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【新刊】『増補新版 韓国文学の中心にあるもの』斎藤真理子
¥1,980
四六判/368ページ なぜハン・ガンは、アジア人女性として初めて、ノーベル文学賞を受賞したのか? 大きな話題を呼んだ原著に、この2年、激動する韓国文学の重要作の解説を加筆、40頁増の新版登場! 韓国文学は、なぜこんなにも面白く、パワフルで魅力的なのか。その謎を解くキーは「戦争」にある。 ・著者メッセージ 本書の初版は二〇二二年七月に刊行された。その後二年と少しの間に、新たに多くの韓国文学が翻訳出版された。増補新版ではその中から注目すべきものを追加すると同時に、初版時に紙幅の関係などで見送った作品にも触れることにした。特に「第7章 朝鮮戦争は韓国文学の背骨である」の章に多くを追補している。 その作業を進めていた二〇二四年十月に、ハン・ガンがアジア人女性として初のノーベル文学賞を受賞した。本書を読めば、ハン・ガンが決して孤立した天才ではなく、韓国文学の豊かな鉱床から生まれた結晶の一つであることがわかっていただけると思う。 海外文学には、それが書かれた地域の人々の思いの蓄積が表れている。隣国でもあり、かつて日本が植民地にした土地でもある韓国の文学は、日本に生きる私たちを最も近くから励まし、また省みさせてくれる存在だ。それを受け止めるための読書案内として、本書を使っていただけたらと思う。(「まえがき」より) ・目次 まえがき 第1章 キム・ジヨンが私たちにくれたもの 『82年生まれ、キム・ジヨン』の降臨 キム・ジヨンは何を描いていたか みんなの思いが引き出されていく 「顔のない」主人公 キム・ジヨン以前のフェミニズム文学のベストセラー 大韓民国を支える男女の契約、徴兵制 冷戦構造の置き土産 キム・ジヨンのもたらしたもの 第2章 セウォル号以後文学とキャンドル革命 社会の矛盾が一隻の船に集中した 止まった時間を描く―キム・エラン「立冬」 キャンドル革命に立ち会う―ファン・ジョンウン『ディディの傘』 当事者の前で、寡黙で 傾いた船を降りて 無念の死に捧げる鎮魂の執念 第3章 IMF危機という未曾有の体験 IMF危機とは何か 危機の予兆―チョン・イヒョン「三豊百貨店」 IMF危機が家族を変えた―キム・エラン「走れ、オヤジ殿」 「何でもない人」たちの風景―ファン・ジョンウン「誰が」 生き延びるための野球術 セウォル号はIMF危機の答え合わせ 第4章 光州事件は生きている 五・一八を振り返る 光州事件はなぜ生きているか 詩に描かれた光州事件 体験者による小説 決定版の小説、ハン・ガン『少年が来る』 遺体安置所の少年 死者の声と悪夢体験 死を殺してきた韓国現代史 『少年が来る』は世界に開かれている アディーチェの作品との類似性 さらに先を考えつづけるパク・ソルメ 歴史の中で立ち返る場所 第5章 維新の時代と『こびとが打ち上げた小さなボール』 「維新の時代」が書かせたベストセラー タルトンネの人々 都市開発と撤去民の歴史 『こびと』は一つのゲリラ部隊 物語を伝達するための驚くべき構成 若者たちの心の声が響いてくる 生き延びた『こびと』 石牟礼道子とチョ・セヒ 興南から水俣へ、また仁川へ 『こびと』が今日の日本に伝えること 再開発は韓国文学の重要なテーマ 第6章 「分断文学」の代表『広場』 「分断文学」というジャンル 朝鮮戦争と「釈放捕虜」 南にも北にも居場所がない 批評性と抒情性溢れる『広場』 四・一九革命がそれを可能にした 韓国文学に表れた「選択」というテーマ 堀田善衛の『広場の孤独』 絶対支持か、決死反対か 終わらない広場 そして、日本で終わっていないものとは 第7章 朝鮮戦争は韓国文学の背骨である 文学の背骨に溶け込んだ戦争 苛烈な地上戦と「避難・占領・虐殺」 イデオロギー戦争の傷跡 朝鮮戦争を六・二五と呼ぶ理由 金聖七が見た占領下のソウル 廉想渉『驟雨』の衝撃 したたかに生き延びる人々 自粛なき戦争小説 望郷の念を描く自由がない―失郷民作家たち 韓国社会を見すえる失郷民のまなざし 子供の目がとらえた戦争―尹興吉『長雨』 戦争の中で大人になる―朴婉緒の自伝的小説 私にはこれを書く責任がある 避難生活はどう描かれたか―金源一 避難生活はどう描かれたか―呉貞姫、黄順元 それぞれの休戦後―兵士たちの体験 それぞれの休戦後―虚無と生きる 南北双方から見た「興南撤収」 文学史上の三十八度線 越北・拉北作家の悲劇 日本がもし分割されていたら パク・ミンギュも失郷民の子孫 ファン・ジョンウンの描くおばあさんたち なぜ朝鮮戦争に無関心だったのか 世界最後の休戦国 第8章 「解放空間」を生きた文学者たち 一九四五年に出現した「解放空間」 李泰俊の「解放前後」 「親日行為」の重さ―蔡萬植「民族の罪人」 中野重治の「村の家」と「民族の罪人」 済州島四・三事件 終わりなきトラウマ―玄基栄「順伊おばさん」 解放空間と在日コリアン作家 趙廷來の大河小説『太白山脈』 パルチザンという人々 光州から済州島へ―ハン・ガン『別れを告げない』 死の堆積の上で生き延びてきた韓国文学 終章 ある日本の小説を読み直しながら あまりにも有名な青春小説『されど われらが日々―』 朝鮮戦争をめぐって激しく論争する高校生たち ロクタル管に映った朝鮮戦争 朝鮮戦争の記憶はどこへ 「特需」という恥 十代、二十代の目に残った朝鮮戦争 なぜ韓国の小説に惹かれるのか 傷だらけの歴史と自分を修復しながら生きる 韓国の文芸評論家が読む『されど われらが日々―』 時代の限界に全身でぶつかろうとする人々の物語 良い小説は価値ある失敗の記録 あとがき 増補新版 あとがき 本書関連年表 本書で取り上げた文学作品 主要参考文献
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【新刊】『韓国文学の中心にあるもの』斎藤真理子
¥1,650
四六判/328ページ なぜ、韓国文学はこんなに面白いのか。なぜ『82年生まれ、キム・ジヨン』は、フェミニズムの教科書となったのか。世界の歴史が大きく変わっていく中で、新しい韓国文学がパワフルに描いているものはいったい何なのか。その根底にあるのはまだ終わっていない朝鮮戦争であり、またその戦争と日本は深くつながっている。ブームの牽引者でもある著者が、日本との関わりとともに、詳細に読み解き、その面白さ、魅力を凝縮する。 (「まえがき」より) 『最近日本で、韓国文学の翻訳・出版が飛躍的に増えている。この現象は、読者の広範でエネルギッシュな支持に支えられたものだ。読者層は多様で、一言ではくくれないが、寄せられる感想を聞くうちに、読書の喜びと同時に、またはそれ以上に、不条理で凶暴で困惑に満ちた世の中を生きていくための具体的な支えとして、大切に読んでくれる人が多いことに気づいた。(中略)韓国で書かれた小説や詩を集中的に読む人々の出現は、ここに、今の日本が求めている何かが塊としてあるようだと思わせた。それが何なのか、小説を読み、また翻訳しながら考えたことをまとめたのが本書である。』
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【新刊】『猫にご用心 知られざる猫文学の世界』
¥2,420
四六判・上製本/232ページ 英語で初めて書かれた小説といわれる、 16世紀イギリスの怪奇譚「猫にご用心」。 「猫には九つの命がある」という伝承の出典ともされている知る人ぞ知る物語が、 翻訳家・大久保ゆうさんによる完訳版としてよみがえりました。 歴史に埋もれた怪奇小説が、本邦初の書籍化です! 猫たちの会話を理解しようと、 主人公・ストリーマ氏は動物の言葉が分かるようになる秘薬を作り出すのですが……。 現実と噂話が錯綜しながら、魔術や宗教の話題が入り乱れ、 人間たちの滑稽な姿が猫の目を通して描かれる世にも不思議な怪奇小説「猫にご用心」。さらに、そこから派生した知られざる猫文学も同時収録。 すべての作品に共通するのは、グリマルキンという猫のキャラクターです。 シェイクスピアからゲゲゲの鬼太郎やファイナルファンタジーまで、 時代と場所を超えてさまざまな作品に登場する「猫の王様・グリマルキン」とは? 「猫にご用心」で初登場したといわれるグリマルキンは、なぜ現代にも生き続けるのか? 奇書と伝承の謎を追う大久保さんのスリリングな解説も巻末に収録しています。 読んでまさに愉快痛快な“猫文学”アンソロジー、ここに誕生!!
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【新刊】『タイヤル・バライ 本当の人』 トマス・ハヤン(著)、下村作次郎(翻訳)
¥3,080
四六判・上製本/268ページ 幽霊の対話は異なる時空を行き来しながら、この物語は進んでいく。死者たちの語らいに私たちは何を見るのか――民族の核心にある文化を直視し植民統治下に命を落としていった霊魂を救済する、台湾原住民文学の秀作。 『タイヤル・バライ 本当の人』では、多くの歴史事件によって、この世界で起こった様々な変化を暗喩しています。作品は、オットフ(幽霊)の眼を通して、タイヤル族が現実世界で味わった怪異現象や荒唐無稽な出来事について語っています。植民統治下で起こったタイヤル族の世代間の認識の変化をたどり、タイヤル族がどのようにして自分たちの心の核心である文化を直視したかを振りかえることで、不公平な扱いの中で命を落としていった霊魂が安らぎを得られ、タイヤル族は真摯に自分に向き合えるのです。台湾原住民族を理解するための一冊として、日本の皆さまにこの『タイヤル・バライ 本当の人』を読んでいただきたいと思います。(トマス・ハヤン「日本の読者の皆さまへ」より)
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【新刊】『 韓国・朝鮮の心を読む』クオン
¥4,180
A5判/516ページ 「韓国・朝鮮の心」とは何かーー。 『韓国・朝鮮の知を読む』(2014年)、『韓国・朝鮮の美を読む』(2021年)に続き、三部作構想で始まったシリーズがついに完結! 今回のテーマは〈心〉。122人に及ぶ日・韓の執筆者らが、それぞれの分野や読書体験を紐解きながら綴るブックガイド。 読む⼈の⼼、新たな本との出会いを開く渾⾝の1冊。 中沢けいさん、中島京⼦さん、平野啓⼀郎さん、斎藤真理⼦さん、吉川凪さん、菱⽥雄介さん、⼋⽥靖史さん、前⽥エマさんといった著名⼈ほか⽇本や韓国各地にある独⽴系書店店主、⽇韓の知識⼈、作家、詩⼈など、122⼈に及ぶ多彩な執筆者が、それぞれの分野や読書体験を紐解きながら綴るブックガイドです。
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【新刊】『「知らない」から始まる 10代の娘に聞く韓国文学のこと』(ま)& アサノタカオ
¥1,980
未知の世界を発見する喜びは、いつも知らないものたちの冒険心からはじまる。 サウダージ・ブックスの編集人で韓国文学ファンである父親が、K - POPが好きな10代の娘に話を聞いてみた。憧れのソウルを旅行したこと、韓国の小説を読んだこと。隣の国のカルチャーを追いかける親子の、少しミーハーで少しきまじめな証言を一冊に。インタビュー&エッセイによる韓国文学ガイド。 《作者のチョン・セランには、いまの韓国はそう簡単に幸せになることが許されない暗い時代だっていう考え方があって、暗ければ暗いほど、小さな希望に光を感じられるっていうことなんじゃないの? だから……ホ先生が通りすがりの子どもに運を分けてあげたいと思うちょっとしたエピソードにもあたたかい価値が生まれるんだと思う。》 ——(ま)「ホ先生が人生の最後に抱く幸福には、でも陰がある」本書より もくじ はじめに ——「知らない」からはじまる旅と読書 アサノタカオ Ⅰ インタビュー ま&アサノタカオ 「バンタン食堂」で会ったお姉さんは、とてもフレンドリーだった ——BTS聖地巡礼その他 1 距離みたいなものがなくなってメンバーが身近な存在に ——BTS聖地巡礼その他 2 この「むなしさ」は自分と同じ「世界線」にある ——チェ・ウニョン『ショウコの微笑』 ホ先生が人生の最後に抱く幸福には、でも陰がある ——チョン・セラン『フィフティ・ピープル』 思いを話したいと願うようになったから「ことば」が出てきた ——ファン・インスク『野良猫姫』 背負いきれないものを背負っている人たちが何かを封印して生きている ——キム・エラン『外は夏』 問題の原因は目に見えない感情や気持ち、人と人の関係にある ——チョン・セラン『保健室のアン・ウニョン先生』 非日常のあとの日常を普通に生きていく人を描くこと ——チョン・セラン『屋上で会いましょう』 Ⅱ エッセイ 心の矢印が、ぐっと朝鮮半島のほうに傾いた アサノタカオ 忘れられたものたち、忘れてはならないものたち ——ファン・ジョンウン『ディディの傘』 アサノタカオ わからない世界で自分を生きる ——チョン・セラン『声をあげます』 (ま) おわりに ——親子という境域(ボーダーランズ)で話を聞く アサノタカオ 著者紹介 (ま) 2004生まれ。高校生(執筆当時)。K - POPファン、韓国語を勉強中。 アサノタカオ 1975年生まれ。大学卒業後、2000年からブラジルに滞在し、日系移民の人類学的調査に従事。2009年よりサウダージ・ブックスの編集人をつとめながら、現在はフリーランスで編集と執筆の仕事をしている。著書に『読むことの風』(サウダージ・ブックス)、共著に『韓国文学ガイドブック』(黒あんず監修、Pヴァイン)。
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【新刊】『すべての、白いものたちの』ハン・ガン
¥935
文庫判/192ページ チョゴリ、白菜、産着、骨……砕かれた残骸が、白く輝いていた――現代韓国最大の女性作家による最高傑作。崩壊の世紀を進む私たちの、残酷で偉大ないのちの物語。 ノーベル文学賞受賞! ハン・ガン作品、どれから読んだらいいかわからない……という方には、個人的には『すべての、白いものたちの』をお勧めしたいです。 詩のように淡く美しく、それでいて強く心をゆさぶる名作です ーー岸本佐知子 『すべての、白いものたちの』は、アジア初のブッカー国際賞を受賞した『菜食主義者』(cuonから2011年に邦訳刊行)に続き、2度目のブッカー国際賞候補となったハン・ガンさんの代表作です。 詩的に凝縮された言葉で書かれた本書は、個人の痛みのむこう側に横たわる歴史的・普遍的な痛みという、著者のテーマがストレートに表れている作品です。 単行本では、造本に特別な仕様をほどこしました。『すべての、白いものたちの』物語全編に通底する「白にもさまざまな白がある」ことをコンセプトに、書籍の本文用紙にすべて異なる5種類の紙材を使用。小口側から本をながめると、色味、彩度、手ざわり、さまざまな白が存在することが見てとれます。
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【新刊】『鳥は飛ぶのが楽しいか』チャン・ガンミョン/訳:吉良佳奈江
¥1,980
四六判/368ページ ソウルのセヨン高校で給食費の横領事件が発覚。 動揺する学生たち、加熱するマスコミ、事態を抑え込もうとする教師たち、迫る大学入試……。 追及の先頭に立つ級友とともにビラまきをおこなった3年生のジェムンは、学校に対する怒りと、大学入試に影響が出ることを心配する母親との間で揺れていた。 不正義に直面したとき、私たちは立ち向かうことができるのだろうか? 大人の不正義をめぐって若者たちのさまざまな思いが交錯する表題作をはじめ、職場、就職活動、フランチャイズ店舗、ストライキ現場などで“希望"を求めて闘う人々が交差する10編の連作小説。 元新聞記者として現代韓国社会のリアルを鋭く見つめてきた気鋭の作家が贈る、闘いと希望の書。
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【新刊】『中くらいの友だち3』
¥1,100
A5判/144ページ 最高でも最低でもない、韓国との“中くらい”の友情のかたちを探る新しい雑誌の第3号。 執筆陣は在韓日本人、在日韓国人、仕事を通して長年韓国とかかわってきたメンバー。 詩、エッセイ、翻訳、街歩き、韓国伝統食や韓国ロックなど、ユニークな視点で韓国にアプローチします。 「韓国を楽しみ、味わい、語り合う。 対立を砕いて共感のかけらを集めましょう。 驚きと笑いを肥やしに、中ぐらいを極めます。 世界中が対立的になっていく中、私たちは友だちを大切にしたい。」(「創刊の辞」より)
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〈新刊〉『中くらいの友だち2』
¥1,100
〈新刊〉『中くらいの友だち2』 価格:1000+税 ページ:127 〈概要〉
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【新刊】『中くらいの友だち1』
¥1,100
SOLD OUT
A5、ソフトカバー/120ページ 最高でも最低でもない、韓国との“中くらい”の友情のかたちを探る新しい雑誌が創刊します! 執筆陣は在韓日本人、在日韓国人、仕事を通して長年韓国とかかわってきたメンバー。 詩、エッセイ、翻訳、街歩き、韓国伝統食や韓国ロックなど、ユニークな視点で韓国にアプローチ。 「韓国を楽しみ、味わい、語り合う。対立を砕いて共感のかけらを集めましょう。 驚きと笑いを肥やしに、中ぐらいを極めます。 世界中が対立的になっていく中、私たちは友だちを大切にしたい。」(「創刊の辞」より)
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【新刊】『中くらいの友だち13』
¥1,320
144 ページ 境界を生きた親や祖父母たちの経験、そして韓国の今を生きる皆さんの思いを伝える『中くらいの友だち―韓くに手帖』。2017年から続けてきた本誌ですが、この編集スタイルでの『中とも』はこれが最終号となります。
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【新刊】『パラサイト 半地下の家族』を見る七つの視線』アジアの美探検隊・廣岡孝弥
¥2,200
SOLD OUT
四六変型判/224ページ 研究者グループ「アジアの美探検隊」が、映画『パラサイト 半地下の家族』を美術史・建築美学・人類学・映画学・文学といったさまざまなアプローチで分析した一冊。 ともすれば韓国の観客だけが理解できる「土着性」の強い作品に思える『パラサイト』だが、現実の再現プロセスを通じて世界中の人々が共鳴して感動し、カタルシスを感じられる作品として誕生した。 この映画に秘められた再現の力を分析することにより、韓国の、ひいてはアジアの美を理解するための、新たな視座を見出すことができる。
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【新刊】『韓国の「街の本屋」の生存探究』 ハン・ミファ・渡辺麻土香(翻訳)
¥2,200
四六判 284ページ 並製 価格:2,000円+税 本屋が息づくと、その街が息づく── 韓国各地に個性的な街の本屋が誕生し「本屋巡り」が定着するほど注目を集める一方で、日々どこかで本屋が店を閉じている。 長年にわたり韓国の出版業界を見つめてきた著者が、奮闘する街の本屋の姿を中心に「本の生態系」を描き話題となったノンフィクション。 日本語版には出版ジャーナリスト石橋毅史を「案内人」に迎え、解説やオリジナルエピソードも収録。 夏葉社代表 島田潤一郎による寄稿も巻末に収録。(版元サイトより)
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【新刊】『中くらいの友だち9』
¥1,100
144 ページ 韓国を語らい・味わい・楽しむ雑誌、第9号! 最高でも最低でもない、韓国との“中くらい”の友情のかたちを探る雑誌の第9号。 執筆陣は在韓日本人、在日韓国人、長年韓国とかかわってきたメンバー。詩、エッセイ、翻訳、街歩き、韓国伝統食や韓国ロックなど、ユニークな視点で韓国にアプローチします。 (版元サイトより引用)
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【新刊】『中くらいの友だち8』
¥1,100
ページ:143 最高でも最低でもない、韓国との“中くらい”の友情のかたちを探る雑誌の第8号。執筆陣は在韓日本人、在日韓国人、長年韓国とかかわってきたメンバー。詩、エッセイ、翻訳、街歩き、韓国伝統食や韓国ロックなど、ユニークな視点で韓国にアプローチします。 前号に続き、巻頭特集は「コロナ時代の韓国で」。 (版元サイトより引用)
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【新刊】『中くらいの友だち7』
¥1,100
ページ:142 最高でも最低でもない、韓国との“中くらい”の友情のかたちを探る雑誌の第7号。 執筆陣は在韓日本人、在日韓国人、長年韓国とかかわってきたメンバー。詩、エッセイ、翻訳、街歩き、韓国伝統食や韓国ロックなど、ユニークな視点で韓国にアプローチします。 今号は緊急特集、韓国 コロナ19。新型コロナウイルスの流行で変わった、日本と韓国それぞれの日常と、等身大の視点からの思いが綴られた特別号。 (版元サイトより引用)
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<新刊・ZINE>『紙の読書会〜韓国文学編1〜』田中佳祐・竹田信弥
¥550
判型:A6、並製 ページ:32 韓国文学を紹介する2人だけの読書会。 クオンのWEB連載を冊子化。 読書会した本 ・「菜食主義者」ハン・ガン ・「楽器たちの図書館」キム・ジュンヒョク ・「長崎パパ」ク・ヒョンソ 「はじめに」「おわりに」を書き下ろししました。 連載は、こちらで読めます。 https://note.com/cuon_cuon/m/m5fbb7f819184
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【新刊】『ニューヨーク製菓店』キム・ヨンス(クオン)
¥1,320
SOLD OUT
「私はこの小説だけは鉛筆で書くことにした。 どうしてそうしたのかはわからない。 ただそうしなければならないように思えた」 韓国金泉市のパン屋「ニューヨーク製菓店」の末っ子として生まれ育った、キム・ヨンスの自伝的小説。 お店を切り盛りする母、作家を目指す息子を見守る父、グローバル化の波が押し寄せる中で何度となく転機を迎えるニューヨーク製菓店…… この世から姿を消しても心の中を照らし続ける“灯り”に思いを馳せる、静かで温かな余韻の残る短編を、韓国語原文と邦訳を一冊にしてお届けします。
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【新刊】『宣陵散策』チョン ヨンジュン(クオン)
¥1,320
先輩から頼まれたアルバイトとして、自閉症の青年ハン・ドゥウンの世話を一日引き受けることになった主人公。 ハン・ドゥウンの行動に戸惑いながらも一緒に宣陵公園を散策していくうちに、二人の関係にも少しずつ変化が見られ……。 シンプルな文体ながら静かで深い余韻を残す短編を、韓国語の原文と邦訳の両方で楽しむことができる一冊。
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【新刊】『あの夏の修辞法』 ハ・ソンナン(クオン)
¥1,320
経済発展が進みゆく70年代初頭の韓国の情景と、 貧しくも濃密だったあの頃の人間模様。 非情な現代都市に生きる人間の日常の裏面を、冷徹な観察者の目線で細密に描写するハ・ソンナンが、本格的な都市化へと向かう70年代初頭の韓国の姿を、自らの分身とも思える少女の目を通して描き出した作品。
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【新刊】『茶をうたう』(クオン)
¥6,380
『韓国茶文化千年』に収録された名詩文48編、初邦訳! 韓国における茶関連文献を、漢文古典に精通した専門家らが整理編纂した『韓国茶文化千年』(全7巻・韓国トルベゲ社刊)。時代や身分を超えて茶とその文化を詩にした文人の精神世界を通して、昔の韓国人が持っていた茶の文化を現代に伝えています。 本書『茶をうたう』は『韓国茶文化千年』から48編の漢詩や伝統の歌を抜き出し、五つのテーマに分けて整理、翻訳しました。高麗時代から近代まで、朝鮮の文人たちが残した歌の数々を辿ることで、連綿と愛されてきた茶の世界が鮮やかに蘇ります。 詳細な訳注・解説と美しいモノクローム写真の数々を多数収録しており、研究資料としてはもちろん、一般愛好家の方が韓国の茶文化を深く味わうのにもぴったりの一冊です。 目 次 序 韓国における伝統茶の文化との出会い/朴光賢(東国大学教授) 一 茶を説く 二 茶を吟ず 三 茶を愛す 四 東アジア往来 五 散文・民謡 あとがき 朝鮮の茶の文化とその精神/中沢けい(作家) 序「韓国における伝統茶の文化との出会い」より 「茶は単なる喉の渇きを癒すための飲料ではなく、観賞し、精神修養などを求めるための媒体だった。(…)昔の韓国人は茶を通じて愛と友情などあらゆる喜怒哀楽を交わし合いながらそれを詩文で表現した。喫茶は詩となり、詩作は喫茶を誘った。茶を賞美し茶を分かち合うことで思考と感情を分かち合えた。その時代を貫通する韓国人の心がこの本に紹介された詩文の中には溶けこんでいる。この本によって、日本の読者が少しでもその心を観賞する機会に出会いうることを期待する次第である」 (版元サイトより引用)
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【新刊】『たそがれ』ファン・ソギョン(クオン)
¥2,750
「わたしたちはいったい 何を間違えてしまったのでしょう」 取り返しのつかない過去を思いつつさまよう人々の叫びと祈りの物語 1960年代以降、大学進学によって貧しさから脱け出し、軍事政権による開発経済の恩恵を受け、建築家として成功した初老の男性。 急速な発展の結果として拡大した現在の格差の中で、多くをあきらめながら苦しい生活を送る劇作家の若き女性。 持てる者が失わなければならなかったものは何か。 持たざる者がなお手放さないものは何か――。 韓国文学を代表する作家 黄晳暎が 現代社会に生きる人間の魂の痛みを静かに描き出し、 2019年国際ブッカー賞の候補作にも選ばれた中編小説。 著者:黄晳暎〔ファン・ソギョン〕 1943年満州長春生まれ。東国大学哲学科を卒業。 高校在学中に『思想界』新人文学賞を受賞。 短編小説「塔」が1970年朝鮮日報新春文芸に当選し、本格的な作家活動をはじめた。 世界各地で多くの作品が翻訳、出版されており 日本ではこれまでに『懐かしの庭』(2002年)、『客人』(2004)、 『パリデギ─ 脱北少女の物語』(2008年、以上岩波書店)、 『モレ村の子どもたち』(2019年、新幹社)『囚人 黄晳暎自伝』(2020年、明石書店)などが刊行されている。 翻訳:姜信子 1961年、神奈川県生まれ。著書に『棄郷ノート』(作品社)、 『ノレ・ノスタルギーヤ』『ナミイ!』『イリオモテ』(以上岩波書店)、 『生きとし生ける空白の物語』(港の人)、『平成山椒太夫』(せりか書房)、 『現代説経集』(ぷねうま舎)など多数。 訳書に、カニー・カン『遥かなる静けき朝の国』(青山出版社)、 李清俊『あなたたちの天国』(みすず書房)、 ピョン・ヘヨン『モンスーン』(白水社)、鄭靖和『長江日記』(明石書店)。 共訳にホ・ヨンソン『海女たち』(新泉社)、ソ・ミョンスク『オルレ』(クオン)など。 編著に『死ぬふりだけでやめとけや 谺雄二詩文集』(みすず書房)、 『金石範評論集I』(明石書店)など。 2017 年、『声 千年先に届くほどに』(ぷねうま舎)で鉄犬ヘテロトピア文学賞受賞。 翻訳:趙倫子 1975 年、大阪府大東市生まれ。韓国語講師。パンソリの鼓手および脚本家。 創作パンソリに「四月の物語」「ノルボの憂鬱」「海女たちのおしゃべり」。 共訳にホ・ヨンソン『海女たち』(新泉社)。 (版元サイトより引用) *おまけ* 店主竹田とライター田中による読書会の模様もあります。 https://note.com/cuon_cuon/m/m5fbb7f819184
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【新刊】『死の自叙伝』キム・へスン(クオン)
¥2,420
SOLD OUT
韓国フェミニズム詩の旗手・ 金恵順 (キム・ヘスン )が<詩壇のノーベル賞>と称されるカナダのグリフィン詩賞をアジア人女性として初めて受賞した詩集『 死の自叙伝 』 。 光州民主化抗争やセウォル号事件など権力の暴力や怠慢によってもたらされた死、そしてすべての無念な死に捧げた 49 篇には、奇抜なイメージ、スピード感、時にグロテスクですらある力強さが存分に発揮されている。 本作と響き合う長詩「リズムの顔」も巻末に収録。 【著者:金惠順(キム・へスン)】 1955年慶尚南道蔚珍生まれ。詩人、評論家、ソウル芸術大学文芸創作科教授。文学博士。 1979年に詩人として出発して以来、韓国フェミニズム詩人の代表走者として活躍。これまでに十数冊の詩集 と 詩論集が刊行されており、日本でも文芸誌で作品が紹介されてきた。 金洙暎文学賞、素月詩文学賞、未堂文学賞、大山文学賞を受賞し、『死の自叙伝』英語版によって2019 年グリフィン詩文学賞(The Griffin Poetry Prize)を受賞した。 【訳者:吉川凪】 仁荷大学国文科大学院で韓国近代文学専攻。文学博士。 著書に『朝鮮最初のモダニスト鄭芝溶』、『京城のダダ、東京のダダ─高漢容と仲間たち』、訳書として『申庚林詩選集 ラクダに乗って』、呉圭原詩選集『私の頭の中まで入ってきた泥棒』、チョン・ソヨン『となりのヨンヒさん』、朴景利『完全版 土地』、崔仁勲『広場』、李清俊『うわさの壁』などがある。 キム・ヨンハ『殺人者の記憶法』で第四回日本翻訳大賞受賞。 (版元サイトより引用) *おまけ* 店主竹田とライター田中による読書会の模様もあります。 https://note.com/cuon_cuon/m/m5fbb7f819184