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【新刊】『お笑いを〈文学〉する〜「笑える/笑えない」を超える』小田垣有輝(サイン本)
¥1,210
新書判/120頁 双子のライオン堂書店で、開催した連続講義「笑いを〈文学〉する」が書籍になります。 2024年に小田垣有輝さんをお招きして開講した授業を、書籍化に伴い授業だけでは伝えきれなかった熱い思いと独自の論をブラッシュアップして展開します。 【目次】 はじめに 1、東京03と中島敦『山月記』~トリオネタの魅力/『山月記』って本当に二人? 2、ピン芸人の構造論―「語り」か「噺」か 3、「お笑い」と「コード」ー既存のコードへの「抵抗」と「逸脱」 4、トム・ブラウンをなぜ笑う?―文学史と小川洋子『貴婦人Aの蘇生』をヒントに 5、ランジャタイとラーメンズ―谷崎・芥川の文学論争と比較して 6、ランジャタイとシェイクスピア―文学と「おばけ」の関係 ―ランジャタイとは何か 付録 登場人物紹介&参考文献 おわりに 【基本情報】 書名:『お笑いを〈文学〉する 「笑える/笑えない」を超える』 著者:小田垣有輝 ブックデザイン:竹田ドッグイヤー 発売日:2025年5月11日(文学フリマ) 予価:1100+税 判型:新書判、並製 ページ:120頁 発行元:双子のライオン堂出版部 【著者】 小田垣有輝(おだがき・ゆうき) 私立中高一貫校、国語科教員。今年で教員11年目。研究分野の専門は谷崎潤一郎、語り論。教員として働くかたわら、個人文芸誌『地の文のような生活と』を一人で執筆・編集・刊行(現在vol.1~vol.6まで刊行中)。本づくりを通じて、自らが帯びる特権性と向き合う。 <「はじめに」> なぜ人は、お笑いを観て笑うのでしょうか。 「お笑い」という名称からもわかるように、お笑いはお笑いを鑑賞する者に「笑う」という反応を要請します。小説であれば、もちろん笑える小説もあるし、泣ける小説もあるし、怒りを共有する小説もあるし、漠然としたもやもやを読者に植え付ける小説もあるし、小説を読む者の反応は様々である、ということが「当たり前」となっています。しかし、一般的にお笑いは「笑う」という反応に限定されます。ネタ番組では、観覧の人々はみな笑っているし、その中に泣いたり怒ったりする人はいません。 でも、お笑いを観て「笑う」以外の反応をしたっていいはずです。そうでなければ、「笑えるお笑い=良いお笑い」という評価軸しか存在しないことになります。お笑いの中には「笑えないけど良いお笑い」だって存在します。 本書では、物語論や社会学を媒介にしながら「お笑い」と「文学」の関係を考えていきます。そうすることによって「笑えるか否か」という評価軸とは違う軸が見えてきます。私たちが普段観ているお笑いを違った視点から批評することによって、お笑いが備えている豊かな世界が立ち現れるはずです。(小田垣有輝)
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【新刊】『書く人の秘密 つながる本の作り方』〈対談録 太田の部屋1〉植本一子&太田靖久(Wサイン本)
¥990
新書判/84頁/Wサイン本 双子のライオン堂書店で、連続で開催している小説家の太田靖久さんと様々なクリエーターが「つくる」をテーマに語り合う配信イベントが、ZINEのシリーズになります。 第1弾は、2023年と2025年に植本一子さんと行った2つの対談を1冊の冊子にまとめました。 ZINEやリトルプレスについて考えて続けているお二人のそれぞれの視点が交差します。 自分でも”作ってみたい”人は必携の1冊です。 また、今後のシリーズとして刊行していきますので、ラインナップにもご注目ください! <基本情報> 書名:『書く人の秘密 つながる本の作り方』〈対談録 太田の部屋1〉 著者:太田靖久・植本一子 ブックデザイン:竹田ドッグイヤー 発売日:2025年5月11日(文学フリマ) 予価:900+税 判型:新書判、並製 ページ:84頁 発行元:双子のライオン堂出版部 <著者> 太田靖久(おおた・やすひさ) 小説家。2010年「ののの」で新潮新人賞。著書『ののの』(書肆汽水域)、『犬たちの状態』(金川晋吾との共著/フィルムアート社)、『ふたりのアフタースクール』(友田とんとの共著/双子のライオン堂出版部)、『犬の看板探訪記 関東編』(小鳥書房)など。文芸ZINE『ODD ZINE』の編集、様々な書店や図書館での企画展示、「ブックマート川太郎」の屋号で出店も行っている。 植本一子(うえもと・いちこ) 写真家。2003年にキヤノン写真新世紀で優秀賞を受賞。2013年、下北沢に自然光を使った写真館「天然スタジオ」を立ち上げる。著書に『かなわない』『愛は時間がかかる』、写真集に『うれしい生活』、小説家・滝口悠生との共著『さびしさについて』などがある。主な展覧会に『アカルイカテイ』(広島市現代美術館)、『つくりかけラボ07 あの日のことおぼえてる?』(千葉市美術館)。 <「はじめに」(太田靖久)> 植本一子さんとの2回のトークイベント(2023年9月と2025年3月開催)を再構成して追記等も行い、本書に収録しました。2回目は1回目の1年半後に行われたため、その間の変化も楽しんでいただけるはずです。 今企画は双子のライオン堂の竹田さんからの提案がきっかけでした。 「太田さんは質問がうまいのでゲストを迎える形式のトークイベントを定期開催するのはいかがですか?」 すぐに快諾しました。自分の話をするより、誰かの話を聞いていたいと思うのは、知らないことを知りたいというシンプルな好奇心が根っこにあるからです。 1回目のゲストは植本さんが良いなとひらめきました。植本さんの文章には親しみやすさがあるのに、決して安全なものではなく、深くえぐってくる強度もあります。そんな植本さんのやさしさと鋭さのバランスや、創作と事務作業の使い分けについてなど、様々に興味がありました。また、ZINEに関するトークイベントをほとんど行っていないとうかがい、貴重な内容になるという判断もありました。 植本さんには登壇だけでなく、〈つくるをかんがえる〉というタイトルも付けていただきました。それが企画の方向性を固めるうえで助けになったことも忘れずに記しておきます。(太田靖久)
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【新刊】『はたらく動物病院』吉田 亮人(写真)・矢萩多聞(文)
¥2,420
SOLD OUT
B5判変型/24ページ ■はたらく動物病院 点滴をうけるゴエモンくん、 目の病気のノアちゃん、 後足にまひがあるハルちゃん…… 京都・上京どうぶつ病院は今日もにぎやか。 耳をすませば、それぞれの家族の かけがえのないいのちの物語が聞こえてきます。 夫婦ふたりで営む、 町のちいさな動物病院の一日。 === 「はたらく」って、なんだろう? 朝から晩まで、 ひとつの職業の人にはりついて、 その仕事や暮らしぶりを見つめてみた。 大人と子どもがともに読みながら 「はたらく」ことの意味を考える あたらしい写真絵本シリーズ(総ルビ)。
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【新刊】『はたらく庭師』吉田 亮人(写真)・矢萩多聞(文)
¥2,420
B5判変型/24ページ ■はたらく庭師 木々をせん定し、枝葉をまとめてすてる。 石をみがき、水面にうかんだ葉をかきあつめる。 地道な作業のさきに、 あるべき庭の姿がみえてくる--。 日本の庭になくてはならない 庭師の仕事をつぶさにみつめました。 === 「はたらく」って、なんだろう? 朝から晩まで、 ひとつの職業の人にはりついて、 その仕事や暮らしぶりを見つめてみた。 大人と子どもがともに読みながら 「はたらく」ことの意味を考える あたらしい写真絵本シリーズ(総ルビ)。
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【新刊】『はたらく中華料理店』吉田 亮人(写真)・矢萩多聞(文)
¥2,420
B5判変型/24ページ 宮崎の「喜楽園」は夫婦ふたりで切り盛りする ちいさな中華料理店。このお店、 じつは写真家・吉田亮人の実家なんです。 ごとんがこん、厨房に 中華なべをふるう音がひびきます。 つくって、はこんで、お皿をさげて、洗って…… あれ、また注文がはいったようです。 === 「はたらく」って、なんだろう? 朝から晩まで、 ひとつの職業の人にはりついて、 その仕事や暮らしぶりを見つめてみた。 大人と子どもがともに読みながら 「はたらく」ことの意味を考える あたらしい写真絵本シリーズ(総ルビ)。
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【新刊】『はたらく本屋』吉田 亮人(写真)・矢萩多聞(文)
¥2,420
B5判変型/24ページ ■はたらく本屋 大阪にあるちいさな本屋「長谷川書店」は、 子どもからお年寄りまで 地域の人たちに愛される町の本屋さん。 朝、お店のなかでは、とどいたばかりの 新しい本がぎっしりつまった箱がいったりきたり。 いそげいそげ、もうすぐ10時。 お客さんがやってくる--。 === 「はたらく」って、なんだろう? 朝から晩まで、 ひとつの職業の人にはりついて、 その仕事や暮らしぶりを見つめてみた。 大人と子どもがともに読みながら 「はたらく」ことの意味を考える あたらしい写真絵本シリーズ(総ルビ)。
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【新刊】『幸福論』 アラン
¥1,760
新書判・並製/300ページ 抽象思考を重ねるのでなく、日常的な場面の中から幸福への合理的な道筋を見つけだす。「幸福とは何か」を追究した名著。 もっとも読みやすい幸福論 「本物の不幸もかなりあるにはある。そうだとしても、人々が一種の想像力の誘惑によって不幸をいっそう大きくしていることには、依然としてかわりない。自分のやっている職業について不平を言う人に、あなたは毎日、少なくともひとりぐらいは出会うだろう。そして、その人の言い分は、いつでも十分もっともだと思われるだろう。どんなことでも文句をつけられるものだし、なにも完全なものなどないからだ」 リセで哲学教授として長らく教鞭を執っていたアランの哲学は、想像力の暴走に身を委ねたり、抽象思考に終始するのでなく、また何か特別な状況を必要とするのでもない。日常を生きる場で、幸福への道筋を見つけだしていくのである。 自分自身の気分の揺らぎがときには不幸の悪循環をもたらす。不安に苛まれる時代にあって、いかに幸福を得るかの心の持ちようを教えてくれる、アラン畢生の名著。 【著者略歴】 アラン Alain 本名エミール・オーギュスト・シャルティエ(1868‐1951)。 「アラン」はペンネーム。フランスの哲学者で、パリのアンリ4世校など名門リセで哲学教授を務めた。抽象思考に終始するのではなく、わかりやすい日常生活の場面の中で、「幸福とは何か」を追究した。著書はほかに『人間論』『諸芸術の体系』『哲学講義』など。弟子にアンドレ・モーロワやシモーヌ・ヴェイユがいる。
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【新刊】『9月の本』(編・西崎憲)
¥3,080
B6変型判・上製本/280ページ 時代も場所もまったく異なる文学作品たちをつなぐテーマは〈12か月〉―― 12か月のうちの〈9月〉をテーマに古今東西の小説・詩歌・随筆を集めたアンソロジー。 四季をあじわい、あの作品といま同じ季節を生きるよろこびをつくる本。シリーズ全12巻。 【目次】 九月のひと(幸田文) 分身(リッキー・デュコーネイ/岸本佐知子訳) 月夜(鈴木三重吉) 鬼作筵〔「聊斎志異」より〕(蒲松齢/柴田天馬訳) 登高(小沼丹) 屋上(北野勇作) 猫町 散文詩風な小説(萩原朔太郎) 尼〔「陰火」より〕(太宰治) 溶ける魚 17(アンドレ・ブルトン/巖谷國士訳) 二人は歩いた(西脇順三郎) 市街を散歩する人の心持(木下杢太郎) 菊あわせ(泉鏡花) 溺れかけた兄妹(有島武郎) 麻畑の一夜(岡本綺堂) 天災と国防(寺田寅彦) 食堂(島崎藤村) 九月の果樹園(マチュー・ド・ノアイユ伯爵夫人/永井荷風訳) 九月は(茨木のり子) 恋のカメレオン(アンリ・トロワイヤ/澁澤龍彦訳) 跋 九月の水(西崎憲) 装丁:岡本洋平(岡本デザイン室)
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【新刊】『8月の本』(編・西崎憲)
¥3,080
B6変型判・上製本/288ページ 時代も場所もまったく異なる文学作品たちをつなぐテーマは〈12か月〉―― 12か月のうちの〈8月〉をテーマに古今東西の小説・詩歌・随筆を集めたアンソロジー。 四季をあじわい、あの作品といま同じ季節を生きるよろこびをつくる本。シリーズ全12巻。 【目次】 絵はがき(堀辰雄) 影(北原白秋) お盆(石井桃子) ジャンの新盆(山川方夫) 美しく、短かすぎる夏(吉田健一) 紙の玉(シャーウッド・アンダースン/上岡伸雄訳) 霧のむこうに住みたい(須賀敦子) いちど視たもの 一九五五年八月十五日のために(茨木のり子) 八月三日の夢(中谷宇吉郎) 鏡の中の月(宮本百合子) トカトントン(太宰治) 山居(萩原朔太郎) 白雪姫(久生十蘭) 八月の星座(吉田絃二郎) 驟雨(井上靖) 初恋(尾崎翠) ネムロド(ブルーノ・シュルツ/工藤幸雄訳) 簔虫〔「小さな出来事」より〕(寺田寅彦) 穴(岡本綺堂) 蟲の声(永井荷風) 雨のふくらはぎ(唐十郎) 跋 八月の王国 西崎憲 装丁:岡本洋平(岡本デザイン室)
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【新刊】『7月の本』(編・西崎憲)
¥3,080
SOLD OUT
B6変型判・上製本/296ページ 時代も場所もまったく異なる文学作品たちをつなぐテーマは〈12か月〉―― 12か月のうちの〈7月〉をテーマに古今東西の小説・詩歌・随筆を集めたアンソロジー。 四季をあじわい、あの作品といま同じ季節を生きるよろこびをつくる本。シリーズ全12巻。 装丁:岡本洋平(岡本デザイン室)
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【新刊】『晴れ姿の言葉たち』宮田 愛萌&渡辺祐真(スケザネ)
¥1,650
四六/232ページ 推し、恋愛、創作、言葉、コミュニケーション…… “恋をしたことがない”小説家とコンプレックスだらけの書評家が赤裸々につづる感動の往復書簡! 残念ながら四半世紀の人生のなかで、恋をしたことがありません。アイドルにぴったりだねと言われてきましたが、恋を歌うのに恋を知らないなんてまるで作家ねと思っておりました。 ――宮田愛萌 僕はアイドルとか芸能人を好きになったことがないし、いまでもその感覚が本当のところはよくわかりません。多分それは、顔で勝負できる人に対する強烈な劣等感があるからです。(…)僕は暗くて、どうしようもないやつで、キモい顔なんだと思っていました。 ――渡辺祐真 ・アイドルとは“来訪神”のようなものかも知れない ・感情という色に「名前をつける」と正しく感情となる ・ときには言葉のキャッチボールではなくドッジボールを! ・愛萌流“長所と混ぜ込む”コンプレックスの扱い方……etc. みずみずしい「はじまりの言葉」がここに。
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【新刊】『宇宙を編む: はやぶさに憧れた高校生、宇宙ライターになる』井上榛香(サイン本)
¥1,870
SOLD OUT
四六/202ページ/サイン本 大地を駆ける宇宙ライターの日常 野良宇宙ライターの道は険しい。 宇宙開発を取材して原稿を書くには、工学やサイエンスのほか、政治、国際関係、安全保障、歴史、法律、ビジネスなどの知識が求められ、まるで総合格闘技みたいだ。どれだけ勉強しても知らない専門用語や略語が湧いてくるし、赤字の取材旅行に取材の門前払いも日常茶飯事。出版や報道関係者と名刺交換をすれば「宇宙の記事だけで食べていくなんて絶対無理だ」といまだに叱られることもある。それでも、大好きな宇宙を身近に感じられたり、誰かの生活を支えていたりする瞬間に立ち会えるとうれしい。だからこの仕事を辞められない。 本書ではアメリカのケネディ宇宙センターや鹿児島の種子島宇宙センターをはじめとする取材先でのほっこりエピソード、誰かに話したくなる豆知識、取材先での失敗談、思わず泣いてしまったこと、本当にあった怖い話などを、宇宙開発と宇宙ビジネスの現状について綴った。笑いながら読んでいただきつつ、宇宙への興味を持ったり、自分らしい働き方を探ったりすることに役立ててもらえたらうれしい。 宇宙を書く仕事の舞台裏へようこそ。 【編集担当からのおすすめ情報】 はやぶさに憧れた高校生はいかに宇宙ライターになったのか? 宇宙に興味をもったきっかけ、ウクライナ・キーウへの留学、取材での苦労、先輩宇宙ライターや宇宙開発関係者との絆、知られざる宇宙開発の現場など、楽しみながら宇宙開発や宇宙ビジネスを学べます。誰もが宇宙を仕事にできる時代、宇宙をもっと身近に感じられる宇宙エッセイです。これからのキャリアを考えるきっかけにも。
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【新刊】『エリーツ11 みんなのすきなミステリ』
¥1,540
A4/112頁 豪華ゲスト! ミステリ特集! ◯目次 ミステリ座談会 1 *注釈 20 淡彩の部屋 竹本健治 22 一六歳のクローズド・サークル 南海遊 28 〈恋愛ミステリの系譜〉再構築 森晶麿 30 古巣の話 円居挽 32 丁度ミステリの原稿が修羅場な中でこれを書いています。 斜線堂有紀 36 俺のミステリブックガイド7 海猫沢めろん 38 犯人のいないミステリ ロベス 42 『夏と冬の奏鳴曲』を二十五年ぶりに読んでみた pha 46 佐藤友哉が選ぶ講談社ノベルスベスト10 佐藤友哉 58 鏡家サーガ最新作「七分早く死んだ女」 佐藤友哉 60 短編ミステリ小説「妖精博士の弟子」 滝本竜彦 81
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【新刊】『あまり読めない日々』柿内正午
¥1,500
B6/ <柿内正午> 1991年生まれ。会社員。 休日はお芝居をつくったり、価値のないものを愛でるユニット「零貨店アカミミ」としての細々とした活動を企てています。 noteにて、読書日記を毎日更新中。( https://note.mu/amokgoodish ) 夫婦で「家」づくりの試行錯誤の記録も書いてます。
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<新刊>『広告 Vol.417 特集:文化』博報堂
¥1,000
広告 Vol.417 特集:文化 全体テーマである「いいものをつくる、とは何か?」を思索する最後の特集は「文化」。その概念の曖昧さと複雑さを受けとめたうえで、風土や言語、宗教や芸術、伝統や権威、経済や政治など「文化」をとりまく観念や事象をとおして様々な視点を投げかけます。 装丁について 今号の表紙は、1冊1冊色味が異なる「赤」のグラデーションです。人類が最初に使用した色とも言われる「赤」をシンボルカラーとし、シルクスクリーンという印刷技法で、職人が様々な赤を組み合わせながら手作業で刷り上げました。 目次 文化 108 文化とculture──社会学者 吉見俊哉 × 『広告』編集長 小野直紀 109 ドイツにおける「文化(Kultur)」概念の成立とその変質 110 文化と文明のあいだ 111 まじめな遊び、ふざけた遊び 112 建築畑を耕す 113 断片化の時代の文学 114 現代における「教養」の危機と行方──哲学者 千葉雅也 × 『ファスト教養』著者 レジー 115 ポップミュージックにおける「交配と捕食のサイクル」 116 カルチャー誌の過去と現在 117 「文化のインフラ」としてのミニシアターが向かう先 118 激動する社会とマンガ表現 119 中国コンテンツをとりまく規制と創造の現場 120 SNS以降のサブカルチャーと政治 121 開かれた時代の「閉じた文化の意義」──哲学者 東浩紀 インタビュー 122 文化を育む「よい観客」とは 123 同人女の生態と特質――漫画家 真田つづる インタビュー 124 ジャニーズは、いかに大衆文化たりうるのか──社会学者 田島悠来 × 批評家 矢野利裕 125 ディズニーの歴史から考える「ビジネス」と「クリエイティビティ」 126 ラグジュアリーブランドの「文化戦略」のいま 127 成金と文化支援──日本文化を支えてきた「清貧の思想」 128 経済立国シンガポールの文化事情 129 流行の歴史とその功罪 130 広告業界はなぜカタカナが好きなのか──「いいもの」は未知との遭遇から生まれる 131 クリエイティブマインドを惹きつけるアップル文化の核心 132 未知なる知を生み出す「反集中」 133 「ことば」が「文化」になるとき──言語学者 金田一秀穂 × 『広辞苑』編集者 平木靖成 134 風景から感じる色と文化 135 「共時間(コンテンポラリー)」とコモンズ──ミュージアムの脱植民地化運動とユニバーサリズムの暴力 136 京都の文化的権威は、いかに創られたか 137 生きた地域文化の継承とは──3つの現場から見えたもの 138 ふつうの暮らしと、確かにそこにある私の違和感 139 過渡期にあるプラスチックと生活──なぜ、紙ストローは嫌われるのか? 140 文化的な道具としての法の可能性 141 「日本の文化度は低いのか?」に答えるために 142 イメージは考える──文化の自己目的性について
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【新刊】『HAB 本と流通』
¥1,320
サイズ:新書サイズ変形 ページ:271 「人」と「本屋」のインタビュー誌、第二号。テーマは流通。書籍流通の出荷、返品センターや、既存の取次の仕組みや歴史、2010年代から2021年現在までつながる新しい動きなどをまとめた保存版。
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【新刊】『サッド・バケーション』飯村大樹
¥990
目次 ・風景になる ・祝福の生クリーム ・サッド・バケーション ・僕の見た3月11日 ・変奏 ・そわそわする身体 その間に、自分の過去の日記を4日分はさんでいます。
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【新刊】『コジコジにきいてみた。』さくらももこ
¥1,100
「勉強しないとダメですか?」「カッコよくなりたい」「死んだらどうなるの?」 みんながモヤモヤする100の問いにコジコジが答えます。想像のはるか上をゆく回答の数々に驚き、笑い、ときに立ち止まってしまう。さくらももこさんが大切にしたコジコジのエッセンスを凝縮した1冊です。 さくらももこさんと親交のあった哲学者・土屋賢二さんの解説つき。
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【新刊】『ロイヤルホストで夜まで語りたい』
¥1,760
四六判/208ページ ロイヤルホストで味わえる、おいしい特別な時間 青木さやか、朝井リョウ、朝比奈秋、稲田俊輔、上坂あゆ美、宇垣美里、織守きょうや、温又柔 古賀及子、高橋ユキ、似鳥鶏、能町みね子、平野紗季子、ブレイディみかこ、宮島未奈、村瀬秀信、柚木麻子 豪華執筆陣17名による“ロイヤルホスト愛”でいっぱいのエッセイアンソロジー 藤井隆さん、ハリセンボンの近藤春菜さん、箕輪はるかさんによる特別鼎談も収録! このまま1日を終わらせたくなくて夜景を見たくなったときも 魔法のように仕事を進めたいときも 「自分の中の確信」が揺らいだときも ロイヤルホストは、いつもそこにいてくれた ハワイの空港みたいな匂いのパラダイストロピカルアイスティー、個人所有のポテトフライ、生まれて初めて食べたラムステーキ……。 はじめても、いつもも、あこがれも、とくべつも詰まったロイヤルホストの味。 【目次】 第一章 はじめては 褪せない夢 平野紗季子 ロイホに住みたい 宇垣美里 未知のおいしさに出会える場所 稲田俊輔 家族レストラン ブレイディみかこ 【パラティー1杯目】「天神西通り店の朝食ビュッフェ」(高橋ユキ) 第二章 あこがれて ねえ、夜のロイヤルホストを見に行こう 古賀及子 石坂線と神楽坂 宮島未奈 ロイホがロイホであるために 村瀬秀信 サザエさんはパーを出してる来週が来ない人にも来るわたしにも 上坂あゆ美 【パラティー2杯目】「雑談はずむ神楽坂店」(高橋ユキ) 第三章 いつもの 夢も現実もある 能町みね子 ロイヤルホスト慕情 織守きょうや ロイヤルホストと勤務医時代 朝比奈秋 ここが最高の定位置 青木さやか 【パラティー3杯目】「八丁堀店の定例会」(高橋ユキ) 第四章 とくべつな 幸せな記憶を、またロイヤルホストで 温又柔 ロマンスのインフラ 柚木麻子 細部の魔法 似鳥鶏 クイズ★どこの店舗でしょ〜か⁉ 朝井リョウ 【パラティー4杯目】「働く仲間との夜ごはんは神田神保町店で」(高橋ユキ)
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【新刊】『新百姓 1号 水を飲む』
¥3,150
『新百姓』とは? システムに封じられた人間の創造性の解放を促す雑誌です。効率や規模の拡大を最優先に追求する経済のあり方、人間一人ひとりがそれに従順であるように求められる巨大な社会システム。そういったものに疑問を持ち、新しい生き方を探究している人たちの問いと実践の物語を編み込んでお届けします。
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【新刊】『新百姓 2号 米をくう』
¥3,150
『新百姓』とは? システムに封じられた人間の創造性の解放を促す雑誌です。効率や規模の拡大を最優先に追求する経済のあり方、人間一人ひとりがそれに従順であるように求められる巨大な社会システム。そういったものに疑問を持ち、新しい生き方を探究している人たちの問いと実践の物語を編み込んでお届けします。
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【新刊】『ディスクロニアの鳩時計』海猫沢めろん(サイン本)
¥3,960
四六判・上製本/536p 連載10年、原稿用紙1000枚を超える大長編、ついに完成。 SFにして変格ミステリ、思弁小説にして青春文学。 思想誌『ゲンロン』にて10年にわたり連載された話題作『ディスクロニアの鳩時計』。 あらゆるジャンルを横断しながら、現実と虚構を交錯させる、“メタリアルフィクションの極北”とも言うべき大長編。 圧倒的密度で疾走する、記憶と物語の迷宮へ。 ▼あらすじ 拡張現実〈カクリヨ〉と人工知能に覆いつくされた近未来の日本。 孤独な17歳の少年〈白鳥鳥彦〉は、夏祭りの夜、不思議な少女〈時彫幽々夏〉と出会う。 彼女は時間に関するあらゆる事物を収集する謎の大富豪〈時彫家〉の令嬢だった。 その瞳を覗き込んだ瞬間、鳥彦は激しい殺人衝動に貫かれるーー 国家権力、量子人工知能を巻き込み、少年の狂気に満ちた計画が始動する。 ▼帯コメント 21世紀のロートレアモンに称讃を、そして唾棄せよ。これは凶悪な進化を遂げた「マルドロールの歌」(暗黒詩篇)だ。 ーー竹本健治(作家・『匣の中の失楽』) 「時間とは何か」を巡る壮大な探求──崩壊と再構築を繰り返す巨大な謎を描いた、渾身のクロニクル。ノベルゲーム、加速器、機械知性、脳科学、最先端AIまで、あらゆるギミックを詰め込んだ現代の千夜一夜物語。 ーー三宅陽一郎(ゲームAI研究者)
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【新刊】『個展のつくりかた 展覧会を開きたい人のためのガイドブック』竹氏倫子
¥2,200
四六/224ページ 「個展を開くまでにどんな準備が必要?」 「作品は何点ぐらいあったらいいの?」 はじめて個展を開こうとする際には、さまざまな疑問が出てくるはずです。 本書は、絵画や写真、イラストなど日々制作活動をしている人が個展を開くまでのプロセスやポイントをまとめたガイドブックです。 具体的な作業内容だけでなく、展覧会の意義や心構え、美術館から得られるヒントなども分かりやすく解説。さらに「個展を開いて変わること」をテーマに作家やギャラリーとの対談も収録しています。個展だけでなく、二人展や三人展、グループ展にも生かせるヒントやアイデアが詰まった一冊です。 [目次] 1章 なぜ個展を開いたほうがいいのか ・展覧会もひとつの表現 ・展覧会はご縁をつくるところ ・展覧会は作家として名乗りを上げる機会 ・展覧会の種類 コラム 適切な出品作品の点数とは ・経費の考えかた ・リアルな展覧会とネット上の発表との違い コラム SNSやホームページ等をどう活用していくか 2章 個展をつくるための準備とプロセス ・個展ができるまで ・展覧会のスタイルを決める ・会期を検討する ・会場を選ぶ コラム 会期中のイベント ・作品をしぼり込む ・展覧会タイトルを考える ・作品の見せかたを考える コラム 額縁の役割とは ・展示構成を考える ・DM(案内はがき)をつくる ・ごあいさつ・ステートメント・作家略歴を作成する ・キャプションのつくりかた ・搬入・展示・撤去・搬出の計画を立てる 3章 開催中の過ごしかた・展覧会が終わったら ・展覧会がオープンしたら ・来場者の言葉をどう聞くか ・展覧会は、自作をふりかえるタイミング ・展覧会が終わった後 4章 より自分らしい作品をつくるために、美術館からヒントを得る ・美術館はヒントの宝庫 ・作品のサイズと空間の大きさの関係 コラム 実際に作品の前に立ち、その存在感を体験しよう ・作品の魅力を引き出すタイトル ・サインに注目する コラム さまざまな技法を知る ・展示方法のアイデアを得る ・ポスター、チラシをチェックする ・作家の姿勢に学ぶ 対談 個展を開いて変わること ・イラストレーター Claraさん ・農学博士、日本山岳写真協会員 時本景亮さん ・ギャラリーそら 安井敏恵さん、池田真木さん
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【新刊】『間取りと妄想』大竹昭子
¥770
文庫/224ページ 同棲中であるミワの家は、玄関のドアを開けると二つのドアが現れる。彼は帰宅すると、ミワのいるリビングに通じるドアではなく、先にもう一方のドアを開くという……(「どちらのドアが先?」)。三橋葉子は、母の死を機に、叔父が暮らしていた家に移り住んだ。葉子はその家に住むにあたり、窓がなくドアも見つけにくい小部屋をつくった……(「仕込み部屋」)。単行本時、話題沸騰した唯一無二の間取り小説、待望の文庫化。(解説・春日武彦)