本の古典のおもしろいところを見つけたい」と思うようになるはず。本書を読んで、ぜひ探してみてください。 <本書でお話ししている古典作品> 『竹取物語』『伊勢物語』『源氏物語』『大鏡』『今昔物語集』『平家物語』『古事記』『土佐日記』 『蜻蛉日記』『和泉式部日記』『紫式部日記』『更級日記』『徒然草』『方丈記』『枕草子』『万葉集』 『古今和歌集』『新古今和歌集』。 話題の「蔦屋重三郎」と江戸文芸『根南志見佐』『東海道中膝栗毛』『奥の細道』も取り上げています。
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【新刊】『言葉にできない想いは、どうしたら伝えられるだろう。——悩める大人に贈る万葉集』三宅香帆
¥1,980
四六判/256ページ 1300年前、奈良時代の人々は、誰かに伝えたい想いを、自由な発想とひらめきを詰め込んで歌にした。そこには、現代を生きる私たちと変わらない「悩み」や「喜び」があった——京都大学の博士課程で万葉集を研究していた人気作家が、和歌に詰まった言葉の技術を縦横無尽に解き明かす。古典が苦手な人も一気読み! スリリングな読書体験を届ける「新しい古典のバイブル」。 ◉装丁家・原条令子さんによるレインボー箔押しの豪華特装版! (商品の見え方は、見本画像と実物で異なる場合がございます。) (本書は『妄想とツッコミでよむ万葉集』[だいわ文庫、2019年]に書き下ろしを加え、加筆修正・再編集を行い、単行本化したものです。) [目次] はじめに 序章 ♦︎いまなぜ千三百年前の歌を学ぶのか ♢万葉集には人生が詰まっている 第一章 日常の歌 ♦︎ふらふらする娘を心配する母の歌 ♢キラキラネームの起源は万葉集にある? ♦︎天皇のナンパと女性の作法 ♢ざぶとん一枚あげたいだじゃれ歌 ♦︎暴言もユーモラスにひと工夫 ♢脇毛と鼻で笑いあう ♦︎賢者たちのとにかくお酒LOVEな歌 ♢蟹のふりして詠んだ歌 第二章 たのしい恋の歌 ♦︎万葉集の恋歌が輝いているワケ ♢プロポーズを引き出した巧みな歌 ♦︎許されぬ恋の歌という美しき誤解 ♢リズムもノリノリなラテン系のろけ歌 ♦︎白髪とユーモア——中年の恋愛歌 ♢中国の古典を詰め込んだ美少女の歌 第三章 「大人」の歌 ♦︎神女伝説から生まれた男子の妄想? ♢下着のひもがほどけたら…… ♦︎浮気男に対する恨みつらみの送り方 ♢年下男子をひっかけるお姉さんの歌 第四章 映える歌 ♦︎メタファーで作る感情のタイムカプセル ♢酔いも眠気も覚める怖い歌 ♦︎四季を「作った」歌 ♢露を真珠にインスタ的な歌 ♦︎星の林に月の船を浮かべて ♢雪のように舞う梅の花びら 第五章 心の歌 ♦︎滅びゆくものは歌になる ♢悲しみが生まれるとき ♦︎妻を亡くしたつらさを詠んだ芸術の輝き ♢梅を見るたび涙する ♦︎春の光のなかの悲しみ 押さえておきたい歌人たち ① 深みのある歌を詠む泥酔系教養人 大伴旅人 ② 乙女な心を持つ万葉集最大の歌 大伴家持 ③ 少女漫画的な和歌を詠むヒロイン 額田王 ④ 謎に満ちた歌の神 柿本人麻呂 Column 1 万葉集は一つではない? 2 改元の の謎が が解けました 3 カテゴリ分けされるようなされないような 4 巻ごとにテーマを総ざらい あとがき 寄稿 相澤いくえ「星をみている」 解説 宮田愛萌
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【新刊】『ロゴスと巻貝』小津夜景
¥1,980
四六判/256ページ 山本貴光さん(文筆家・ゲーム作家)推薦 細切れに、駆け足で、何度でも、這うように、 本がなくても、わからなくても―― 読書とはこんなにも自由なのですね、小津さん 注目の俳人小津夜景さんは、選び取る言葉の瑞々しさやその博識さが魅力。これまでの人生と本の記憶を、芳醇な言葉の群で紡ぎ合わせる、過去と現在、本と日常、本の読み方と人との交際など、ざっくばらんに綴った40篇です。 小津さんの本との付き合いは自由。流行りの本や気に入った著者にのみ傾倒するのではなく、時にそのときどきの境遇で出会った本に身をまかせ、時にその本の味を咀嚼できるまで何度も開くこともする方です。 単なる読書エッセイではなく、本から生活の記憶を手繰り寄せ、当時の心情を豊かな語彙で結びつける、これまでの苦い生活の記憶も美化せずに切り取る潔さもある、小津さんだからこその言葉が詰まったエッセイ。松岡正剛氏、池澤夏樹氏、谷川俊太郎氏という読書家が注目する俳人の、言葉と想像の糸の紡ぎ方が魅力の一冊です。
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【新刊】『編むことは力──ひび割れた世界のなかで、私たちの生をつなぎあわせる』ロレッタ・ナポリオーニ (著)/佐久間 裕美子 (翻訳)
¥2,970
SOLD OUT
四六判/208ページ 編み物は、フェミニズムや社会運動を支えるツールでもあった。フランス革命時のトリコテウス、アメリカ革命時のスピニング・ビーズ、大戦時のニッティング・スパイ、トランプ政権時のプッシーハット・プロジェクト……。個人と政治、愛と経済を結びつけ、社会を幾度となく編み直してきたパワーの歴史をたどるエッセイ。 目 次 著者の言葉 イントロダクション 愛、政治と経済を編む 1 なぜ編み物をするのか 2 糸の檻を開ける 3 革命のために編む 4 フェミニズムと糸の愛憎関係 5 ウール・イズ・クール 6 編み物のネットワークの魔法 7 神経科学時代の編み物 8 ともに編もう──社会を編み直す エピローグ 必要なのは愛だけ 謝 辞 訳者あとがき 佐久間裕美子 パターン 西村知子 訳 注 参考文献
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【新刊】『地球と書いて〈ほし〉って読むな』上坂あゆ美
¥1,980
四六判/192ページ 痛くて切なくて、めちゃくちゃ笑える。 出し抜いたりうまく騙したりできなくても、人生はめちゃくちゃ面白くなる。 このクソみたいな世界に、上坂あゆ美は笑いと怒りと言葉で立ち向かう。 爆弾みたいな本だった。 ――佐久間宣行(TVプロデューサー) 第一歌集『老人ホームで死ぬほどモテたい』でデビューした新世代歌人のパンチラインが炸裂する初エッセイ集。 不倫にギャンブルにやりたい放題の末、家族を捨ててフィリピンに飛んだ“クズ”の父、女海賊のように豪快で腕っぷしの強い母、ギャルでヤンキーでトラブルメーカーの姉、そして真実を執拗に追求するあまり人間関係において大事故を起こしてきた私―― 数々の失敗を繰り返しながらようやく最近“人間”になってきた著者のこれまでを赤裸々かつユーモラスに物語る。 ■著者コメント(「あとがき」より一部抜粋) 学校は、どうして本当のことを教えてくれないんだろうと、ずっと思っていた。なぜいま私はxの値を解かなければいけないのか、なぜ私が発言したら場の空気が一瞬凍るのか、なぜ私はこの世界のこの地域のこの家族に生まれさせられたのか、それらに対して誰も本当の答えをくれなかった。 世界が、社会が、どのように回っているかと、自分の性質を踏まえた生き延び方を概ね把握するまでに、三十年弱もかかった。長かった。そういうのを学校で教えてくれていたらこんなに悩まなくて済んだのに。だからこの本には、学校では教えてくれない、昔の自分が知りたかったことをたくさん書いた。 昔の私がずっと知りたかったのは、「内申点の上げ方」でも「年収一千万の稼ぎ方」でも「愛され美人になる方法」でもなくて、「この最悪な世界でなんとか生き延びる方法」だったんだ。 ■目次 ほんとうのことがこの世にあるとしてそれは蟻の巣的なかたちだ 人生でまだ主人公だと思う?って声がイートインコーナーからする 父がくれるお菓子はいつも騒音と玉の重みで少し凹んでた 栗南瓜の煮付けのような夕暮れに甘くしょっぱく照らされる家 めくるめく生クリームに母の声 いつかのメリー・クリスマスイヴ 人生はこんなもんだよ 眉毛すら自由に剃れない星でぼくらは ヒョウ柄とゼブラで車を埋め尽くす姉は何かを信仰している それっぽい土手とかないしサンクスの駐車場にていろいろを誓う 今日なにがあっても伸びる豆苗と必死で生きる僕たちのこと ロシア産鮭とアメリカ産イクラでも丼さえあれば親子になれる ルフィより強くてジャイアンよりでかい母は今年で六十になる メイド喫茶のピンクはヤニでくすんでて夢なんて見ない自由があった 水商売なんてしやがってと金持ちのあの子に言われてからの人生 愛はある/ないの二つに分けられず地球と書いて〈ほし〉って読むな 有休で泥だんごつくるぼくたちは世界でいちばんいちばんぴかぴか 強さとはやさしさなのかもしれなくて無害老人計画はじまる 吐瀉物にまみれた道を歩いてく おおきなおおきな犬の心で わたしにはわたしの呪いがある日々の遠くでひかる裸の言葉 煙草持つ手つきでくわえる葬式のあとのアメリカンドッグはうまい クズも死後神になれると知ってから餃子のタレが輝いている 人間は何度目ですか むっくりと起き上がる蕨に尋ねられ、風 わたしたちみんなひとりを生きてゆく 横一列で焼き鳥食めば あとがき
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【新刊】『利尻島から流れ流れて本屋になった』工藤志昇(サイン本)
¥1,870
SOLD OUT
四六判/168ページ 書店は、故郷だ――。ゴールの見えない多忙で多様な仕事と、ふとした拍子に思い起こされる大切な記憶――。絶景絶品の島・利尻島で生まれ育った三省堂書店札幌店係長が綴った最北の風味豊かなエッセイ集。〈解説〉北大路公子
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【新刊】『花のうた』
¥2,200
B6判変形・上製/136ページ 同時代の歌人100人がうたった100首の〈花〉の短歌アンソロジー 花瓶だけうんとあげたい絶え間なくあなたが花を受けとれるようにーー笠木拓 どこから開いても〈花〉があふれる、はじめて短歌に触れるひとにむけた、とっておきの100首を集めました。 満開の桜、野に咲くたんぽぽ、雨の日の紫陽花、凛とひらく百合、色とりどりの薔薇、大輪のダリア、金木犀の香り、枯れてゆく花束……100人の歌人がうたった、わたしだけの花のうた。 巻末には、収録歌の著者紹介と出典リストを収録。 この一冊から、お気に入りの歌人を見つけてみてください。 【収録歌人一覧】 青松輝/我妻俊樹/天野慶/阿波野巧也/井口可奈/石井僚一/伊舎堂仁/伊藤紺/井上法子/上坂あゆ美/内山晶太/宇都宮敦/宇野なずき/上澄眠/江戸雪/太田垣百合子/近江瞬/大森静佳/岡野大嗣/岡本真帆/荻原裕幸/奥田亡羊/奥村晃作/尾崎まゆみ/小佐野彈/笠木拓/金田光世/椛沢知世/川野里子/川野芽生/川村有史/北谷雪/北山あさひ/木下龍也/木村比呂/工藤吉生/くどうれいん/黒井いづみ/小坂井大輔/小島なお/小俵鱚太/五島諭/佐クマサトシ/笹井宏之/佐佐木定綱/笹原玉子/ショージサキ/鈴木ジェロニモ/鈴木晴香/高柳蕗子/谷川由里子/谷じゃこ/俵万智/千種創一/手塚美楽/寺井奈緒美/堂園昌彦/土岐友浩/ナイス害/永井祐/中井スピカ/中村森/中山俊一/錦見映理子/沼尻つた子/橋爪志保/長谷川麟/初谷むい/服部真里子/馬場めぐみ/濱田友郎/早坂類/林あまり/東直子/平岡直子/廣野翔一/藤井柊太 /藤宮若菜/穂村弘/堀静香/本多真弓/枡野浩一/松野志保/丸田洋渡/丸山るい/水野葵以/水野しず/水原紫苑/光森裕樹/睦月都/盛田志保子/藪内亮輔/山崎聡子/山階基/山田航/山中千瀬/雪舟えま/揺川たまき/吉川宏志/吉田竜宇 (あいうえお順・敬称略、全100名)
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【新刊】『ピンポン』著・パク・ミンギュ、訳・斎藤真理子
¥2,090
新書判/296ページ いじめられている男子中学生が人類の運命を決める! 世界に「あちゃー」された男子中学生「釘」と「モアイ」は卓球に熱中し、人類存亡を賭けた試合に臨む。『カステラ』の韓国の鬼才が猛打する長篇!
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【新刊】『猫にご用心 知られざる猫文学の世界』
¥2,420
四六判・上製本/232ページ 英語で初めて書かれた小説といわれる、 16世紀イギリスの怪奇譚「猫にご用心」。 「猫には九つの命がある」という伝承の出典ともされている知る人ぞ知る物語が、 翻訳家・大久保ゆうさんによる完訳版としてよみがえりました。 歴史に埋もれた怪奇小説が、本邦初の書籍化です! 猫たちの会話を理解しようと、 主人公・ストリーマ氏は動物の言葉が分かるようになる秘薬を作り出すのですが……。 現実と噂話が錯綜しながら、魔術や宗教の話題が入り乱れ、 人間たちの滑稽な姿が猫の目を通して描かれる世にも不思議な怪奇小説「猫にご用心」。さらに、そこから派生した知られざる猫文学も同時収録。 すべての作品に共通するのは、グリマルキンという猫のキャラクターです。 シェイクスピアからゲゲゲの鬼太郎やファイナルファンタジーまで、 時代と場所を超えてさまざまな作品に登場する「猫の王様・グリマルキン」とは? 「猫にご用心」で初登場したといわれるグリマルキンは、なぜ現代にも生き続けるのか? 奇書と伝承の謎を追う大久保さんのスリリングな解説も巻末に収録しています。 読んでまさに愉快痛快な“猫文学”アンソロジー、ここに誕生!!
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【新刊】『タイヤル・バライ 本当の人』 トマス・ハヤン(著)、下村作次郎(翻訳)
¥3,080
四六判・上製本/268ページ 幽霊の対話は異なる時空を行き来しながら、この物語は進んでいく。死者たちの語らいに私たちは何を見るのか――民族の核心にある文化を直視し植民統治下に命を落としていった霊魂を救済する、台湾原住民文学の秀作。 『タイヤル・バライ 本当の人』では、多くの歴史事件によって、この世界で起こった様々な変化を暗喩しています。作品は、オットフ(幽霊)の眼を通して、タイヤル族が現実世界で味わった怪異現象や荒唐無稽な出来事について語っています。植民統治下で起こったタイヤル族の世代間の認識の変化をたどり、タイヤル族がどのようにして自分たちの心の核心である文化を直視したかを振りかえることで、不公平な扱いの中で命を落としていった霊魂が安らぎを得られ、タイヤル族は真摯に自分に向き合えるのです。台湾原住民族を理解するための一冊として、日本の皆さまにこの『タイヤル・バライ 本当の人』を読んでいただきたいと思います。(トマス・ハヤン「日本の読者の皆さまへ」より)
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【新刊】『 韓国・朝鮮の心を読む』クオン
¥4,180
A5判/516ページ 「韓国・朝鮮の心」とは何かーー。 『韓国・朝鮮の知を読む』(2014年)、『韓国・朝鮮の美を読む』(2021年)に続き、三部作構想で始まったシリーズがついに完結! 今回のテーマは〈心〉。122人に及ぶ日・韓の執筆者らが、それぞれの分野や読書体験を紐解きながら綴るブックガイド。 読む⼈の⼼、新たな本との出会いを開く渾⾝の1冊。 中沢けいさん、中島京⼦さん、平野啓⼀郎さん、斎藤真理⼦さん、吉川凪さん、菱⽥雄介さん、⼋⽥靖史さん、前⽥エマさんといった著名⼈ほか⽇本や韓国各地にある独⽴系書店店主、⽇韓の知識⼈、作家、詩⼈など、122⼈に及ぶ多彩な執筆者が、それぞれの分野や読書体験を紐解きながら綴るブックガイドです。
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【新刊】『5月の本』(編・西崎憲)
¥3,080
B6変型判・上製本/296 頁 時代も場所もまったく異なる文学作品たちをつなぐテーマは〈12か月〉―― 12か月のうちの〈5月〉をテーマに古今東西の小説・詩歌・随筆を集めたアンソロジー。 四季をあじわい、あの作品といま同じ季節を生きるよろこびをつくる本。シリーズ全12巻。 装丁:岡本洋平(岡本デザイン室)