-
【新刊】『オリンピア』デニス・ボック、 (翻訳)越前敏弥
¥2,750
四六変形判/248ページ 記憶と鎮魂のファミリー・ヒストリー 第2次世界大戦をきっかけにドイツからカナダへ移住した家族を描く連作短編集。静かで平和に見える一族の生と死が詩情豊かに語られる。点景としてのオリンピック、断片としての家族の歴史。 ――レニ・リーフェンシュタールが編集したあとの映像から、この話を語ることはできないだろう。何マイルにも及ぶサブプロットや暗示的な映像が切り刻まれて黒いリボンに何度もまとめられ、忘れ去られた。 ――ぼくたち家族の才能は永遠のものだと思っていた。
-
【新刊】『Walkin’ around Tokyo』今井楓
¥1,000
A5/42ページ 今井楓さんの新刊ZINEが届きました! 全てが1点ものの、クラフト感満載な佇まい。 都内を歩き、見つめた景色を綴る新感覚エッセイで、 歩くことと書くことが、鮮やかに混ざり合う一冊です。
-
【新刊】『散歩生活』絵・くれよんカンパニー(原作・中原中也)
¥440
A5/16ページ 中原中也「散歩生活」をくれよんカンパニーさんがコミカライズしました。 「しししし4」に掲載されていたものに表紙を書き下ろして作った冊子です。
-
【新刊】『さるのこしかけ』絵・くれよんカンパニー(原作・宮沢賢治)
¥440
A5/16ページ 宮沢賢治「さるのこしかけ」をくれよんカンパニーさんがコミカライズしました。 「しししし1」に掲載されていたものに表紙を書き下ろして作った冊子です。
-
【新刊】『新たな距離』山本浩貴(いぬのせなか座)=著
¥3,740
A5判・仮フランス装/612 私を書き留め、私を並べる。世界が組み換わる。 次世代の俊英・山本浩貴(いぬのせなか座)の待望の初単著、三部作で刊行開始。 小説、批評、詩歌、デザイン、美術、写真、映画、上演……多種多様なジャンルを行き来しながら 言語表現の技術や意義を再定義し、「新しい制作」の、さらには「この私の生」の可能性を拓く、鮮烈な思考と実践と実験の書。 本書『新たな距離──言語表現を酷使する(ための)レイアウト』は、三部作のうちの第一作目として編まれ、以後近々に続刊予定。 初単著が三部作という前代未聞のデビューに刮目せよ。 本書では、山本の主宰する制作集団・出版版元「いぬのせなか座」の思想的背景を明らかにすると同時に、立ち上げから現在まで培われてきた言語表現ならびにデザイン/レイアウトをめぐる議論を集約する。 生きることと表現を密接に関わらせることに重きを置くそのスタンスはどこから来たのか、昨今の言語表現を取り巻く状況(への抵抗)を含め整理する保坂和志論(Ⅰ章)にはじまり、山本の代表作にしていぬのせなか座立ち上げにあたっての長大なステイトメントでもある大江健三郎論(Ⅱ章)で、言語表現は「私を私の外で破砕的に書き直し掛け合わせていく場/技法」として設定される。そのさい重点的に問われることとなる「私が私であること」の避け難さや素材化は、詩歌や日記をめぐる各論(Ⅲ章)へと進むことで、事物や死をはじめとする切断性の形成と関わり「制作のデモクラシー」なるスタンスを築いていく。 さらに、荒川修作や宮川淳、マルセル・デュシャンや瀧口修造ら現代美術における議論を通じ(Ⅳ章)、広く芸術全般における言語表現の意義や転用可能性が模索される。言語表現は、私の外に私を発見させられる〈喩〉なる効果を操作して、孤絶した私の遍在から成る共同体を設計する技術の束となる。文章が書かれ並べられる「紙面」もまた、いぬのせなか座のデザインをめぐる具体的実践・対話(Ⅴ章)を経ることで、異種や事物を巻き込み複数でもって表現(不)可能性を試行錯誤していく実験の場として設定されるだろう。 その上で、全編を通じて形成された「私」と「私」を隔てつなげる距離をめぐる問いは、制作がもたらす特異な経験の質──山本が〈アトリエ〉と呼ぶそれ──からあらためて焦点を当てられ直し(Ⅵ章)、「死からの視線」や「擬場」といった概念を呼び込みつつ、インスタレーションや演劇、映画といったジャンルへと押し広げられていく。いぬのせなか座立ち上げ時に大江健三郎論を通じてなされた議論の最新形が示されると同時に、問いは自由意志や差別、法や演技といった主題に関わるものとして続刊『死と群生』へと引き継がれる。 今やすでに社会的意義を失ったかに思える小説や詩歌といったジャンル、すなわち言語表現を──またそれが歴史上依拠することの多かった、書物の編集ないしデザインという、これもやはり終わりつつあるひとつの表現形式を──なぜあらためて自分らのスタイルとして選び、あるいは参照する歴史の最たるもののひとつに選ぶのか。そうした問いを抱える自分らに対して、何者を待つでもなく自ら何らかの手がかりを作り、さらにはジャンルを超えて多数の人々とのあいだで言語表現をいまだ(必須なものとして尊重するというより、可能な限り先へと高速で進むのに)使える手段として共有していくにはどのような場や教育の設計がありうるか。 (本書「はじめに」より)
-
【新刊】『うた子と獅子男』 古谷田奈月(サイン本)
¥1,940
四六判/211ページ 安居酒屋で働く、190センチ超の大男・獅子男。人生を持て余した困窮高校生のうた子。松戸駅前で出会ったふたりの奇妙な連帯。生と暴力の火花が飛び散る、ヤンキー×哲学青春長編!
-
【新刊】『調査する人生』岸政彦
¥2,530
四六判/308ページ 長い年月をかけて対象となる社会に深く入り込み、そこで暮らす人びとの人生や生活を描くフィールドワーカーたちは、自分たちの人生もまた調査に費やしている。生活史調査で知られる著者が、打越正行、齋藤直子、丸山里美、石岡丈昇、上間陽子、朴沙羅の卓越した6人のフィールドワーカーたちと「調査する人生」を語り合う。 目次 序 第1回 打越正行×岸 政彦 相手の一〇年を聞くために、自分の一〇年を投じる 暴走族の中でパシリをはじめる 「大学生のくせによく頑張ってるじゃないか」 「地元」はどうやら優しい共同体ではない ネットワーク全体の中に埋め込まれて関係性や作業が進んでいく 地元の実践感覚を数年かけて身に付けていく パシリを引き継ぐ後輩が入ってこない 製造業は「書かれた言語」、建設業は「話し言葉」のコミュニケーションが中心 リスクを最小限にしてうまく生き残り続ける能力 暴走族が一〇年間で激減 ストレートな地元愛を聞くことはほとんどない 敬意を持つ相手は、妻や彼女を殴る男でもある 調査の初日にパクられる いつまでたっても自分はよそもの 関わり続けたら完全に中立的ではいられない 本は燃えてもフィールドノートは燃えなかった 沈黙に耐えきれずカラオケで曲を入れてしまう 「別世界のビックリ話」で終わらせないためにどう書くか 暴力の問題を自分の問題として書く 調査対象でもフィールドワークでもなく、人生である 第2回 齋藤直子×岸 政彦 生活そのものを聞き取り続けて見えてくること 社会学との出会い 複数の「しんどさ」がつながったとき 生活史の第一人者たちから学ぶ 部落問題の調査でなにを聞くのか 生い立ちを肯定するための「自分史」運動 テーマだけを聞くのはもったいない 「何をされたか?」ではなく「どう思ったか?」 からの広がり 質的調査も量が大事 詳しくなるのはストーリーやインタビューの技術ではない 当事者と当事者でないところの接点 「社会問題が実在する」とは 差別する側のパターン化 部落問題と結婚・家制度 「結婚には反対だが差別ではない」の疑わしさ 差別する側の非合理的で過剰な拒否感 やればやるほど離れられなくなる 第3回 丸山里美×岸 政彦 簡単に理解できない、矛盾した語りを掘り下げたい ホームレス研究から排除された女性 調査をお願いする勇気 畳の上で寝ることよりも大事なこと 「改善」より先に「理解」したい 人は矛盾を抱えて生きている これまでの研究は「男性ホームレス研究」だった 問いの前の問い 社会学者が「責任解除」をすること 語りを理由に還元しない 語りの矛盾や飛躍こそもう一度聞く 理論がないと何十人聞いてもわからない 一つの行為に一つの理由、ではない 第4回 石岡丈昇×岸 政彦 生きていくことを正面に据えると、なかなか威勢よく言えない 「咬ませ犬」ボクサーに話を聞く フィリピン、マニラのボクシングジムへ なぜボクサーになるのか? 泣き真似、豪雨、ヘビ 立ち退きは「宿命」か 威勢よく言えることを可能にする条件 まだまだわかる部分があるはず 第5回 上間陽子×岸 政彦 調査する人生と支援する人生 沖縄の女性たちの調査をはじめる インタビューって面白いな、と思った 「沖縄は絶対にやらない」と決心した院生時代 「強いコギャル」の話を書きたかったはずなのに 「話がまとまるまでいなきゃ」って思う 支援に振り切りシェルター開設 私がやっているのは、それぞれを特別扱いすること 加害者の語りをどう書けるのか 調査相手との距離・関わり方 しつこさが大事 第6回 朴 沙羅×岸 政彦 人生を書くことはできるのか 親族の生活史を聞く テーマや問いを設定して……あれ、設定できなくない? インタビューはコントロールできない その場で言語化された言葉の解釈 一時間、二時間の人生、九〇年の人生 「酒がうまい」論文 「わかる」ことと「共感する」こと 「中の人」の体験の面白さ 歴史的事実と個人の語り 「歴史的な出来事」の拡張 ジャーナリズム、カウンセリング、社会学 相手が泣いてしまう経験
-
【新刊】『収容所のプルースト』ジョゼフ・チャプスキ
¥2,750
四六変型判/228ページ 1939年のナチスとソ連による相次ぐポーランド侵攻。このときソ連の強制収容所に連行されたポーランド人画家のジョゼフ・チャプスキ(1896 - 1993)は、零下40度の極寒と厳しい監視のもと、プルースト『失われた時を求めて』の連続講義を開始する。その2年後にチャプスキは解放されるが、同房のほとんどが行方不明となるという歴史的事実の過程にあって、『失われた時を求めて』はどのように想起され、語られたのか? 現存するノートをもとに再現された魂の文学論にして、この長篇小説の未読者にも最適なガイドブック。 目次 編者による注記 ✶ 005 収容所のプルースト ✶ 011 後注 ✶ 106 ジョゼフ・チャプスキ略年譜 ✶ 137 ジョゼフ・チャプスキ著作一覧 ✶ 151 プルースト、わが救い 訳者解説にかえて 岩津航 ✶ 154 グリャーゾヴェツ・ノート ✶ 別丁
-
【新刊】『彼女のカロート (First Archives) 』荻世いをら
¥2,200
SOLD OUT
四六/236ページ 長く単行本化が望まれてきた傑作小説、待望の刊行。 耳が聞こえなくなった女性アナウンサーからの依頼は、彼女自身のために新しい墓をつくってほしいというものだった。彼女とのどこかちぐはぐなやりとりが主人公の日常を静かに侵食していく表題作「彼女のカロート」。読むことに困難を抱えながら文学に殉じる青年がある〈宝物〉をめぐるシュールな冒険に巻き込まれていく「宦官への授業」。発表時に読者を衝撃と驚嘆の渦に巻き込んだ、1行ごとに読む快楽に包まれる2篇を収録。 彼女はさりげない、かといって愛想を失い切らない──レストランで食事を注文したついでに水を頼むような──口調でこう声をかけた。 「あとお墓下さい」 (「彼女のカロート」より) 「彼女のカロート」は、小説だけでなく、広い意味での「書くこと」を後押しする触媒としての力を発している作品だと思う。本作がさらに広く読まれ、人々にヒントを与えることを願ってやまない。 ──千葉雅也(哲学者・作家/本書解説) 当時も興奮し、いままた興奮が新鮮に胸に迫るこのテキストを、もしかすると作者名すらしらなかった新しい読者に手渡せることは、奇跡あるいは僥倖としかいいようがない。 ──江南亜美子(書評家/本書解説) ※収録作「彼女のカロート」(『すばる』2010年7月号)、「宦官への授業」(『文學界』2013年12月号) ◆シリーズ[First Archives] 倉本さおり・滝口悠生・町屋良平の3名が選者となり、文芸誌に発表された小説や入手が困難になっている書籍のなかから、あらためて読み直されるべき作品を刊行していくシリーズです。 文学には、発表時に大きな反響を呼びながらも単行本として読まれる機会を持たないまま時間が過ぎていってしまうことが少なくありません。 First Archives は、そうした作品をはじめて書物として残し、文学の記録として手渡していくための試みです。 発表から時を経て、こうして刊行される作品が、新たな読者との出会いを生むことを願っています。 【目次】 彼女のカロート 宦官への授業 解説(千葉雅也、江南亜美子)
-
【新刊】『富岡多恵子の犬』平野明
¥1,200
B6/216 2023年4月、富岡多恵子が亡くなった。わたしはその訃報を知らなかった。ある女の小説「植物祭」の続きをひらいて、ページをめくるのに忙しかったのだ。(本文より) 作家・富岡多恵子が飼っていた1匹の犬を入口に、 小説家としての富岡多恵子の仕事を読み直しました。 単行本化された全小説のあらすじをまとめた「86の風景」。作中の悪口だけを集めた「悪口いろは」。富岡多恵子が暮らした東京の街を歩く「ファンのための東京案内」など。平成9年生まれの読者が贈る追悼と親愛のファンブックを、ぜひお楽しみください。 ■ <基本情報> 書名:富岡多恵子の犬 著者:平野明 装画:本村綾 表紙デザイン:野々なずな 発売日:2025年11月15日 判型:B6判、ソフトカバー ページ:216頁 発行元:熊猫舎 目次 1 富岡多恵子の犬 2 年譜 3 86の風景 4 悪口いろは 5 ファンのための東京案内 6 純然たる実話 7 植物祭 8 そして犬は
-
【新刊】杉森仁香『死期か、これが』(サイン本)
¥880
A5判・並製 『夏影は残る』で第30回(2021年度)やまなし文学賞を受賞した杉森仁香さんによるリトルプレス。
