
【新刊】三宅香帆『「話が面白い人」は何をどう読んでいるのか』
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新書判/272ページ
「とっさに言葉が出てこない」「アイスブレイク的な雑談が苦手」「飲み会で昔の話ばかりする大人になりたくない」……そんな時、話題の本や漫画、最新の映画やドラマについて魅力的に語れる人は強い。社会や人生の「ネタバレ」が詰まったエンタメは、多くの人の興味も引く。ただ、作品を読み解き、その面白さを伝えるには、実は「コツ」がある。気鋭の文芸評論家が自ら実践する「『鑑賞』の技術」を徹底解説!
【目次】
まえがき
第一部 技術解説編
1 話が面白いという最強のスキルについて
2 味わった作品を上手く「料理」してネタにする
3 具体例でわかる! 物語鑑賞「五つの技術」
4 「鑑賞ノート」をつけてみよう
5 読解力があればコミュニケーション上手になれる
第二部 応用実践編
1 〈比較〉ほかの作品と比べる
欲望と格差が引き起こす人間ドラマ――『地面師たち』vs.『パラサイト』
「ここ」を肯定して生きる――「成瀬」シリーズvs.『桐島、部活やめるってよ』『あまちゃん』
「推し」時代の師弟関係――『メダリスト』vs.『ユーリ!!! on ICE』
強くなりたい少年たち――『ダイヤモンドの功罪』vs.『実力も運のうち 能力主義は正義か?』
なぜ中年男性はケアをしないのか問題――『LIGHTHOUSE』vs.『OVER THE SUN』
息子であり、父であり、夫ではない男たち――『君たちはどう生きるか』vs.『街とその不確かな壁』 ほか
2 〈抽象〉テーマを言葉にする
ケアの倫理の物語――『ダンジョン飯』『アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か?』
父性の在り方を問う物語――『不適切にもほどがある!』『喫茶おじさん』
ネットがつれてきた感情――『エレクトリック』『##NAME##』『ハンチバック』
アンコントローラブルの文学――『ともぐい』『八月の御所グラウンド』
ローカル性の復活――『地図と拳』『しろがねの葉』『この世の喜びよ』『荒地の家族』
「親ガチャ」に外れた人生のその後――『水車小屋のネネ』
3 〈発見〉書かれていないものを見つける
消えたブラザーフッドの行方――『女のいない男たち』『ドライブ・マイ・カー』
令和の「こじらせ男子」が持っていないもの――『こっち向いてよ向井くん』
ポスト「逃げ恥」時代の家庭問題――『海のはじまり』『西園寺さんは家事をしない』『SPY×FAMILY』 ほか
4 〈流行〉時代の共通点として語る
「おいしいごはん」は幸せの象徴か――『おいしいごはんが食べられますように』『デクリネゾン』
令和の源平ブーム――『鎌倉殿の13人』『平家物語』『犬王』
今なぜSFがウケるのか――『三体』『プロジェクト・ヘイル・メアリー』
SNSでバズる短歌――『あなたのための短歌集』
「はて?」「なぜ?」が求められている――『虎に翼』
正しさをめぐる問いかけ――『〈公正(フェアネス)〉を乗りこなす』『訂正可能性の哲学』
芥川賞候補作は時代を反映する――『バリ山行』『サンショウウオの四十九日』 ほか
5 〈不易〉普遍的なテーマとして語る
物語は陰謀論に対抗しうるか――『方舟を燃やす』『女の国会』『一番の恋人』
「推し」ブームの変遷――『推し、燃ゆ』
「私小説」が流行る理由――『文藝』「ウィーウァームス」『アイドル2・0』
名作リバイバル・ブーム――『THE FIRST SLAM DUNK』
村上春樹の継承者を考える――『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』『ブランチライン』
『光る君へ』と源氏物語――『光る君へ』『あさきゆめみし』
「ノンフィクション本三宅賞」を決めてみる――『太陽の子』『ネット右翼になった父』『母という呪縛 娘という牢獄』
ウクライナ、灰色の空――『ペンギンの憂鬱』『ウクライナ日記』
あとがき
付録 話が面白くなるブックリスト
三宅香帆
文芸評論家。京都市立芸術大学非常勤講師。1994(平成6)年高知県生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程中退。主に文芸評論、社会批評などの分野で幅広く活動。著書に『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』『「好き」を言語化する技術』など多数。
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