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【新刊】『大喜びした日』
¥1,540
新書判/80p それでもつづく私たちの感情を巡る日々のエッセイ集 人生にはいろんな日々がある。大喜びした日、大泣きした日、大笑いした日。けれどふりかえってみれば、なんであんなに喜んだのか、泣いたのかわからないことだってある。嬉しすぎて泣いたのか、悲しすぎて笑えてきたのか。エモくもなければ、かっこよくもない。それでもつづく、私たちの感情を巡る日々のエッセイ集。 【書き手】 〈エッセイ〉ムカイダー・メイ、佐野裕一、あさのりな、石原空子、後藤花菜、小島あかね、竹田ドッグイヤー、逸見実奈、屋良朝哉、松本慎一、杉山由香、堀江昌史〈短歌〉たろりずむ、謀楽しお、domeki 【概要】 『大喜びした日』は編集とデザインのユニット・三点倒立の制作するリトルプレス。計12名の書き手が「大笑いした日」「大泣きした日」「大喜びした日」の3つのテーマに分かれて、大きく感情が揺さぶられた日のことを書いたエッセイ集です。合わせて3人の歌人が、テーマに沿った短歌を制作しました。 【本文抜粋】 思春期の春菜ちゃんにはそれがつらいこと、そしてそれがわかっていながら母としてどうしたらいいかわからないことを泣きながら話してくれた。何も言えなくて私も泣いた。家の前で立ち尽くしたまま、なにもできずに二人で泣いた。(大笑いした日・石原空子「母の涙」) それらがトドメとなり、これまで堆積したものが一気に崩壊した。帰りの電車に乗り込むと、突然耐えがたい悲しみや怒りが込み上げてきて、まわりに乗客がいるにも関わらず涙が出ては頬をすべり落ちていった。(大泣きした日・小島あかね「パンパンに腫れたまぶたで生きる」) タケノコの香りに小麦の香りが加わり、口の中を満たしてゆく。窓の外を見ると、晴れ渡った空が見えた。遠くの景色は霞でぼやけている。ふと、私がしたかったのはこういう暮らしだったのではないかと思った。採れたての旬の野菜をすぐに調理して食べられるというよろこびは何にも変え難い。(大喜びした日・松本慎一「タケノコを茹でた日」) 【仕様】 新書判(W105mm × H182mm× D5mm)/小口折り製本 80ページ/モノクロ
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【新刊】『青天』若林正恭
¥1,980
四六判/304p 人にぶつかっていないと、自分が生きているかどうかよくわからなくなる―― 総大三高の「アリ」こと中村昴が所属するアメフト部は、万年2回戦どまり。相手校の練習を隠し撮りして迎えた高3の引退大会では、強豪・遼西学園に打ち破れた。引退後、みなが受験に向かうなか、勉強にも気持ちが入らず、不良になる覚悟もないまま宙ぶらりんの日々を過ごす。自分自身の不甲斐なさにもがき続けるなかで、アリは再びアメフトと向き合う決意を固める。 青春の苦みと悦びに満ちた、著者渾身の初小説。
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【新刊】『図書室の記録』岸波龍(サイン本)
¥1,760
四六判/160p 著者の岸波さんとイラスト担当のくれよんカンパニーのwサイン! イラスト:くれよんカンパニー 学校図書室を巡る消えかかる淡雪のようなミステリを──推薦・竹本健治(ミステリ作家) 花鞠学園2年3組の越後智也は図書室のヌシと呼ばれるほどに本が好き。同じく本好きな佐野雅は気さくで明るく、読了した本の感想を誰もが興味をそそるように伝えることができる書評の名人。2人は図書委員として放課後、図書の貸出や棚の整理、おすすめ本を紹介する新聞づくりに取り組むが、本を読んでものおもいにふけっているばかりではいられない。図書の紛失や、文化祭のオバケ屋敷の準備中に起きる怪事件など、学園の至る所で奇妙な事件や謎が湧き上がる。謎があるとつい考えてしまう智也は、いつしか学園の名探偵に……!? 著者の岸波龍は、東京・水道橋の雑居ビルの一室で本屋「機械書房」を営む。大学在学中からミステリ小説の投稿を10年ほど続けるも、作家デビューには至らず小さな書店を開業した。文学フリマ等で知り合った作家の卵や既にデビューした作家たちによる、小部数の自主制作本(ZINE)を店頭に取り揃えると話題となった。本を愛する仲間に囲まれながら再び筆をとり、読書好きの高校生が活躍する学園ミステリが、ここに誕生した……。
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【新刊】『うた子と獅子男』 古谷田奈月(サイン本)
¥1,940
四六判/211ページ 安居酒屋で働く、190センチ超の大男・獅子男。人生を持て余した困窮高校生のうた子。松戸駅前で出会ったふたりの奇妙な連帯。生と暴力の火花が飛び散る、ヤンキー×哲学青春長編!
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【新刊】『珍獣に合鍵』 早乙女ぐりこ
¥2,035
四六判/192ページ 日々積み重なる小さな絶望に抗う、血みどろの闘いの記録。 「大丈夫なふりをしたことがある、全ての人に読んでほしい」高瀬隼子(作家) 中高一貫男子校で教員として働く鍵岡奏。 女性が極端に少ない職場で、 彼女はまるで「珍獣」のような存在。 無秩序で制御不能な生徒たちに翻弄され、無神経な同僚に削られながら 壊れかけギリギリの日々を過ごしている。 ある日、心の拠り所にしていた先輩教員から発せられた一言から歯車が狂いだす ……。 社会に絶望しながらも、もがき生きる人間のリアルを圧倒的解像度で綴る。
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【新刊】『neoコーキョー4 「ウイルス」という一文字の漢字をつくう』
¥1,760
A5判/96ページ 身の周りをフィールドワークするハンドブックシリーズ第4巻。 令和に新しい漢字誕生! ――漢字研究者とウイルス学者にインタビューして、一文字の漢字をつくるまで。その全記録。 “この本は、見慣れてしまった文字たちの物質感や手触りを再発見するための本です。読み終えるころには、あなたが文字を見るときのチャンネルがひとつ、あるいはいくつか増えていることでしょう。楽しみにしていてください。”――(本文より) ・カタカナ語は増えるのに漢字が増えないのはなぜか? ・漢字は令和に生きる私たちでもつくってもいいものなのか? ・新しい漢字がひろまるプロセスは? ・ウイルスはどのような共通点を持っている存在なのか? ・「ウイルス」という一文字の漢字をどのようにつくったか? ・文字は絵画なのか? neoコーキョーシリーズ初期の集大成。 文字の可能性に自然とひらかれる一冊。 【目次】 はじめに|令和に新しい漢字誕生! 〈特集1〉ウイルスを表す一文字の漢字をつくろう 対話 漢字研究者・笹原宏之教授と話す 「いま漢字を造ろうとすること――令和を生きる私たちにとっての文字」 インタビュー ウイルス研究者・中屋敷均教授にきく 「わたしたちはウイルスをどうイメージしたらいいですか?」 漢字創作 編集部|ハウ・ドゥー・ユー・メイク・カンジ? 編集部|「ウイルス」の漢字発表/あなたも漢字をつくってみよう 〈特集2〉新しい文字体系をつくる人 アーティスト・村橋貴博さんにきく 「どのように架空の文字を創るのか?――読めなさが秘める力」 美術家・藤田紗衣さんと話す 「文字とは絵画なのか?――線画から文字を創ること」 寄稿 志良堂正文|手書きの文字を散策する――手書きは文字を創ること? 新島汐里|あてはめるとこぼれていく、あてはめないとこぼれていく 辻本達也|果てなき波紋 〈連載〉 マンガ 鮎川奈央子「ここ草っぱらキック」 第4話 いつも居るように 占い&コラム SUGAR「失われた世間を求めて」 第4回 占いセミナーの講師 絵巻物 林丈二「ボクは林丈二の思考です」 第4回 自分の「素」を探っているときのアタマのなか コラージュ hcy|小さなものたちのあいだで
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【新刊】『旧ソビエト連邦を歩く』星野藍
¥2,420
SOLD OUT
A5判/192ページ 気鋭の女性写真家による、前世紀の夢の跡をめぐる旅 それはまるで近未来のような、あるいはディストピアのような風景 【内容紹介】 共産主義を掲げ理想の国家建設を目指すも、1991年に崩壊を迎えたソビエト連邦。直後の混乱も30年以上経過した現在ではほぼ収束し、立ち入りが難しかった旧ソ連の構成国に興味を持つ人や、失われた国家の痕跡を見るために実際に足を踏み入れる人も増えています。 本書は、旧ソビエト連邦に何度も足を運んできた経験を持つ女性写真家・星野藍による旅行記です。彼女は、旧ソ連の構成国15カ国をすべて旅して写真に収めてきました。さらに、国として認めておらず、入国が極めて困難な“未承認国家”4カ国(ナゴルノ・カラバフ、アブハジア、南オセチア、沿ドニエストル)にも入っています。 フォトグラファー・星野藍がこれまで撮影してきた“巨大建造物”をはじめ、旅を進める中で目にしてきた景色や街中の生活風景、人々との出会いなど、多数の写真と紀行文で構成する一冊です。 【構成】 ■第1章 ロシアほか4カ国 ウクライナ、ロシア、モルドバ、沿ドニエストル、ベラルーシ ■第2章 中央アジア5カ国 ウズベキスタン、キルギス、トルクメニスタン、カザフスタン、タジキスタン ■第3章 バルト三国 リトアニア、ラトビア、エストニア ■第4章 コーカサス3国ほか ジョージア、南オセチア、アブハジア、 アルメニア、アゼルバイジャン、ナゴルノ・カラバフ ■コラム ……etc. 【著者】 星野藍 福島県出身。写真家・グラフィックデザイナー。軍艦島をきっかけに、廃墟を被写体として撮影を始める。旧共産圏や未承認国家に強く惹かれ、近年縦横無尽に巡っている。「APAアワード2024」金丸重嶺賞、「名取洋之助写真賞」奨励賞を受賞。著書に『幽玄廃墟』『旧共産遺産』『未承認国家アブハジア 魂の土地、生きとし生けるものと廃墟』などがある。
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【新刊】『仮面の告白(初版本復刻版)』三島由紀夫
¥3,960
四六判・箱入り/284ページ 1949(昭和24)年に刊行、日本文学史を揺るがした自伝的書き下ろし小説の初版本を限定復刻。発表当時の「『假面の告白』ノート」「作者の言葉」も収録する。生誕100年記念出版。 本文のみならず、カバー、表紙、扉、帯、そして、三島氏自身による「「假面の告白」ノート」を含む、当時の「書き下ろし長篇小説」シリーズの月報までを再現。 三島氏が広告宣伝のために書いたという「作者の言葉」、三島氏の死去の直後に書かれた坂本一亀氏による回想エッセイ「『仮面の告白』のころ」を含む小冊子も封入。 ※部数限定復刻につき、重版はいたしません。 平野啓一郎氏推薦! 「私は永遠に私でしかない。──絢爛たるペダントリーと華麗な技巧、瑞々しくも官能的な詩情に酔わされながら、読者が最後に向き合うのは、素顔の三島の孤独な自己認識だ。この告白は悲痛だが美しく、そして確かに、天才の開花だ。」
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【新刊】『到来する女たち 石牟礼道子・中村きい子・森崎和江の思想文学』渡邊英理
¥2,640
四六判/400ページ じんぶん大賞2026 18位 不揃いなままで「わたし」が「わたしたち」になる──。 1958年に創刊された雑誌『サークル村』に集った石牟礼道子、中村きい子、森崎和江が聞書きなどの手法で切り拓いた新たな地平を、『中上健次論』が話題を呼んだ著者が「思想文学」の視点で読み解く。 「『サークル村』を通して、彼女たちが手に入れたのは、儚い「わたし」(たち)の小さな「声」を顕すための言葉であったにちがいない。この新しい集団の言葉は、異質なものと接触し遭遇することで自らを鍛え、異質な他者とともに葛藤を抱えながらも不透明な現実を生きようとする言葉でなければならなかった。支配や権力、垂直的な位階制や序列的な差別から自由で、不揃いなままで水平的に「わたし」は「わたしたち」になる。 三人の女たちは、そのような「わたし」と「わたしたち」を創造/想像し、「わたし」と「わたしたち」とを表現しうる言葉を発明しようとしたのではなかったか」(渡邊英理) ・石牟礼道子(1927-2018)【熊本】……熊本県天草生まれ。詩人、作家。生後すぐに水俣へ。著書に『苦海浄土』『椿の海の記』『西南役伝説』ほか。 ・中村きい子(1928-1996)【鹿児島】……鹿児島生まれ。小説家、作家。母をモデルにした小説『女と刀』は大きな話題を呼び、木下恵介監督によりドラマ化もされた。 ・森崎和江(1927-2022)【福岡】……朝鮮大邱生まれ。詩人、作家。17歳で単身九州へ渡り、58年筑豊炭鉱近郊の中間に転居、谷川雁らと『サークル村』創刊。著書に『まっくら』『慶州は母の呼び声』『非所有の所有』など。
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【新刊】『ケアと編集』白石正明
¥1,056
新書判/254p じんぶん大賞2026 13位! もはやこれまでと諦めてうなだれたとき、足元にまったく違うモノサシが落ちている。与えられた問いの外に出てみれば、あらふしぎ、あなたの弱さは克服すべきものじゃなく、存在の「傾き」として不意に輝きだす──。〈ケアをひらく〉の名編集者がみんなの弱さをグッと後押し。自分を変えずに生きやすくなる逆説の自他啓発書。 内容説明 もはやこれまでと諦めてうなだれたとき、足元にまったく違うモノサシが落ちている。与えられた問いの外に出てみれば、あらふしぎ、あなたの弱さは克服すべきものじゃなく、存在の「傾き」として不意に輝きだす―。〈ケアをひらく〉の名編集者が一人ひとりの弱さをグッと後押し。自分を変えずに生きやすくなる逆説の自他啓発書。 目次 1 いかにして編集の先生に出会ったか 2 ズレて離れて外へ 3 ケアは現在に奉仕する 4 ケアが発見する 5 「受け」の豊かさに向けて 6 弱い編集―ケアの本ができるまで
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【新刊】『カウンセリングとは何か―変化するということ』東畑開人
¥1,540
新書判/448p じんぶん大賞2026 7位! 人生の変わる場所──。 カウンセリングが、いま社会へとひらかれる。臨床心理学の歴史に打ち立てられた、新たな金字塔。 ■精神分析、ユング心理学、認知行動療法、家族療法、人間性心理学── バラバラに乱立する心理学を俯瞰し、メタな原論が示される。 ■身体を動かす、世界を動かす、からだを動かす、視点を動かす、心を揺らす── カウンセリングは聞くだけじゃない。アクティブに5つの介入がなされる。 ■いかに生き延びるか、いかに生きるか── カウンセリングには二つのゴールがある。生活を守ることと、人生をちゃんと生きること。 「カウンセリングとは、近代の根源的なさみしさのなかで、人が可能な限り、正直に、率直に、ほんとうの話をすることを試み続ける場所である。」──「5章 カウンセリングとは何だったのか──終わりながら考える」より
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【新刊】水野太貴『会話の0.2秒を言語学する』
¥1,760
SOLD OUT
四六判/240ページ じんぶん大賞2026 2位! 会話で相手に返事をするまでの間に、頭の中で何が起きている? 「ゆる言語学ラジオ」の著者が、日常の奇跡を解き明かす、大興奮の一冊。 言葉で悩んでしまうあなたに。
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【新刊】『斜め論―空間の病理学』松本卓也
¥2,420
SOLD OUT
四六/320ページ ケアは、どうひらかれたのか? 「生き延び」と「当事者」の時代へと至る「心」の議論の変遷を跡付ける。 垂直から水平、そして斜めへ。時代を画する、著者の新たな代表作! === 「現代は、ケア論の隆盛に代表されるように、人と人との水平的なつながりの重要性をいうことがスタンダードになった時代である。けれども、単に水平的であればよいわけではない。 水平方向は、人々を水平(よこならび)にしてしまう平準化を導いてしまうからだ。けれども、水平方向には日常を捉え直し、そこからちょっとした垂直方向の突出を可能にする契機もまた伏在している。ゆえに、垂直方向の特権化を批判しつつ、しかし現代的な水平方向の重視に完全に乗るわけでもなく、「斜め」を目指すこと……。 そのような弁証法的な思考を、精神科臨床、心理臨床、当事者研究、制度論的精神療法、ハイデガー、オープンダイアローグ、依存症といったテーマに即して展開したのが本書のすべてである。」 (あとがきより抜粋)
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【新刊】『お金信仰さようなら』ヤマザキOKコンピュータ
¥1,980
四六/224ページ 働いて働いて働いて働いて働いて、 収入を伸ばし、貯蓄を増やし、経済最優先の社会の中で、 労働と成長ばかり求められてきた。 私たちは、「お金信仰の時代」に生まれ育った。 しかし、一部の間ではもう新たな時代が始まっている。 ーーーーー ・どれだけの資産があれば人は幸せになれるのか? ・売れないものには価値がないのか? ・経済成長すれば私たちの暮らしは豊かになるのか? 金融界のみならず、国内外のパンク・シーンや多種多様な地下カルチャーを渡り歩いてきた著者が、 そこで培った独自の視点でひとつひとつの疑問を解き、 貯蓄でもなく、選挙でもない、新しい選択肢を提示する。 『くそつまらない未来を変えられるかもしれない投資の話』(6刷)で話題をさらった、 投資家でパンクスの著者による最新作。 今度こそ、くそつまらない未来は変えられる。 お金信仰が終わったあとの時代で、 何を指針に生きるのか? まだ名前の付いてない、新たな時代へと突き進む私たちのための入門書。
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【新刊】『死ななくてよくなった後の日日』惣田大海水
¥1,430
A6判/232ページ 【内容】 わたしはきっと父親と同じように、いつか首を吊って死ぬだろうを思いこんで、でも残った家族に、もう一度自殺した人間の骨を見せるわけにいかないと必死だった生活を抜け、いつの間にか死ななくてもよい日々がそこにあった。しかし、だからといって、その後は楽しく幸せに生きていきました、めでたしめでたし、とはならなかった。ある日、父親が首を吊る原因となった土地を、売ってほしいという手紙が届く。ヤングケアラーがヤングでなくなった後、どう生きれば穏やかな日々を手に入れられるか、死にたかった人が死にたくなくなった後、どう生きれば人生を楽しめるのか、を模索した日日の日記。(2023年7月から2024年4月までの日記を収録)
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【新刊】『死ななくてよくなった後の日日2』惣田大海水
¥1,320
A6判/163ページ 【内容】 私が求めているのは、死にたい気持ちのその先にもきっとあるであろう、穏やかな生活である。穏やかな生活を手に入れるためには、きっと今のままでは駄目で、私は自分の土台を固める必要がある。しかし、仕事の環境が変化し、どうにもこうにも慌ただしく、自分と向き合うどころではない。カウンセリングに行くべきか、行かざるべきか三万光年ほど検討し、ついに心理士の元へ行く、そんな日々の記録。(2024月5月から2024年10月までの日記を収録)
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【新刊】『死ななくてよくなった後の日日3』惣田大海水
¥1,650
A6判/299ページ 【内容】 死ななくてよくなったからこそ、やっと通うことが出来るようになったカウンセリング。父親とは、母親とは、自分とは、いったいどういう人間なのか。体内に残存する子供のころの家庭環境というブラックボックスを、心理士との対話の中で再度考え直していく「カウンセリング日記」を含む日日の記録。(2024年11月から2025年7月までの日記を収録)
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【新刊】『また編集者になってしまった』遊牧菜々
¥1,540
SOLD OUT
文庫/228ページ ライスワークとしての編集、 ライフワークとしての執筆 ――編集者。私の社会人生活は、編集という仕事への愛着と、同時にこれではないという気持ち、の両方に引き裂かれ続けている。インタビューしたり、企画を考えたり、タイトルや惹句を考えたりするのはとても好きなのに、一生の仕事だ! 天職だ! と思えない。なぜ。答えは簡単で、私がなりたいものは、もうずっと変わらず子どもの頃から作家であり、編集者ではないからだ。でも作家って、職業なんだろうか。書くことって、お金がついてくるかどうかは別の問題で、書くか書かないか、これだけ、生き方なんだと思う。 ブランクあり30代が転職活動する話 この本は、30代前半でキャリアから数年離れていた私が、どのようにして転職活動を行い、復職したかを伝える本だ。転職歴が多く、適職がわからず、仕事との向き合い方にも迷いがある。そんな状態をそのまま書き綴った。 結果として私は、過去に経験した編集の仕事を再開することになった。編集の仕事に関しては葛藤も多かったのだが、自分に向いている仕事を見つめ直したとき、この仕事に行きついた。それが「また編集者になってしまった」というタイトルの由来だ。 この本は、転職活動をしている人や、転職を迷っている人はもちろん、転職回数が多いとか、仕事がしんどい、続かないといった悩みを持っている人にも役に立つと思う。 また、編集の仕事に関する悩みという内容も終章に含まれているから、編集に興味のある人にも一部、面白く読んでもらえるだろう。 【目次】 第1章 ブランクあり30代の転職活動記 直接応募か転職エージェントか 求人への大量応募はゆるやかな自傷行為 迷走する転職活動と、キャリアカウンセリング 転職活動、もう限界かも 3か月で190社応募したら、心ときめく求人票が見えてきた(?) 「はずれ」面接官に当たってしまった 内定が出ました:返答までの期間をいかに引き延ばすか? 心理的安全性の高い職場を求めている 転職活動 地獄の延長戦 内定3社目:ついに就職先を決める 第2章 日記 2024.12.27~2025.7.16 第3章 キャリアカウンセリングの記録 羅針盤を失って キャリカウンセリング①過去を探る――自分史 キャリカウンセリング②コミュニケーションの傾向を知る――パーソナル診断 終章 書くことと編集 ライスワークとしての編集、ライフワークとしての執筆 本当の編集者になれなかった 「編集」は世の中に役立つ職業なのか?
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【新刊】『ガリバー旅行記』ジョナサン・スウィフト・(翻訳)柴田元幸
¥2,200
文庫/500ページ 1726年にロンドンで刊行された『ガリバー旅行記』は、アイルランド出身の聖職者でジャーナリストのジョナサン・スウィフトが書いた4部構成の諷刺小説です。現在にいたる300年のあいだ、世界中の子どもと大人に読み継がれてきました。 次々と起きる出来事、たっぷりの諷刺、理屈抜きの面白さ! 本書は定評と実力をそなえた米文学者の柴田元幸が、「お茶の間に届くこと」を意識して、朝日新聞に好評連載した翻訳の書籍化です。 夏目漱石は『ガリバー旅行記』の諷刺の特質を論じて「古今の傑作」と高く評価し(『文学評論』「スウィフトと厭世文学」)、20日世紀の傑作諷刺小説『動物農場』や『一九八四年』を描いたジョージ・オーウェルも「飽きることなどまずあり得ない本」と賞賛しました(「政治対文学――『ガリヴァー旅行記』論考」)。 物語は嵐にあって船が難破、必死に泳いで辿り着いた島が小人国のリリパット。そして次には巨人国のブロブディングナグ、空飛ぶ島のラプータ、支配される島のバルニバービ、フウイヌムと呼ばれる馬たちが暮らす理想郷へと……4部構成で縦横無尽にすすみゆきます。 訳者解説では『ガリバー旅行記』の出たとこ勝負で縦横無尽に進んでいくストーリの面白さの特質が分析されています。 作品を創造的に描きこんで連載時より好評を博した挿絵の平松麻による口絵4頁つき。 ◯目次 出版者から読者へ 第1部・リリパット国渡航記 第2部・ブロブディングナグ国渡航記 第3部・ラプータ、バルニバービ、ラグナグ、グラブダブドリブ、日本渡航記 第4部・フウイヌム国渡航記 ガリバー船長から縁者シンプソンへの手紙 告 解説
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【新刊】『半群』井戸方
¥2,750
四六変形判/144ページ ~極限への挑戦~ 詩人・井戸 方 による初詩集! 数学的「抽象」の世界(集合論、圏論)をいかにして「詩」に移行するか。 〈夜の夢が一つの習作であるとき/醒めたわたしは/言い知れぬ孤独感を覚えるのです/付与された意味合いなど/まるで歯牙にもかけないような/部屋の高さと広さ/わずかな/原初の外壁に覆われた秩序を/公転軌道と逆しまに目指す黒い鳥の/その速度と対立する硬度は/いったいどれだけの/熱量を枯渇させたのでしょう/いつかの夢は/たしかに足掻いていて/醒めたわたしは/いつかの光景を/たしかに知っていました〉
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【新刊】『数学ガールの秘密ノート/学ぶための対話 (数学ガールの秘密ノートシリーズ) 』
¥1,650
A5判/304ページ 第1章「無限のキャンバス」では、数学が苦手な女の子「ノナちゃん」が登場し、高校生の「僕」との対話が始まります。 第2章「直線の限りを尽くして」では、座標平面上に描かれた直線を題材にして「数学を理解すること」を学びます。 第3章「暗記と理解」では、数学を学ぶときの「暗記」について、「僕」と後輩のテトラちゃんが対話をします。勉強は覚えることなんだろうか、覚えないですむことはないんだろうか。絶対に覚えなくてはいけないことはなんだろうか。数学をめぐって多様な対話がなされます。 第4章「何がわからないか、わかりません」では、数学がわからなくて途方にくれたときの気持ちが話題になります。何もかもわからない。何がわからないかもわからない。そんなどうしようもない気持ちになったとき、どうやって数学を学んだらいいのでしょうか。そのためのちょっとしたヒントと発想法が語られます。 第5章「教える・学ぶ・考える」では、数学という科目に留まらず、考えるということの意味について語られます。考える上で大事なこと、学校で、あるいは学校を越えて生涯学んでいくために大切なことを探っていきます。 目次 プロローグ 第1章「無限のキャンバス」 第2章「直線の限りを尽くして」 第3章「暗記と理解」 第4章「何がわからないか、わかりません」 第5章「教える・学ぶ・考える」 エピローグ 解答 もっと考えたいあなたのために
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【新刊】『「これくらいできないと困るのはきみだよ」?』勅使川原真衣・野口晃菜・竹端寛・武田緑・川上康則
¥2,255
四六判/376ページ 学校の内外から教師・子どもに向けられる能力主義を語りひらく 本書の概要 社会や労働にある一元的な能力主義や「傷つき」について、組織開発者として日々論じている勅使川原真衣さんが、教育・福祉の専門家・実践家と対談。学校をめぐる際限なき「望ましさ」の背景にどんな傷つきや焦りがあるのかを探り、一元的な能力主義をほぐしていくための糸口を考えました。 本書からわかること 環境や関係性を無視した能力観の果てに 社会では、日々さまざまな能力の必要性が訴えられていますが、それらは非常に移ろいやすいものです。労働の世界に目を向ければ、「新卒で必要な能力」が時代とともに移ろいますが、能力とは個人に宿るものではなく、その発揮は本来、環境との関係に左右されます。 そして、労働の世界とは切っても切りはなせない関係である教育の現場でも、「コミュニケーション能力」「非認知能力」「指導力」という表現に、こうした一元的な能力主義の片鱗を見つけることは難しくありません。 例えば、「これくらいできないと困るのはきみだよ」。言ったり、言われたりしたことのある人は多いでしょう。学校で相手や自分に「これくらいできないと困るのはきみだ」と言いたくなるときには、どのような社会で生きることが想定されているでしょうか。 「これくらい」が規定する社会は存在するのか 本書の編著者である勅使川原さんは、「能力とは個人に宿るものではなく、他者や環境との関係の中で発揮されるのではないか」と提案します。そして、一元的な能力主義を脱するためには、個人がすべての“能力”を身に付けて「強い個人」として生きることを目指すのではなく、強さと弱さ、とがりや特性を組み合わせて生きていくことを目指すほうが大切なのではないかとも考えます。 本書では、「これくらいできないと」に表現される焦りが、昨今の学校をめぐる状況への合理化として表れているのではないかと仮定し、どうすれば一元的な能力主義という“自縄自縛”をほぐしていけるのかを議論します。 「学校だけが変わったって意味はない」? 「学校がいくら個性を大切にしても、その先で生きていく社会が変わらなければ、結局困るのは子どもたちではないか?」――こうした不安も生じるかもしれません。しかしながら、不登校児童生徒が30万人を超える今、このまま進んでいったとして、学校は子どもたちにとって、そして先生にとって、どんな場所になりうるでしょうか。私たちは、なに「から」始めていけそうでしょうか。4つの語り合いを通して、学校にある大人や子どもの傷つき・葛藤をつぶさに見つめながら、糸口をいっしょに考えていくための1冊です。 対談1 声を聞かれるということ(野口晃菜) 対談2 学校でケアし、ケアされるということ(竹端 寛) 対談3 学校がそうせざるを得ない合理性を追って(武田 緑) 対談4 言っても癒えない?――学校という職場で(川上康則) こんなときにおすすめ 自分や同僚、子どもに対して「これくらいできないと……」と言いたくなるとき 子どもの個性やとがりを大切にしたいけど、それが子どものためになるのか不安なとき 学校や教室の「○○力」や能力主義について考え直したくなったとき 先生同士や子どもに向けられる一元的な能力主義について考え直したくなったとき
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【新刊】『マリッジ・アンド・ゴースト・ストーリー』大前粟生
¥1,760
四六判/184ページ 俺、ほんとに結婚するのか? 27才の春崎は、大学から付き合っているさやかと結婚を控えている。だが、世間のいう「結婚」の世間体や両家のしがらみにもやもやする。 そんな折、さやかと共通の友達であったヒロが事故で亡くなったと知らされた。決められたレールの上を歩くように結婚した春崎とさやかの前に現れたのは・・・。
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【新刊】『一人娘』グアダルーペ・ネッテル
¥3,080
四六判/234ページ メキシコの新星ネッテル、待望の長編! ********************************************************************** わたしの予想は、最高の形で裏切られました。 この物語を読んでいるあいだ、イネスはわたしの子どもだったし、 アリナはわたしの友人だったし、ドリスとニコラスはわたしの隣人だった。 「産む/産まない」の先にある人生とはこんなにも長く、 容易でなく、なんとかけがえのないものか。 やっぱりわたしはネッテルの作品がとても好きです。 ――大塚真祐子(文筆家・元書店員) ********************************************************************** ◎ブッカー国際賞最終候補作 ◎カラモもうひとつの視点賞受賞作 わたし(ラウラ)とアリナは親友で、20代のころはお互いに「子どもは産まない」と誓い合った仲だった。その意志をかたくなに貫くラウラとは裏腹に、アリナは結婚し、やがて子ども(イネス)を身ごもる。 そんななか、ラウラの暮らすアパートのベランダでは鳩が巣を作り、やがてラウラはアパートの隣に暮らす母子家庭の男の子ニコラスとだんだん交流を深めていく。やがてイネスが生まれるが、イネスには生まれついて重度の障害があり明日を生きる保証もない状態だった。 イネスの誕生とニコラスとの交流、ベランダに巣を作った鳩……、ラウラの心は揺れ動き、本人がそれまで思いもしなかった自らの気持ちに気づかされていく。イネスの生命や母という宿命、女として生きることの葛藤……。 そして、物語は思わぬ形で最後を迎えることになる。
