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【新刊】『第二開国』藤井太洋
¥2,035
四六判/400ページ 現代の黒船がもたらすのは再生か、終焉か? 父親の介護のため地元・奄美大島にUターンした昇雄太。 長年過疎と人口減少に悩まされていた町は、巨大クルーズ船寄港地を中心としたIR誘致計画により、活気を取り戻しつつあった。 この事業は、圧倒的巨大資本の力で雇用創出とインフラ整備を実現し、町の、そして日本の救世主となる――多くの島民がそう思っていた。 ところが計画が着々と進むある時、昇はクルーズ船〈エデン号〉の前代未聞の事業内容を突きつけられる。 門戸開放か排斥か。様々な思惑が渦巻く計画を前に、島民たちの決断は?(版元サイトより)
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【新刊】『Genesis 一万年の午後』
¥1,980
四六判/277ページ 【日本SFの新時代を作る書き下ろしアンソロジーシリーズ始動! 】創刊号はベテラン堀晃を筆頭に、松崎有理、宮内悠介、高山羽根子、倉田タカシなど現在の日本SF界を牽引する俊英のほか、次世代を担う新鋭・久永実木彦、ライトノベル界で活躍する秋永真琴・宮澤伊織の新作短編を収録。日本SFの新たな潮流を創世するオリジナル・アンソロジー誕生。
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【新刊】『令和その他のレイワにおける健全な反逆に関する架空六法』新川帆立
¥1,815
四六判/272頁 通称:令和反逆六法―― 六つのパラレル・レイワ、六つの架空法律で、現行法と現実世界にサイドキック! 「命権擁護」の時代を揺さぶる被告・ボノボの性行動、「自家醸造」の強要が助長する家父長制と女たちの秘密、「労働コンプライアンス」の眩しい正義に潜む闇……。 痛烈で愉快で洗練された、仕掛けだらけのリーガルSF短編集。 【収録短編および各話の架空法律】 ◇第一話 動物裁判 礼和四年「動物福祉法」及び「動物虐待の防止等に関する法律」 ◇第二話 自家醸造の女 麗和六年「酒税法及び酒類行政関係法令等解釈通達(通称:どぶろく通達)」 ◇第三話 シレーナの大冒険 冷和二十五年「南極条約の取扱いに関する議定書(通称:南極議定書)」 ◇第四話 健康なまま死んでくれ 隷和五年「労働者保護法」あるいは「アンバーシップ・コード」 ◇第五話 最後のYUKICHI 零和十年「通貨の単位及び電子決済等に関する法律(通称:電子通貨法)」 ◇第六話 接待麻雀士 例和三年「健全な麻雀賭博に関する法律(通称:健雀法)」
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【新刊】『十五光年より遠くない』新馬場新(サイン本)
¥946
四六判/414頁 文明が停止した夜。二人だけの任務が始まる 2025年。 人類観測史上最大規模の太陽フレアが発生、突然の磁気嵐が地球を襲った。 その影響で起こった大規模停電により、日本は通信、インフラがストップする異常事態に陥る。 その日、東京・渋谷で偶然初恋の女性・水星と再会した元自衛官の陸は、水星の妹・金星から大規模停電の理由と、「ある事実」を知らされる。 文明が停止し、パニックに陥る東京ーーそんな状況下で、かつての想い人の命と、東京に危機が迫っていた。 自身の姉の命の為にもじっとはしていられない金星と、自らできることは何があるのか迷う陸。 情報、交通手段、手助けなし。 出会ったばかりの金星と陸、たった二人の任務が始まった。
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【新刊】『沈没船で眠りたい』新馬場新(サイン本)
¥1,925
四六判/328頁 加速度的に発展するAIによって、人間の就く職が減少することを憂いた人々が機械の打ち壊し運動を起こす最中、首謀者と関わりを持つ一人の女子学生が機械を抱いて海に飛び込んだ。彼女はなぜ、機械と心中まがいの行動に至ったのか――? 絶えず変化していく世界を、その中に生きる人間を、変わらずに愛することが出来るかを問う、慟哭のシスターフッドSF!
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【新刊】『北の想像力《北海道文学》と《北海道SF》をめぐる思索の旅』編:岡和田晃/寿郎社
¥8,250
単行本(大型)/782ページ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 「沈淪する≪文芸批評≫への エールもしくは挑戦状」 「文学」には基本的に手を出さないはずの寿郎社だったが、出すことにした。手を出すというより、札幌から中央「文壇」に殴り込みをかけると言ったほうがいいのかもしれない。それも、力がありながらも書く場の少ないSF評論家たちが中心となって著わした、「北海道」と「SF」を結びつけた文芸評論集、というきわめてマイナーな弾(タマ)で。(偶然だが数日前の朝日新聞メディア欄にも日本の停滞するSF界を揶揄するような記事が出ていた。SFは売れないと。) だが勝算はある。けっして無謀な闘いではない。 なぜなら、この批評集に載っている論評はいずれも「北海道文学」と「北海道SF」(映画やアニメ・音楽・ソフトウエア・アイヌ叙事詩を含む)を「日本文学」の枠組みで論じたものではなく、そこをすっとばして最初から「世界文学」「辺境文学」という土俵のうえで、旧来のSF(サイエンス・フィクション≒空想科学小説)的とらえ方に加え、近年のより先進的・本質的なSF(スペキュレイティヴ・フィクション≒思弁小説)的思考を極限までもちいて、北海道にかかわる文芸作品を新たな視点から論じ直したものばかりだからだ。 たとえば、SFデビュー作家初の芥川賞の受賞で話題となった札幌出身の円城塔氏の作品世界は、賞を与えた選考委員たちでさえ正確にその構造をとらえきれなかった。その作品が今年アメリカのSF賞を受賞したことからもわかるように、円城作品を理解しようとすれば、それは日本文学としてではなく世界文学あるいはSF(思弁)文学として読み解かれなければならない。要するに円城作品は「(日本の狭い)仲間内の文学」ではなく「本質的な文学」だったということだ。 本書『北の想像力』の第3部(「北の想像力」と科学)に登場する渡邊利道氏の論考は、そのような円城作品を純粋科学をもちいて――つまり数式なども駆使しながら――正確に読み解いた、おそらく世界初の「円城塔論」である。執筆者である渡邊氏は、中学卒業後、肉体労働に従事しながら全国を放浪し、近年は腎臓移植手術を受けた一級の身障者で、現在はポルノ小説や漫画原作で糊口をしのぐ異色の文芸批評家だ。本書の編者である岡和田晃氏の呼びかけに応じて鋭利な刃物のような論評を書いてくれた。本論を読めば、大学文学部の研究室で惰眠をむさぼる“文芸評論家”たちは椅子から転げ落ち、“書評家”の肩書で安直なブックガイドを書いて小銭を稼ぐライターたちは小便をちびるだろう。 本書にはそんな渡邊氏の論考以外に、19人の批評家たちによる50~150枚のクオリティの高い書き下ろし評論が収録されている。一年以上をかけてそんな猛者たちの熱の入った原稿を編者としてまとめあげてくれた上富良野町出身33歳の気鋭の批評家・岡和田晃氏には出版者として感謝のことばもないが、今回の仕事を通じて「文学に手を出す寿郎社」としての明確な理由を獲得したので、それを記して感謝のことばに代えておきたい。 「文芸評論は面白い!」 (寿郎社サイトより)
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【新刊】『鯉姫婚姻譚』藍銅ツバメ(サイン本)
¥1,760
四六判/231頁 若隠居した大店の跡取り息子・孫一郎は、人魚のおたつに求婚されてしまう。諦めさせるためにも、おたつにねだられるままに御伽話を語る孫一郎だったが、次第にその心は変化していく。しかし、人魚と人間がともに暮らせる未来があるわけでもなく…。生きる理の違う美しき人魚と、半人前な青年が築いた愛と幸せの形。日本ファンタジーノベル大賞2021大賞受賞作。
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【新刊】『R´eunion―麻宮騎亜画集』麻宮騎亜(サイン本)
¥4,400
SOLD OUT
A4判/288頁 画業35周年記念!! 漫画家・麻宮騎亜が35年間で描いた渾身の画稿281点を収録した完全保存版! 『サイレントメビウス』『彼女のカレラ』『快傑蒸気探偵団』『遊撃宇宙戦艦ナデシコ』『Compiler(コンパイラ)』『太陽系SF冒険大全 スペオペ!』などで知られる、漫画家、イラストレーター、アニメーターである麻宮騎亜の画業35年を記念したファン待望の画集。代表作である作品の装画や扉絵を中心に281点の多彩な絵を全288ページに詰め込んだ一冊。 内容説明 漫画家・麻宮騎亜が35年間で描いた渾身の画稿281点を収録した完全保存版!!キャラクターやメカ、戦艦、背景まで!麻宮騎亜が描く多彩な絵の魅力を全288ページに詰め込んだ一冊!! 目次 サイレントメビウス メビウスクライン 快傑蒸気探偵団 神星記ヴァグランツ Compiler アセンブラ0X 遊撃宇宙戦艦ナデシコ 聖獣伝承ダークエンジェル コレクター・ユイ 彼女のカレラ―My Favorite Carrera〔ほか〕
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【新刊】『きみは雪をみることができない』人間六度(サイン本・おまけ付)
¥737
SOLD OUT
文庫判ソフトカバー/336ページ ある夏の夜、文学部一年の埋夏樹は、芸術学部に通う岩戸優紀と出会い恋に落ちる。いくつもの夜を共にする二人。だが彼女は「きみには幸せになってほしい。早くかわいい彼女ができるといいなぁ」と言い残し彼の前から姿を消す。もう一度会いたくて何とかして優紀の実家を訪れるが、そこで彼女が「冬眠する病」に冒されているのを知り―。現代版「眠り姫」が投げかける、人と違う事による生き難さと、大切な人に会えない切なさ。冬を無くした彼女の秘密と恋の奇跡を描く感動作。第28回電撃小説大賞“メディアワークス文庫賞”受賞。 人間六度 1995年、愛知県名古屋市生まれ。2021年に『スター・シェイカー』でハヤカワSFコンテスト大賞、『きみは雪をみることができない』で電撃小説大賞・メディアワークス文庫賞を受賞。
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【新刊】『永遠のあなたと、死ぬ私の10の掟』人間六度(サイン本・おまけ付)
¥770
文庫判ソフトカバー/345ページ 500年を超える悠久の時を生きてきた不死身の床無くん。平成の終わり頃、髪結いを生業とする彼と出会い、一瞬で恋に落ちた真昼は、奇妙な「十の掟」を交わす。それは二人がうまく付き合っていくための大事な約束だという。第一の掟「掟ヲ守ル事」、第二の掟「姓デ呼バヌ事」…。煌めくような日々の経過と共に明かされる掟に秘められた真意と、床無くんが古から見送ってきた幾つもの人生。しかし、第九の掟がもたらしたのは残酷な運命だった―。これは、永遠に残る愛の形。 人間六度 1995年、愛知県名古屋市生まれ。2021年に『スター・シェイカー』でハヤカワSFコンテスト大賞、『きみは雪をみることができない』で電撃小説大賞・メディアワークス文庫賞を受賞。
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【新刊】『過去を喰らう―(I am here) beyond you.』人間六度(サイン本・おまけ付)
¥1,045
四六判ソフトカバー/184ページ 高校三年生の春、雨流優花のクラスに世界初のAI漫画家リュッカ・ボーグが転校してくる。リュッカはAI開発実験に参加した中学二年生のころの優花の人格を元に作られていた。かつて漫画家を志し、夢を諦めた優花は成功しているリュッカと距離を取る。そんな中、生徒会選出馬を求められたリュッカは優花に対しある条件を突きつけてくる。リュッカが転校してきた理由とは?そして、その条件が意味するものとは―? 人間六度 1995年、愛知県名古屋市生まれ。2021年に『スター・シェイカー』でハヤカワSFコンテスト大賞、『きみは雪をみることができない』で電撃小説大賞・メディアワークス文庫賞を受賞。