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【新刊】『また編集者になってしまった』遊牧菜々
¥1,540
文庫/228ページ ライスワークとしての編集、 ライフワークとしての執筆 ――編集者。私の社会人生活は、編集という仕事への愛着と、同時にこれではないという気持ち、の両方に引き裂かれ続けている。インタビューしたり、企画を考えたり、タイトルや惹句を考えたりするのはとても好きなのに、一生の仕事だ! 天職だ! と思えない。なぜ。答えは簡単で、私がなりたいものは、もうずっと変わらず子どもの頃から作家であり、編集者ではないからだ。でも作家って、職業なんだろうか。書くことって、お金がついてくるかどうかは別の問題で、書くか書かないか、これだけ、生き方なんだと思う。 ブランクあり30代が転職活動する話 この本は、30代前半でキャリアから数年離れていた私が、どのようにして転職活動を行い、復職したかを伝える本だ。転職歴が多く、適職がわからず、仕事との向き合い方にも迷いがある。そんな状態をそのまま書き綴った。 結果として私は、過去に経験した編集の仕事を再開することになった。編集の仕事に関しては葛藤も多かったのだが、自分に向いている仕事を見つめ直したとき、この仕事に行きついた。それが「また編集者になってしまった」というタイトルの由来だ。 この本は、転職活動をしている人や、転職を迷っている人はもちろん、転職回数が多いとか、仕事がしんどい、続かないといった悩みを持っている人にも役に立つと思う。 また、編集の仕事に関する悩みという内容も終章に含まれているから、編集に興味のある人にも一部、面白く読んでもらえるだろう。 【目次】 第1章 ブランクあり30代の転職活動記 直接応募か転職エージェントか 求人への大量応募はゆるやかな自傷行為 迷走する転職活動と、キャリアカウンセリング 転職活動、もう限界かも 3か月で190社応募したら、心ときめく求人票が見えてきた(?) 「はずれ」面接官に当たってしまった 内定が出ました:返答までの期間をいかに引き延ばすか? 心理的安全性の高い職場を求めている 転職活動 地獄の延長戦 内定3社目:ついに就職先を決める 第2章 日記 2024.12.27~2025.7.16 第3章 キャリアカウンセリングの記録 羅針盤を失って キャリカウンセリング①過去を探る――自分史 キャリカウンセリング②コミュニケーションの傾向を知る――パーソナル診断 終章 書くことと編集 ライスワークとしての編集、ライフワークとしての執筆 本当の編集者になれなかった 「編集」は世の中に役立つ職業なのか?
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【新刊】『書店員の怒りと悲しみと少しの愛』
¥2,090
四六判/256ページ 出版不況といわれて久しく、売り上げがピークの半分になってもいまだ改善する兆しは見えない。 その状況はとくに紙の書籍の市場で顕著であり、人件費や賃料、光熱費の高騰もあって、新刊書店の商売はすでに成り立たなくなりつつある。現場で働く書店員は、少ない人手で、毎日大量に入荷してくる新刊をさばき、レジをまわすだけで手いっぱいで、売りたい本のための販促にまわす余力もなく、疲弊している場合も多い。 そんな状況に加えて、本屋なのに入荷数が分からないから新刊の予約が受けられない、注文していない本が勝手に入荷する、人手が足りないのに雑誌に付録までつけなければならない、出版社の帯にコメントが採用されたのに報酬がない、などなど、書店員のやる気を削ぐような無駄や理不尽がまかり通っているのもまた書店の現場である。 だが、書店員自身が、その不満や怒りを吐露する場は多くはなく、大っぴらにするのが憚られる雰囲気があるのもまた事実である。いまどれほど書店の現場が疲弊していて、書店員が何を考えて仕事をしているのか、何に怒っていて、何に不満があるのか、それはほとんど知られないままである。
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【新刊】『細長い場所』絲山秋子
¥2,200
四六判/192ページ 名前も記憶も肉体も失って、気配や残存になった私たちは最後に誰と、どんな旅をするのか。生と死のあわい、懐かしく不思議な風景。
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【新刊】『本屋百景 独立系書店をめぐりめぐる』 井上理津子
¥1,980
A5判/204ページ 読む人、売る人、つくる人――本に恋する人たちが集う独立系書店をめぐる前代未聞の圧巻のルポルタージュ! 進化を続ける知のワンダーランド、その現在地を根掘り葉掘り聞き尽くす「独立系書店」ガイドブックの決定版! 〈収録店舗〉 ・大島渚監督の遺本を膨大に譲り受けた…猫の本棚(神保町) ・オールジャンル猫づくし…Cat‘s Meow Books(世田谷) ・「シェア型+ワーキングスペース」で人と人をつなぐ…100人の本屋さん(世田谷) ・視線と思考の導線まで考え抜かれた棚づくり…本屋Title(荻窪) ・ハシゴを登った屋根裏に文系の隠れ家…ヤンヤン(高円寺) ・筋金入りの図鑑愛好者がおくるまったり空間…図鑑カフェfumikura(練馬) ・絶品豆料理と本をつまみに一杯…本と豆料理 豆千(埼玉) ・一人ひとりに向けてカスタム「選書えほん便」…ちぇすなっと(大阪) ・リノベした京町家に本とカルチャー…誠光堂(京都) そのほか、文学、アート、旅、フェミニズムなど、得意分野を追求する個性的なお店、本だけに飽き足らず、カフェやお酒まで極めてしまうお店など……。 大人の秘密基地全102軒を徹底取材! 暮らしのそばにも、出先でふらりと入っても、はたまた旅の目的地にも。 こだわり抜いた棚のなかをさまよって本の世界で迷子になる、そんなあなただけのサードプレイスを見つけよう! 店主たちの個性が光る「ウチの推し本」も全店大公開!
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【新刊】『歓喜』編・宮崎智之(サイン本)
¥1,100
文庫判・336ページ 随筆は芸術である 小説にも批評・評論にも詩歌にも戯曲にもない、随筆に特有の表現の妙味を味わいください 薄田泣菫 志賀直哉 岡本かの子 林芙美子 から 富士正晴 向田邦子 武田百合子 開高健 まで 学生時代の古書店巡りで出会った美しい装幀の随筆集をきっかけに、〈誰かの日常や思考を辿る〉ことができる随筆に魅了された編者が、「歓喜」をテーマに編む日本の名随筆アンソロジー。人それぞれ、飛び上がるようなうれしさの歓喜もあれば、静かに嚙み締める歓喜もある。一人として同じ人間はいないのだから当たり前のことだが、それを教えてくれるのが一人称の散文芸術「随筆」なのである。 カバーデザイン 小川恵子(瀬戸内デザイン) カバー装画 霜田あゆ美 【目次】 藪塚ヘビセンター 武田百合子 食べものの話、又 吉田健一 メロン 向田邦子 酒と歌 若山牧水 新茶のかおり 田山花袋 ダンシチューと中村遊廓 檀一雄 ちょっと一服 開高健 雪景色の上の新月 佐多稲子 月の宴 佐多稲子 或る田舎町の魅力 吉田健一 下駄で歩いた巴里 林芙美子 鮠(はや)つり 井伏鱒二 大川の水 芥川龍之介 浪費主義 福原麟太郎 梅雨晴 永井荷風 本をもつことの楽しみ 富士正晴 リズム 志賀直哉 テクッて三年 古今亭志ん生 ほう、ぽんぽん 北原白秋 秋の小天使 薄田泣菫 ぼんつく蓼 薄田泣菫 多羅葉樹 薄田泣菫 柿 薄田泣菫 椎の実 橋本多佳子 祇園の枝垂桜 九鬼周造 朝顔 志賀直哉 あさがお 鏑木清方 材のいのち 幸田文 ある眼 竹久夢二 或教授の退職の辞 西田幾多郎 偶然の産んだ駄洒落 九鬼周造 至福 清彰子 巴里のむす子へ 岡本かの子 子猫 寺田寅彦 自転車日記 夏目漱石 飛ぶ夢 岡部伊都子 半袖ものがたり 谷崎潤一郎 弱いから、好き 長沢節 編者解説 宮崎智之
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【新刊】『珍獣に合鍵』 早乙女ぐりこ(サイン本)
¥2,035
四六判/192ページ 日々積み重なる小さな絶望に抗う、血みどろの闘いの記録。 「大丈夫なふりをしたことがある、全ての人に読んでほしい」高瀬隼子(作家) 中高一貫男子校で教員として働く鍵岡奏。 女性が極端に少ない職場で、 彼女はまるで「珍獣」のような存在。 無秩序で制御不能な生徒たちに翻弄され、無神経な同僚に削られながら 壊れかけギリギリの日々を過ごしている。 ある日、心の拠り所にしていた先輩教員から発せられた一言から歯車が狂いだす ……。 社会に絶望しながらも、もがき生きる人間のリアルを圧倒的解像度で綴る。
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【新刊】『お口に合いませんでした』オルタナ旧市街(サイン本)
¥1,980
四六変型判/200ページ フードデリバリーの冷めたシチュー、北欧家具店のミートボール、激安居酒屋の肉寿司…… タワマンを遥か頭上に見上げ、気鋭の文筆家が都市生活の不満を嘆く憂鬱グルメ小説。 食事はいつもおいしくて満たされて幸せ、なんてやっぱり嘘だった。 ——高瀬隼子(『おいしいごはんが食べられますように』)推薦! 体調を崩した私は初めてデリバリーを注文するが、届いたシチューからは独特の冷えて固まった油のような匂いがして……(ゴースト・レストラン)。10年ぶりの同窓会、クラスのLINEグループに「完全個室創作和食バル★肉寿司食べ放題! 3時間飲み放題付き2980円」の食べログURLが送られてくる(Girl meats Boy)。おいしくない食事の記憶から都市生活のままならなさと孤独を描く、憂鬱なグルメ小説13篇を収録。 目次 ゴースト・レストラン ユートピアの肉 町でいちばんのうどん屋 愚者のためのクレープ メランコリック中華麺 終末にはうってつけの食事 ラー油が目にしみる フライド(ポテト)と偏見 Girl meats Boy たったひとつの冷めたからあげ 「いつもの味」 完璧な調理法
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【新刊】『踊る幽霊』オルタナ旧市街(サイン本)
¥1,650
四六判/168ページ “いつまででも読んでいられるしどこまででも歩いていけると思った。ずれて輝く記憶と世界、軽妙さと誠実さ、私はオルタナ旧市街を信頼する。” ――芥川賞作家・小山田浩子さん、推薦。 【内容】 巣鴨で踊る老婆、銀座の魔法のステッキ男、流通センターのゆで太郎から始まる妄想、横浜中華街での怪異、不穏な水戸出張……街をめぐる断片的な21篇。 わたしたちは瑣末なことから日々忘れて暮らしている。忘れないと暮らしていけないとも思う。わたしとあなたの断片をみっともなく増やしていこう。何度でも覚え直せばいいし、何度でも忘れていい。 インディーズシーンで注目を集める謎多き匿名作家・オルタナ旧市街が、空想と現実を行き来しながら編み出した待望のデビュー・エッセイ集。 “誰の記憶にも残らなければ、書き残されることもない。それはそれで自然なのかもしれないけれど、身の回りに起こったことの、より瑣末なほうを選び取って記録しておく行為は、未来に対するちょっとしたプレゼントのようなものだと思う。”(表題作「踊る幽霊」より) 誰にでも思いあたる(いや、もしかしたらそれはあなたのものだったのかもしれない)この記憶のスクラップ帳は、書かれるべき特異な出来事も起きなければ、特殊な事情を抱えた個人でもない「凡庸」な人々にこそ開かれている。 【目次】 踊る幽霊[巣鴨] されども廻る[品川] 反芻とダイアローグ[水戸] スクラップ・スプリング[御茶ノ水] 午前8時のまぼろし[駒込] 老犬とケーキ[東陽町] タチヒの女[立川] 麺がゆでられる永遠[流通センター] アフターサービス[横浜] 大観覧車の夜に[お台場] ウィンドウショッピングにはうってつけの[五反田] おひとりさま探偵クラブ[銀座] 白昼夢のぱらいそ[箱根] 聖餐[吉祥寺] 愛はどこへもいかない[小岩] 猫の額でサーカス[浅草] がらんどう[南千住] さよなら地下迷宮[馬喰町] (not) lost in translation[渋谷] 見えざる眼[秋葉原] テールランプの複製[八重洲]
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【新刊】『随風03』
¥2,200
予約商品
A5判・ 152ページ サイン本(執筆者誰のサインが入っているかはランダムです) 随筆復興を推進する文芸誌『随風』。 第3号は「学び」がテーマ。 くどうれいん、生湯葉シホ、佐川恭一、鯨庭らを執筆陣に迎える。 こだまをゲスト審査員に迎えた随筆新人賞も募集開始。 目次 巻頭随筆 宮崎智之 随筆特集 テーマ「学び」 碇雪恵 海猫沢めろん オルタナ旧市街 くどうれいん 鯨庭 佐川恭一 佐藤舞 惣田大海水 友田とん 生湯葉シホ 船張真太郎(ブタコヤブックス) まつさか ゆう(本屋ブーケ) 紀行文 早乙女ぐりこ 批評 随筆時評 柿内正午 佐峰存 高山京子 竹永知弘 随風賞募集 ゲスト審査員:こだま 編集していない編集者の編集後記 屋良朝哉(点滅社) 表紙イラスト 坂内拓
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【新刊】『5秒日記』古賀及子
¥1,870
四六判・256ページ 『日記は1日のことをまるまる書こうとせずに5秒のことを200字かけて書くといい』 そんなつぶやきから生まれた、「北欧、暮らしの道具店」の人気連載がついに書籍化! 「鳩サブレーは、はんぶんこが難しい。袋の上から慎重に慎重にふたつになるように割った。娘には別のお菓子があるから、学校から帰ってきた息子と私のふたりで分けた。どうも尾の側のほうが大きそうで、そちらを息子に渡す。私は少食のくせに意地汚く欲ばりで、でも、こういうときは躊躇なく大きなほうを子どもに渡すのだった。大きいほうを渡すときはいつも、山賊の親も子にはこうだろうと思う。」 「冷奴を生姜ではなくわさびで食べようと食卓に出したら、息子が白いご飯にわさびをのせて醤油をかけ、『海鮮丼の瞬間の味』と言って味わっており、私も真似した。海鮮丼そのものの味はしない。けれどたしかに、瞬間の味はする。」(本文より) 日常のささいな瞬間のきらめきがぎゅっと詰まった珠玉の日記エッセイです。 【著者】 古賀及子 (こが・ちかこ) 1979年東京生まれ。エッセイスト。著書に『私は私に私が日記をつけていることを秘密にしている』(晶文社)、『ちょっと踊ったりすぐにかけだす』(素粒社)、『好きな食べ物がみつからない』(ポプラ社)、『巣鴨のお寿司屋で、帰れと言われたことがある』(幻冬舎)、『気づいたこと、気づかないままのこと』(シカク出版)等がある。
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【新刊】『陰の書店員になりたくて!』有原拾太郎
¥1,100
A5判・130ページ キラキラしない。だからこそ光る―― 書店エッセイにして書店思想。 マニアックな現場労働記であり、棚学の記録。 文学フリマ東京40発。 「淡々としているのに、滅法おもしろい」「棚に吸い込まれる感覚」と評された一冊。 内容紹介 「誰がやっても同じ」とされるジュンク堂書店の雑誌担当。 失われつつある大型書店の現場知を丹念に記録するうち、 やがて“棚のために働いてしまう”自分に気づく。 売上のためではなく、 分類できることそのものの魔力へ。 労働への嫌悪と、微かな喜び。 それはいつしか成長譚となり、読む者の胸にも残る。 目次 第一章 新入社員の頃 第二章 福岡の地へ 第三章 新宿店出店 第四章 新規店の作り方(前編) 第五章 新規店の作り方(後編) 第六章 書店におけるジャンル 第七章 棚の思想は示される(元棚主義と分類の魔力) こんな方におすすめ 書店で働いている/働いていた方 大型書店、ジュンク堂書店に興味のある方 書店論・分類論・棚文化に関心のある方 自分の働く意味にうっすら疑問を持っている人
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【新刊】『人間は絶えず煌めく』江藤健太郎(サイン本)
¥1,210
予約商品
B6判変形並製/160 決して見えないわたしたちの地図。 家の壁に釘を打つようになった夫。 不意に小説が書けなくなった妻。 家族と、動物と、背後の世界をめぐる物語。 作家自ら版元を立ち上げ出版した新たな小説。 発行所:プレコ書房 発売日:2026年4月22日 判型 :110mm×180mm B6判変形並製 160ページ 造本 :カバーなし ニス仕上げ 価格 :1,100円(税込1,210円) 装丁・本文レイアウト:甘利早 あとがき:飴屋法水 校正 :中村外 編集 :江藤健太郎 印刷・製本:藤原印刷 ISBN:978-4-9913956-1-1
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【新刊】『日本ミステリ新世紀MAP』若林踏(サイン本)
¥2,530
四六判/272p 探検したいあなたへ。 2000年から2025年までのミステリの潮流を、 社会の変遷とともにナビゲート! 伊坂幸太郎、東川篤哉、青崎有吾…… 同時代にデビューした作家たちの軌跡を辿る保存版! 〈DEBUT AUTHORS〉 2000 年から2025 年までにデビューした作家たちの軌跡を解説! 伊坂幸太郎・三津田信三・米澤穂信・西尾維新・北山猛邦・東川篤哉・東山彰良・辻村深月・道尾秀介・深町秋生・海堂尊・湊かなえ・中山七里・月村了衛・矢樹純・芦沢央・青崎有吾・浅倉秋成・白井智之・井上真偽・呉勝浩・澤村伊智・佐藤究・逸木裕・斜線堂有紀・阿津川辰海・今村昌弘・方丈貴恵・五十嵐律人・新川帆立・潮谷験…… 日本ミステリー年表2000-2025収録!
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【新刊】『お笑いを〈文学〉する〜「笑える/笑えない」を超える』小田垣有輝
¥1,210
新書判/120頁 双子のライオン堂書店で、開催した連続講義「笑いを〈文学〉する」が書籍になります。 2024年に小田垣有輝さんをお招きして開講した授業を、書籍化に伴い授業だけでは伝えきれなかった熱い思いと独自の論をブラッシュアップして展開します。 【目次】 はじめに 1、東京03と中島敦『山月記』~トリオネタの魅力/『山月記』って本当に二人? 2、ピン芸人の構造論―「語り」か「噺」か 3、「お笑い」と「コード」ー既存のコードへの「抵抗」と「逸脱」 4、トム・ブラウンをなぜ笑う?―文学史と小川洋子『貴婦人Aの蘇生』をヒントに 5、ランジャタイとラーメンズ―谷崎・芥川の文学論争と比較して 6、ランジャタイとシェイクスピア―文学と「おばけ」の関係 ―ランジャタイとは何か 付録 登場人物紹介&参考文献 おわりに 【基本情報】 書名:『お笑いを〈文学〉する 「笑える/笑えない」を超える』 著者:小田垣有輝 ブックデザイン:竹田ドッグイヤー 発売日:2025年5月11日(文学フリマ) 予価:1100+税 判型:新書判、並製 ページ:120頁 発行元:双子のライオン堂出版部 【著者】 小田垣有輝(おだがき・ゆうき) 私立中高一貫校、国語科教員。今年で教員11年目。研究分野の専門は谷崎潤一郎、語り論。教員として働くかたわら、個人文芸誌『地の文のような生活と』を一人で執筆・編集・刊行(現在vol.1~vol.6まで刊行中)。本づくりを通じて、自らが帯びる特権性と向き合う。 <「はじめに」> なぜ人は、お笑いを観て笑うのでしょうか。 「お笑い」という名称からもわかるように、お笑いはお笑いを鑑賞する者に「笑う」という反応を要請します。小説であれば、もちろん笑える小説もあるし、泣ける小説もあるし、怒りを共有する小説もあるし、漠然としたもやもやを読者に植え付ける小説もあるし、小説を読む者の反応は様々である、ということが「当たり前」となっています。しかし、一般的にお笑いは「笑う」という反応に限定されます。ネタ番組では、観覧の人々はみな笑っているし、その中に泣いたり怒ったりする人はいません。 でも、お笑いを観て「笑う」以外の反応をしたっていいはずです。そうでなければ、「笑えるお笑い=良いお笑い」という評価軸しか存在しないことになります。お笑いの中には「笑えないけど良いお笑い」だって存在します。 本書では、物語論や社会学を媒介にしながら「お笑い」と「文学」の関係を考えていきます。そうすることによって「笑えるか否か」という評価軸とは違う軸が見えてきます。私たちが普段観ているお笑いを違った視点から批評することによって、お笑いが備えている豊かな世界が立ち現れるはずです。(小田垣有輝)
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【新刊】『大喜びした日』
¥1,540
新書判/80p それでもつづく私たちの感情を巡る日々のエッセイ集 人生にはいろんな日々がある。大喜びした日、大泣きした日、大笑いした日。けれどふりかえってみれば、なんであんなに喜んだのか、泣いたのかわからないことだってある。嬉しすぎて泣いたのか、悲しすぎて笑えてきたのか。エモくもなければ、かっこよくもない。それでもつづく、私たちの感情を巡る日々のエッセイ集。 【書き手】 〈エッセイ〉ムカイダー・メイ、佐野裕一、あさのりな、石原空子、後藤花菜、小島あかね、竹田ドッグイヤー、逸見実奈、屋良朝哉、松本慎一、杉山由香、堀江昌史〈短歌〉たろりずむ、謀楽しお、domeki 【概要】 『大喜びした日』は編集とデザインのユニット・三点倒立の制作するリトルプレス。計12名の書き手が「大笑いした日」「大泣きした日」「大喜びした日」の3つのテーマに分かれて、大きく感情が揺さぶられた日のことを書いたエッセイ集です。合わせて3人の歌人が、テーマに沿った短歌を制作しました。 【本文抜粋】 思春期の春菜ちゃんにはそれがつらいこと、そしてそれがわかっていながら母としてどうしたらいいかわからないことを泣きながら話してくれた。何も言えなくて私も泣いた。家の前で立ち尽くしたまま、なにもできずに二人で泣いた。(大笑いした日・石原空子「母の涙」) それらがトドメとなり、これまで堆積したものが一気に崩壊した。帰りの電車に乗り込むと、突然耐えがたい悲しみや怒りが込み上げてきて、まわりに乗客がいるにも関わらず涙が出ては頬をすべり落ちていった。(大泣きした日・小島あかね「パンパンに腫れたまぶたで生きる」) タケノコの香りに小麦の香りが加わり、口の中を満たしてゆく。窓の外を見ると、晴れ渡った空が見えた。遠くの景色は霞でぼやけている。ふと、私がしたかったのはこういう暮らしだったのではないかと思った。採れたての旬の野菜をすぐに調理して食べられるというよろこびは何にも変え難い。(大喜びした日・松本慎一「タケノコを茹でた日」) 【仕様】 新書判(W105mm × H182mm× D5mm)/小口折り製本 80ページ/モノクロ
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【新刊】『青天』若林正恭
¥1,980
四六判/304p 人にぶつかっていないと、自分が生きているかどうかよくわからなくなる―― 総大三高の「アリ」こと中村昴が所属するアメフト部は、万年2回戦どまり。相手校の練習を隠し撮りして迎えた高3の引退大会では、強豪・遼西学園に打ち破れた。引退後、みなが受験に向かうなか、勉強にも気持ちが入らず、不良になる覚悟もないまま宙ぶらりんの日々を過ごす。自分自身の不甲斐なさにもがき続けるなかで、アリは再びアメフトと向き合う決意を固める。 青春の苦みと悦びに満ちた、著者渾身の初小説。
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【新刊】『図書室の記録』岸波龍(サイン本)
¥1,760
四六判/160p 著者の岸波さんとイラスト担当のくれよんカンパニーのwサイン! イラスト:くれよんカンパニー 学校図書室を巡る消えかかる淡雪のようなミステリを──推薦・竹本健治(ミステリ作家) 花鞠学園2年3組の越後智也は図書室のヌシと呼ばれるほどに本が好き。同じく本好きな佐野雅は気さくで明るく、読了した本の感想を誰もが興味をそそるように伝えることができる書評の名人。2人は図書委員として放課後、図書の貸出や棚の整理、おすすめ本を紹介する新聞づくりに取り組むが、本を読んでものおもいにふけっているばかりではいられない。図書の紛失や、文化祭のオバケ屋敷の準備中に起きる怪事件など、学園の至る所で奇妙な事件や謎が湧き上がる。謎があるとつい考えてしまう智也は、いつしか学園の名探偵に……!? 著者の岸波龍は、東京・水道橋の雑居ビルの一室で本屋「機械書房」を営む。大学在学中からミステリ小説の投稿を10年ほど続けるも、作家デビューには至らず小さな書店を開業した。文学フリマ等で知り合った作家の卵や既にデビューした作家たちによる、小部数の自主制作本(ZINE)を店頭に取り揃えると話題となった。本を愛する仲間に囲まれながら再び筆をとり、読書好きの高校生が活躍する学園ミステリが、ここに誕生した……。
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【新刊】『うた子と獅子男』 古谷田奈月(サイン本)
¥1,940
四六判/211ページ 安居酒屋で働く、190センチ超の大男・獅子男。人生を持て余した困窮高校生のうた子。松戸駅前で出会ったふたりの奇妙な連帯。生と暴力の火花が飛び散る、ヤンキー×哲学青春長編!
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【新刊】『neoコーキョー4 「ウイルス」という一文字の漢字をつくう』
¥1,760
A5判/96ページ 身の周りをフィールドワークするハンドブックシリーズ第4巻。 令和に新しい漢字誕生! ――漢字研究者とウイルス学者にインタビューして、一文字の漢字をつくるまで。その全記録。 “この本は、見慣れてしまった文字たちの物質感や手触りを再発見するための本です。読み終えるころには、あなたが文字を見るときのチャンネルがひとつ、あるいはいくつか増えていることでしょう。楽しみにしていてください。”――(本文より) ・カタカナ語は増えるのに漢字が増えないのはなぜか? ・漢字は令和に生きる私たちでもつくってもいいものなのか? ・新しい漢字がひろまるプロセスは? ・ウイルスはどのような共通点を持っている存在なのか? ・「ウイルス」という一文字の漢字をどのようにつくったか? ・文字は絵画なのか? neoコーキョーシリーズ初期の集大成。 文字の可能性に自然とひらかれる一冊。 【目次】 はじめに|令和に新しい漢字誕生! 〈特集1〉ウイルスを表す一文字の漢字をつくろう 対話 漢字研究者・笹原宏之教授と話す 「いま漢字を造ろうとすること――令和を生きる私たちにとっての文字」 インタビュー ウイルス研究者・中屋敷均教授にきく 「わたしたちはウイルスをどうイメージしたらいいですか?」 漢字創作 編集部|ハウ・ドゥー・ユー・メイク・カンジ? 編集部|「ウイルス」の漢字発表/あなたも漢字をつくってみよう 〈特集2〉新しい文字体系をつくる人 アーティスト・村橋貴博さんにきく 「どのように架空の文字を創るのか?――読めなさが秘める力」 美術家・藤田紗衣さんと話す 「文字とは絵画なのか?――線画から文字を創ること」 寄稿 志良堂正文|手書きの文字を散策する――手書きは文字を創ること? 新島汐里|あてはめるとこぼれていく、あてはめないとこぼれていく 辻本達也|果てなき波紋 〈連載〉 マンガ 鮎川奈央子「ここ草っぱらキック」 第4話 いつも居るように 占い&コラム SUGAR「失われた世間を求めて」 第4回 占いセミナーの講師 絵巻物 林丈二「ボクは林丈二の思考です」 第4回 自分の「素」を探っているときのアタマのなか コラージュ hcy|小さなものたちのあいだで
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【新刊】『旧ソビエト連邦を歩く』星野藍
¥2,420
SOLD OUT
A5判/192ページ 気鋭の女性写真家による、前世紀の夢の跡をめぐる旅 それはまるで近未来のような、あるいはディストピアのような風景 【内容紹介】 共産主義を掲げ理想の国家建設を目指すも、1991年に崩壊を迎えたソビエト連邦。直後の混乱も30年以上経過した現在ではほぼ収束し、立ち入りが難しかった旧ソ連の構成国に興味を持つ人や、失われた国家の痕跡を見るために実際に足を踏み入れる人も増えています。 本書は、旧ソビエト連邦に何度も足を運んできた経験を持つ女性写真家・星野藍による旅行記です。彼女は、旧ソ連の構成国15カ国をすべて旅して写真に収めてきました。さらに、国として認めておらず、入国が極めて困難な“未承認国家”4カ国(ナゴルノ・カラバフ、アブハジア、南オセチア、沿ドニエストル)にも入っています。 フォトグラファー・星野藍がこれまで撮影してきた“巨大建造物”をはじめ、旅を進める中で目にしてきた景色や街中の生活風景、人々との出会いなど、多数の写真と紀行文で構成する一冊です。 【構成】 ■第1章 ロシアほか4カ国 ウクライナ、ロシア、モルドバ、沿ドニエストル、ベラルーシ ■第2章 中央アジア5カ国 ウズベキスタン、キルギス、トルクメニスタン、カザフスタン、タジキスタン ■第3章 バルト三国 リトアニア、ラトビア、エストニア ■第4章 コーカサス3国ほか ジョージア、南オセチア、アブハジア、 アルメニア、アゼルバイジャン、ナゴルノ・カラバフ ■コラム ……etc. 【著者】 星野藍 福島県出身。写真家・グラフィックデザイナー。軍艦島をきっかけに、廃墟を被写体として撮影を始める。旧共産圏や未承認国家に強く惹かれ、近年縦横無尽に巡っている。「APAアワード2024」金丸重嶺賞、「名取洋之助写真賞」奨励賞を受賞。著書に『幽玄廃墟』『旧共産遺産』『未承認国家アブハジア 魂の土地、生きとし生けるものと廃墟』などがある。
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【新刊】『仮面の告白(初版本復刻版)』三島由紀夫
¥3,960
四六判・箱入り/284ページ 1949(昭和24)年に刊行、日本文学史を揺るがした自伝的書き下ろし小説の初版本を限定復刻。発表当時の「『假面の告白』ノート」「作者の言葉」も収録する。生誕100年記念出版。 本文のみならず、カバー、表紙、扉、帯、そして、三島氏自身による「「假面の告白」ノート」を含む、当時の「書き下ろし長篇小説」シリーズの月報までを再現。 三島氏が広告宣伝のために書いたという「作者の言葉」、三島氏の死去の直後に書かれた坂本一亀氏による回想エッセイ「『仮面の告白』のころ」を含む小冊子も封入。 ※部数限定復刻につき、重版はいたしません。 平野啓一郎氏推薦! 「私は永遠に私でしかない。──絢爛たるペダントリーと華麗な技巧、瑞々しくも官能的な詩情に酔わされながら、読者が最後に向き合うのは、素顔の三島の孤独な自己認識だ。この告白は悲痛だが美しく、そして確かに、天才の開花だ。」
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【新刊】『到来する女たち 石牟礼道子・中村きい子・森崎和江の思想文学』渡邊英理
¥2,640
SOLD OUT
四六判/400ページ じんぶん大賞2026 18位 不揃いなままで「わたし」が「わたしたち」になる──。 1958年に創刊された雑誌『サークル村』に集った石牟礼道子、中村きい子、森崎和江が聞書きなどの手法で切り拓いた新たな地平を、『中上健次論』が話題を呼んだ著者が「思想文学」の視点で読み解く。 「『サークル村』を通して、彼女たちが手に入れたのは、儚い「わたし」(たち)の小さな「声」を顕すための言葉であったにちがいない。この新しい集団の言葉は、異質なものと接触し遭遇することで自らを鍛え、異質な他者とともに葛藤を抱えながらも不透明な現実を生きようとする言葉でなければならなかった。支配や権力、垂直的な位階制や序列的な差別から自由で、不揃いなままで水平的に「わたし」は「わたしたち」になる。 三人の女たちは、そのような「わたし」と「わたしたち」を創造/想像し、「わたし」と「わたしたち」とを表現しうる言葉を発明しようとしたのではなかったか」(渡邊英理) ・石牟礼道子(1927-2018)【熊本】……熊本県天草生まれ。詩人、作家。生後すぐに水俣へ。著書に『苦海浄土』『椿の海の記』『西南役伝説』ほか。 ・中村きい子(1928-1996)【鹿児島】……鹿児島生まれ。小説家、作家。母をモデルにした小説『女と刀』は大きな話題を呼び、木下恵介監督によりドラマ化もされた。 ・森崎和江(1927-2022)【福岡】……朝鮮大邱生まれ。詩人、作家。17歳で単身九州へ渡り、58年筑豊炭鉱近郊の中間に転居、谷川雁らと『サークル村』創刊。著書に『まっくら』『慶州は母の呼び声』『非所有の所有』など。
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【新刊】『ケアと編集』白石正明
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新書判/254p じんぶん大賞2026 13位! もはやこれまでと諦めてうなだれたとき、足元にまったく違うモノサシが落ちている。与えられた問いの外に出てみれば、あらふしぎ、あなたの弱さは克服すべきものじゃなく、存在の「傾き」として不意に輝きだす──。〈ケアをひらく〉の名編集者がみんなの弱さをグッと後押し。自分を変えずに生きやすくなる逆説の自他啓発書。 内容説明 もはやこれまでと諦めてうなだれたとき、足元にまったく違うモノサシが落ちている。与えられた問いの外に出てみれば、あらふしぎ、あなたの弱さは克服すべきものじゃなく、存在の「傾き」として不意に輝きだす―。〈ケアをひらく〉の名編集者が一人ひとりの弱さをグッと後押し。自分を変えずに生きやすくなる逆説の自他啓発書。 目次 1 いかにして編集の先生に出会ったか 2 ズレて離れて外へ 3 ケアは現在に奉仕する 4 ケアが発見する 5 「受け」の豊かさに向けて 6 弱い編集―ケアの本ができるまで
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【新刊】水野太貴『会話の0.2秒を言語学する』
¥1,760
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四六判/240ページ じんぶん大賞2026 2位! 会話で相手に返事をするまでの間に、頭の中で何が起きている? 「ゆる言語学ラジオ」の著者が、日常の奇跡を解き明かす、大興奮の一冊。 言葉で悩んでしまうあなたに。
