
【新刊】『日本の「第九」:合唱が社会を変える』矢羽々崇
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四六・上製/302ページ
なぜ市民が参加し、年末に行なわれるのか
「第九」が若き日本にもたらした自由と平等
自由や平等を謳う「第九」の合唱を通して、自分たちで新しいものを生み出そうという希望と熱気に満ちた若々しき日本の姿を描き出す。
ベートーヴェンが一八二四年に完成させた『交響曲第九番』は世界中で演奏され、日本では毎年五万人以上が歌っている。
この『第九』がいかにして日本に受け入れられ、市民参加型の合唱として定着していったのか。そこにはシラーやベートーヴェンの自由や兄弟愛などへの思いに共鳴し、『第九』を演奏しようとする人びとの姿が見出される。またラジオやレコードといったメディアがこのブームを支えていたことにも気づかされる。
市民参加型として、戦後すぐの時期に日本各地で上演され、一九五四年には東京の勤労者音楽協議会(「労音」)が会員参加による『第九』を実現した。さらに調べを進めると、すでに戦前戦中にその土台が整っていたことがわかる。私立学校の合唱団が、新交響楽団(現NHK交響楽団)と幾度となく『第九』を共演するなど、自由学園、成城学園、玉川学園などの教育において音楽などの芸術が重要視され、盛んに合唱がおこなわれていたのである。
これまであまり知られてこなかった松本や岡山などの『第九』上演関係者の言葉に触れながら、新しいものをみずから生み出そうという希望と熱気に満ちた若々しい日本の姿を描き出す。
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